2018年5月31日木曜日

寫一首歌 April 5 1969

 昨日のことです。手持ちの音楽を全部入れているiPodが懐かしい歌を選曲してくれまして、順子の『寫一首歌』。台湾の歌手ですね。中国語会話で紹介されていたのをきっかけに興味を持って、CDを購入。PVも欲しいとVHSを買おうとしたけれど絶版していて入手不可だったという話は以前したとおりです。この歌、今でも時に耳にしては、美しいなと、出会った頃のこと思い出したり、またただただ聞き入ったりと、ええ、飽きることのない歌というのはあるのだと思い知らされます。しかし、この歌、随分以前の歌ではあって、はたして今でも台湾では聴かれているのだろうか。そうした疑問を持って、そうだ、YouTubeでちょっと検索してみよう。そうしたら、なんと、あの欲して得られなかったPVが公開されていたのです。

なにがありがたいといっても、そのミュージックビデオ、公開しているのが滾石唱片 ROCK RECORDS。ということはこれ、公式動画なんです。ああ、違法的アップロードじゃないってなんてありがたいのだろう。公式ならおおっぴらに人に紹介することができます。

十数年の時間を経て、ようやくめぐりあうことができた。見たくてしようのなかったビデオです。欲しくて、買えず、諦めた、そんなビデオをなんの苦労もなく、自宅のPCで、出先であってもスマートフォンで、簡単に見ることができる。iTunes Storeなんかで動画が販売されたりしていないものか、そう思って調べたりしたこともあったけど、それもかなわなかった。けれど時代は変化していたんですね。ええ、公式がYouTubeに公開してくれているとは、しかも6年も前に公開してくれていたとは、ほんとしみじみとありがたみ、かみしめる思いでした。

しかしこうして待望のPVを見ることができて、それはそれはありがたいのですが、問題も少々。あれ? ギターのコードダイアグラムが表示されてなかったっけ? 自分がPVを欲しいと思ったのは、ギターコードを知りたい、みたいな気持ちがあったからなんですけど、そんなのどこにも出てこないな……。思い違いなのかどうなのか、ほんと、なにか間違った記憶していたのか。今や当時の放送の録画も手放してしまって確認できないわけですが、もしかして別バージョンがあったりする? など、まだ少々思い残しがあるみたいですよ。

2018年5月30日水曜日

『まんがタイムきららキャラット』2018年7月号

『まんがタイムきららキャラット』2018年7月号、昨日の続きです。

『ネコじまにゃんだフル』。島の子猫たちを登校させないといけない。それで今回打ち出したのが林間学校。主にキャンプですか? いや、ご飯? ともあれ、シロがすごく嬉しそうで、そして学校にこないルシャを連れてくることにも成功。しかも、チワの神社の裏手で行うことで、あわよくばチワにもリーチしようという作戦なんですね。しかしチワ、ものすごい。ダイナマイト持ってる。危ない、危ない。ルシャの、ただ知識であったことが体験に変わるところ、よかったですね。いや、よいばかりではなかったみたいではあるんだけど。食事の準備のくだりでも、あの疑われたラグの一旦反発するもすぐに認めるところとか、面白くってよかったです。そしてチワを強襲する先生。出方がホラーとかスリラーですよ、これ。ともあれ、チワがなにを心配しているのか、怖れているのか、見えてきましたね。この不安を今後やわらげることができるのか。それが課題となってきそうです。

