2018年3月29日木曜日

『まんがタイムオリジナル』2018年5月号

『まんがタイムオリジナル』2018年5月号、一昨日の続きです。

『カントリー少女は都会をめざす!?』。のっけから八重と大河が全力疾走。なにから逃げてるの!? って思ったら、違うのか。バス乗ろうとしてるのか。けど乗り遅れてしまって、次のバスは1時間後。大変だな! という気持ちと、わりと本数あるなという感情、同時に沸いて難しい。うん、そこまで絶望的に田舎ではないんですよね。というか、絶望的な田舎を知ってるのはみなちゃんか。今回は、亜紀の特技でいいのかな? あれ、面白かったですね。なにもないところで空想するのが得意だっていうんですけど、それ、空想!? なんかトリップっていいくらいの飛びっぷりじゃない!? 徒歩移動中の大河と八重のやりとりも面白い。ふたり、いいコンビやないですか。大河がぱっと振った言葉に即応してみせる八重。見事なコンビネーションでした。しかし、このバスの本数はじめ、不便に鍛えられるのか、みなちゃんのあの我慢強さ? あるいは鷹揚さ? 見事なものがありますよ。

『スズちゃんでしょ!』。おとなりさんから白菜もらったスズちゃん。なんと、声が出ない! どうしたの!? って思ったら、あー、一週間くらい誰とも口をきいてないからって、すごいな、よっぽどだ。ひとり暮らしってそんな感じなのかな。大変だなあ。隣の奥さんも面白いですよね。ウチのコうるさくない!? って聞いてくれるんだけど、どうも一番うるさ、いや、にぎやかなの、奥さんっぽいな。奥さんと姑の対話、というかケンカ? んー、なんか大変そうですな。今回は、元気、にぎやか、活気と、あまりにひっそり静かすぎる生活の対比って感じですね。どちらもほどほどがいいんですね。スズちゃんの、幽霊に間違われるくだりとか、面白かった。というか、廃屋扱いされてるんだ!

『部屋にマッチョの霊がいます』。おお、木葉、頑張ったよ。例の困ったお客ですよ。おそらくはこの店で買ってない本を、返品させろとゴネてくる。大声で木葉のこと恫喝して、ああ、木葉、一番与し易そうだからと、ナメられてしまってる。けど今回の木葉、すごくよかったよ。うっすら涙目になりながらも、毅然とした対応して、声も大きく、ハキハキと、返品の規定、きっちり説明してみせたよ。木葉、強くなったなあ。強くなるという決意にあふれたあの眼差し、凛々しくて、立派でした。しかし、この子がこうして頑張るとアッコの存在感が薄くなる? どうなんだろう。木葉の状況にリンクしてるのか、あるいは本編で推測されてるように、ポルターガイストの練習で消耗したから? わからんのだけど、こうして消えそうになるっていうの、不安になりますよね。そして涼さんにトラブル? 弟さん、容態悪いの!? なんか大変なこと、心配にさせること、立て続けで、いやもう気持ちが休まらない引きですよ、これ。

巻末に掲載されている5タイトル、『あかるい夫婦生活』、『ぎんぶら』、『歌詠みもみじ』、『脳内フェスタ』、『まんしゅう』が最終回を迎えました。あー、これちょっとした転換点だ。とりわけ『まんしゅう』の終わるということに、時代の変化を感じずにはおられません。『まんしゅう』、この漫画、連載されてから30年以上になりますよね。私が四コマを読み始めた時にはすでにベテランの風格感じさせていて、オリジナル、ファミリーと2誌にまたがって連載されていた人気作。ファミリーでは長く表紙もつとめてましたよね。自分がファミリーを買いはじめた頃は、『まんしゅう』表紙だったんじゃなかったかなあ。

長期連載という点では『あかるい夫婦生活』も同様で、これは20年弱といったところでしょうか。私が四コマを読みはじめてしばらくしてからはじまってるんですよね。ずいぶんフレッシュな、新進の四コマという印象だったのですが、今ではもうすっかり長期連載。でも、私の中ではずっとフレッシュだったんだよなあ。かつては高校生編とかもあって、だいすけ、はなこの結婚前、学生時代が描かれてたの、あれもどこかほのぼのとしてよかったんだよな。

思い出話はなつかしさとともに、なにか切なさも感じさせて、いずれはくるだろう変化、それがまさに今きたのだということを意識させられて、ああ時は過ぎた。時代も変わりゆくのでありますね。

  • 『まんがタイムオリジナル』第37巻第5号(2018年5月号)

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