『ゆず35歳@中学生やってます』。いまさらではあるんだけど、ゆずさん、酷いわ。美術の授業。お友達を描きましょうって課題なんですが、なずなと組みたいのにゆずと組まされたよもぎ。妙に素直になれないこの子が、それでもゆずのこと頑張って可愛くかいたっていうのに、ゆずはというとなずなを男体化、というかおっさん化して描いちゃって、酷い……。これ、半裸のおっさんにするのもどうかと思うってやつですが、そもそもこれは美術の授業、たとえどんなにうまく描けたとしても、授業でこれはさすがにあかんだろう……。みたいな話にはならないのが、この漫画のいいところなんだと思います。というか、美術の教師が同業者。しかもゆず@穴ビッチおじさんと対立するサークルの主だったっていうのか。ゆずの絵を見て敵の存在に気づいた美術教師。そして始まる穴ビッチおじさんへの攻撃! さすがにゆずを本人とは思っていないようだけど、攻撃対象はゆず本人なわけだから、どんどんゆずにダメージが蓄積されるのね。さらにはセクハラめいた問い詰めまで発生してっていう、このわけのわからん対立、対決。その影で、忘れさられる、ひとり傷心のよもぎ。酷い話なんだけど、面白かったです。というか、ゆずはいらんことして身バレのリスク増やしてますよね。

『花降り宿のやどかり乙女』。突然の団体客。急遽手伝うことになった六花たち。というんですが、六花はともかく、他の子らはまったく本当にお客でしかないんだから、この突発の仕事、嫌がらず受けてくれたの、感謝しないといけませんよ、お母さん。この宿、ちとせのことは皆よくわからない。六花が頼りだ、仲居頭だよっていうんですが、これ、ほんとに六花が頼りだ! 2号室、3号室にお客を通すのでさっそく準備するんだけど、押し入れがふとんでみちみちの2号室。対し3号室はからっぽなのか。これ、よくわかってる六花がいないとパニックになるやつだ! 結構ドタバタになりそうなところが、わりかしスムーズに準備から配膳から、出し物まで? とどこおりなくこなせたと思ったら雪がなにか物思い? これは今日の突発仕事でなにか気になることがあったのか? あるいは別のなにかなのか。気になる展開です。

2018年5月29日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2018年7月号

『まんがタイムきららキャラット』2018年7月号、昨日の続きです。

『アニマエール!』。学校が始まって、いきなり先生の告白ですよ。先生は! 学校! 好きじゃない!! めちゃくちゃ面白い。それで生徒に悩みごと相談しにきちゃいましたよ。いや、先生でも生徒とこういう話していいと思う。で、その悩みっていうの、なるほど、体育祭実行委員の監督やらされそうで憂鬱なんだ。沈んだ先生には、こはねのポジティブも響かない。評価が上がるかもよって指摘にも、給与に反映されないからいらないって、このいかにも潤いのないところ、素敵ですよ。そうそう、虎徹ちゃんの辛辣な踏み込み、しっかり受けて逆襲してるのもグッドでした。でも、最後にはこはねのチア押し、強引な発想に乗ってくれるんですね。ほんと、この漫画、面白いの、それなりに真面目な面を見せつつも、打算があったりするの隠さないのがね、いい。ひづめの打算もいい。こはねの、先生が結構できることにショック受けるのも面白い。思惑いろいろ、それが皆を生き生きとさせる基礎になっていると実感させられます。チアに取り組んでる先生も可愛いかった。いい話になりそうで、なかなかそうならないところもよくって、けどちゃんと皆のこと考えてるんですよっていう、あのラストとかね、ええ、やっぱり真面目な面、真摯な面がどこかにある。表立ってはそうといわない、そんなところに魅かれるんですね。

『RPG不動産』。面白いですね。今回は、前回なされなかった登場人物の紹介、それを重点的にやってくれて、なるほど、ファンタジー系JRPGよろしく、皆、それぞれに剣士とか魔術師、僧侶といったジョブを出自に持っているんですね。ルフリアが結構な野心家だったり、皆の個性、しっかり見せてきましたね。そして、ラキラの戦士姿、いわゆるビキニ装備、鎧の部分がないからアーマーとはいえないよね、なんですけど、そうか、身軽な方が良い戦士であることアピールできるってわけか。これは斬新な、けれど納得させる力の強い設定だ。敵の攻撃なんて自分には当たりませんよって、こうした防御力低い装備で主張する、また社会もその能力の高さを評価する文化的背景を有してるってわけか。こういう社会のいろいろが伺えるみたいなの、好きなんですよね。さて今回の後半、部屋探しにやってきた大賢者ルナ。この人に取り入ろうとして張り切る、けれど空回りしてしまうルフリアと、ルナの望みに沿うことのできた琴音。こうした仕事の情景も、また面白く楽しめました。

『はやしたてまつり♪』。最終回でした。そうか、学園祭のお囃子。もう過去になっているんですね。さなみとふうは、新聞部としての活動に戻って、ああ、お囃子をやっていた、それ、連載企画になっている。「とつげき今日の囃子連」。こうやって、いろいろとやるべきことをやっていたんですよというのがわかって、彼女らの活動、立体的に感じられてよかったですよ。当初からの目的である新聞と、お囃子の楽しさに魅せられていくこと、どちらも大切にしてきたんだってわかる。その活動を通して知り合った人たち、関係が深まり、見せる表情も違ってきたというのもまたよくて、ああ、この子たちはずいぶんと変化し、進んできたのだなって思わされました。しみじみとさなみの語る、お祭りは楽しいけどよくないところがある、という言葉。終わった後が静かすぎてちょっぴり寂しい。これ、最終回を迎える漫画もそうかも知れませんね。もうこの子たちの活動は見られないんだ。楽しかった皆の様子も今回で見納めなんだ。でも、その終わることをただ惜しむばかりでない巌の言葉がね、またその言葉を受けて書かれたさなみの連載記事、その締めくくりの文言がですね、連載の終わる寂しさ受けてくれたように思えて、そして皆のこれからを思わせてくれるものとなっていて、なんだか嬉しいなって思えたんですね。

『恋する小惑星』。文化祭でなにをやるか、決めていく時期になったんですね。ジオカフェ、地学カフェをやりますよっていうんですけど、最初はそれほど乗り気でなかった鈴を一気にぐいっと引き込むコスプレ要素。ほんと、フンスフンスと鼻息荒らく語りはじめる鈴、表情こそ見えませんが、これ、大好きです。そうか、鈴にはお菓子の監修をしてもらおうっていうんですね。こうしてだんだんアイデアをかたちにしていくわけですけれど、ここで地質の展示をどうするかアイデア出し合うくだりが本当に面白くって、石をペイントしてみれば? って、それじゃ石が見えなくなってしまう。去年の文化祭、印象に残る展示はって聞かれたみらが、スマホに残る映像見せてくれたの、どれもこれも問題展示で、いやもうノリがいい、切れがいい、面白いですよ。新聞部の応援あおいでみたりね、けど、あんまり役にたってないな! 大きな展示という案に、地層の剥ぎ取り標本とかね、あれ面白いよね、ボーリング調査とかね、結構詳しい説明に、なるほど、これ、勉強になる! 地学の面白さ、濃密になっているように思います。知ることの面白さ、アイデアを出しあう面白さなんてのが、ひしひし感じられるように思います。そして、先生ですよ、桜にかけた言葉がいい、それを受けてなにか思う桜の表情がいい。でもって先生提出のアイデア。おお、ゼリーでボーリング。そうでしたジオカフェやるんでした。器工夫すれば、おしゃれな見た目のゼリーになりそうですね。けど、器の横から地層が見えたらボーリングする趣旨が薄れちゃうから、ええ、どんなかたちになりますか。ゼリーに限らず、皆の見つける答がどんなものになるのか、本当に楽しみでいます。

2018年5月28日月曜日

『まんがタイムきららキャラット』2018年7月号

 『まんがタイムきららキャラット』2018年7月号、発売されました。表紙は『Aチャンネル』、トオルとユー子の見返り構図。ふたりともに傘のうち。背景の緑は、被写界深度の向こうに淡く溶けるようにおぼろになって、キラキラと煌めく光は雨の雫が晴れ間に輝いているのでしょう。実に美しく印象的です。負けず輝くのがふたりの笑顔で、いやもう、とんでもない美少女っぷりを見せてくてくれますね。美しいふたりですよ。

まちカドまぞく』。シャミ子と桃、ふたりでミカンの夢にダイブしているわけですが、ようやく形を持つにいたった使い魔ウガルル。最も交渉に向いていなさそうな桃が正面切って説得しようというのですが、いやもう、ちょっと考えてはもう面倒くさいからって暴力に訴えようとするの、この子のらしさに他ならないのに、この子の欠点だっていうの、切ない状況だなあ! 魔力を枯渇させそうになってるシャミ子、頑張りましたよ。やっぱりこの子は人の気持ちを汲み取れるいい子だと思う。自分のことを心も魂も持たない存在というウガルルに、ありがとうって言われるのが好きなくせに心が無いとは何事だ! 間髪入れずそれをいえる瞬発力、ほんと、これ、素晴しいわ。そしてミカンもウガルル説得に加わって、自分の経験をもとにウガルルを叱咤激励ですよ。ほんと、いい子らだなあ! 解決に近付いているミカンの呪い問題。でもこの解決が、次の活動の起点になるんですね。この次へ次へと進む様、見事です。

『mono』。甲府、ワイン探訪ですよ。トンネルを利用したワインカーブとか、しかもそこで、ワインの試飲ができる。え、1100円!? しかも、それ、半ば飲み放題じゃない? 少量ずつではあるけれど、いろいろ沢山飲めて、試せて、それがあんなにも多品種に渡るっていうの、これ、飲み放題いらんよな。ひととおり、一口ずつでも試飲したら、もうかなり回るじゃないですか。ええ、まさしく春乃がそうなってしまったがごとく! しかもここ、温泉まである。すごいな、屋上露天だ。甲府盆地を一望できる! っていうんですが、その展望、雄大さやら魅力やらをばっちり見せて、その上で強化ガラス案を提案、しかも即却下させるというやり取りの面白さ。やってることはシンプルなんですけどね。でも、それが実に楽しく面白く感じられるんですね。ああ、そうそう。今回、ちょっとしたサービスありますね。ええ、まさか先生!? ほんと、えらい意気投合したもんですよ。

『おとぎの街のキャスト』。面白い舞台設定ですね。街そのものがテーマパーク。フェアリーテールタウンにやってきた森月乃朱。これからこの街に住む親戚の家で暮らすことになるというのですが、道がわかりません、スマートフォンの電池も切れて連絡もとれません。さあ困ったという状況。この街は、街にしてテーマパーク。そこかしこにキャスト、テーマパークの従業員がいて、たずねてみれば? と思うのだけど、生まれついての人見知りが災いして、どうにも声をかけられない。そんなピンチに現れたリボンの妖精フェアリーリボンなる女の子。ぐいぐい話しかけてきて、あちこち連れまわしてくれて、これ、そうか、最初に声をかけてくれたお姉さん、元気のない乃朱の様子を見兼ねて戻ってきてくれてたんですね。街そのものがテーマパークという状況、今後乃朱もキャストとして働くことになるのだそうだけど、フェアリーリボンと一緒にいた時に迷子の子供を助けた手腕、それが描かれていることできっと乃朱もいいキャストになるのだろうな、そんな風に思わせてくれるの、いいなと感じました。

『エリクサーの楽しい作り方』。魔術学園に入学してきたのかな? アイリスがふと訪れたエクサー研究部。そうか、この世界においてもエリクサーは貴重品、どころか未だ精製に成功したものはいないというような代物なんだ。そんなエリクサーの精製に取り組む部活が学校にある。そこで研究にいそしんでいるのが中等部のルルミエル。人見知り? 人嫌い? けれどきっと優秀なのだろう。そんなルルミエルに、いろいろ危なっかしく、不用意で、かついうことを聞かないアイリスが出会ってしまった。実験過程で起こるトラブル、その引き起こされるもろもろを受けるふたりの姿を見ていこう、そんな具合でありますね。今回できたのはエリクサーならぬ惚れ薬。薬にやられたアイリスにルルミエルが押し倒されて……、といった描写がかなり力入れて描かれたのですが、これ、今後もいろいろ際どい描写を押し出していく用意ありといった予告のようにも感じる導入でした。

2018年5月27日日曜日

『まんがタイムオリジナル』2018年7月号

『まんがタイムオリジナル』2018年7月号、昨日の続きです。

『カントリー少女は都会をめざす!?』。今回は他県のナンバー。車のナンバープレートのことですね、それを話題にするんですが、連想ゲームさながら次へ次へと話が転がっていくのがおかしくってですね、ナンバープレートから都会代表のプレート持って入場行進。で、部活に着地するっていう、どんだけ難問なのかって感じですけど、これをすらっと推理して当ててしまう亜紀が見事です。しかし、この亜紀、互いに褒めあいはじめたみなと八重見て、巻き込まれたくないって思ったかな? とっとと学校にいっちゃうの。で、学校ついたら級友に友情確かめあってるとかいっちゃうから、またここでも連想ゲームですよ。河原で殴り合いしてるみたいになっちゃった。ほんと、最後の会話のボタンの掛け違い。こうしたやりとりのおかしさ、面白さ。実によかったですよ。

『少女Switch』。マコにいやがらせ発生ですよ! 足をかけられたり、それから中傷の手紙入れられたり。でも、どうもマコ、あんまりショック受けてない。というか、足かけられたこと、気づいてないのか気にしてないのか、この子、大人物だな。これね、最初ね、うららとマコが仲いいのに嫉妬してマコにいやがらせしてるのかな? そうだな!? って色めきたったのですが、あれ? 男子なの? 笹沼とかいう馬の骨なの? 他人の弁当の卵焼き横から奪うような野蛮なやつのこと好きで、マコに嫉妬なの? そう思って落胆しかけたら、いやいや、ナイスでした。信じてよかった。うららが、適当なこといって、マコと入れ替わったんですよ。もちろんマコを守るため。接触してきた望月香織をとっつかまえて、なぜいやがらせするのか問い詰めたらば、おお、やっぱりうららか、うららのことが好きなのか。憎い! 羨ましい! どうしてくれよう! わかりやすいけど、この子もなんか困った子だな! でもこうしてうらら、事情さえわかっちゃえば、マコから話を聞かされてやってきました、友達になりましょう。かくしてマコの評価もうなぎのぼりで心の友ですか!? ほんと、この強烈なキャラクター、翻弄されるマコ。実に面白かった。ちょっと剣呑な展開ではあったけど、キャラクターの愛らしさで不快さとかはきっちりキャンセルされてて、よかったですよ。ほんでもって、無心で廊下歩いてるマコ、可愛かったです。

『部屋にマッチョの霊がいます』。ああ、いい終わり方してみせました。終わり方としては、大きく2種類あると予想していたのです。ひとつはアッコが完全に消えるパターン。でも木葉は強く成長しました。もうひとつは、あっけなくアッコが戻ってきてるパターン。もうお別れの気持ちの整理をつけたのに!? そのどちらでもありませんでした。いや、すっかりその可能性に気づいていなかったのです。そうか、ずっとヒントは示されてたんだ。涼さんの弟さん。これね、幼い弟なんだと思い込んでしまってた。さらには入院で、容態が、っていうのも、怪我とか事故とかじゃなくて病気なんだと思ってた。これ、どういう描写されてたのかな。そのへん明確にしてたのかどうか、ちょっと単行本読み返すとかしないと駄目そうですね。しかし、このラスト。涼さんの弟がまさかのアッコ。その回復を電話で知らされていた神奈子の木葉に向ける視線も暖く、この皆との関係もすっかり変わった。木葉はすっかり変わった。その変わるきっかけとなって、また時にはげまし、叱咤し一緒に頑張ってきたアッコとこうして再び出会えたこと、それが本当によかったです。ええ、いいラストだったと思う。ほんとにいいラスト。木葉もいい笑顔を見せてくれました。

『ゆとりの町長』。開票開始から結果が出るまでの間。じりじりと状況の推移する様に神経の磨り減らされる……、というような情緒はどうもゆとりにはないみたいで、いやね、3人しか出てない選挙ですよ? 私より下がいたって、それ、まあベベよりいいとはいえるのかも知れないけど、こればっかりは2位でも3位でも同じく敗退ですから! 開票を終えた地区。まだこれからの地区。それぞれの年齢構成の違いなど考慮に入れながら、まだ可能性はあるというかなめ。でも、可能性があるとしても30%くらいなんじゃ? と冷静なこというゆとり。このまな板の鯉というのか、今さら足掻いてもどうにもならないとわかってる、そうした気持ちと、当選確定の出るのを祈りながらリロードし続ける気持ちと、この揺れる様、胸に迫ります。そして結果が出て、ああ、そうか、駄目だったか。80票差。もう少し、けれどどうあろうと負け。その事実を突き付けられながらも、あれをいえるゆとりは立派だったと思った。いや、もう、これ、力感たっぷり、感動の名シーンじゃないですか? これまで、ゆとりとかなめの活動追ってきて、いろいろちゃらんぽらんで、もうほんとコメディでしかない、そんな場面も多かったけど、反面、自分の街のこと、社会のこと、自分自身のこと、いろいろ考えてきたところも沢山見てきた。だからこそだと思う、堂々立派な最終回。その後の往生際悪いゆとりも、また次の選挙への期待にじませるところも、ああ、彼女らにはまだこの先があるのだあなと思わせてくれて、実にいい終わりでありました。

  • 『まんがタイムオリジナル』第37巻第7号(2018年7月号)

2018年5月26日土曜日

『まんがタイムオリジナル』2018年7月号

『まんがタイムオリジナル』2018年7月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』をメインに、これはサッカーでありますね。山下さん、JAPANのハチマキきりりと巻いて、いや、実に凛々しく素敵な表情見せてくれております。『小森さんは断れない!』、しゅりはこれ応援ですね。あまりの迫力に大谷がえらい顔しています。『らいか・デイズ』らいかも応援。こちらは素直に声援送っている、そのシンプルさ、この子らしさ感じさせてくれますよ。

『おしかけツインテール』。突然メイドになった花梨。何故か? なるほど、学園祭の翌日、母が全部着替えを洗濯しちゃったもんだから、クラスで使ったメイド衣装を着るしかなくなったんだ。こういう時でも、それなりにきちんとした服装でいようとするの、花梨らしいですね。いや、ちょっと待って? いくらなんでも全部ってことないんじゃない? と思ったんだけど、母、洗濯ずみの服まで洗っちゃったのか? っぽいなあ! さすがですよ、このお母さん。しかし、花梨のメイド衣装に、すっかり骨抜きの母、そして俊郎。いつもはだらだらしてる俊郎が、きびきび言い付け守って働いてっていうのがおかしくって、ほんと、その熱意に花梨押されてますからね。でもって花梨、母がメイド花梨のこと言い触らしちゃったのね、それでなんらかのトラブルになるのかなって思ったら、いやいやむしろ、これお得な展開じゃん。商店街の皆から面白がられて、可愛がられて、いやもうこのちょっと特別な一日。実にいいイベントになってました。

『妹のおシゴトは時給2000円』。こちらも大きなイベントじゃないですか。おにいちゃんと今夜はふたりきり。いや、これ、兄妹ごっこなんだけど、実際の兄妹じゃないからややこしい。兄は一緒に寢る気満々だし、間違いがおきたりしない!? って、まあ、この兄、そういう気をおこさないからいいよね。今回面白かったの、あの、窓から覗く不審な目、窓を叩く不気味なあの姿。それ見ても、幽霊こそは思っても、只野の仕業とは思わないミエ子の信頼ですよ。でもってミエ子の葛藤。恋より金! 清々しさ感じるこの割りきり。只野といる時も、こんな時まで金のことを……。この金のこと考えるシチュエーション、いろいろバリエーション持たせながら、結局結論が金になるっていう展開の妙、実によかった。でもって、窓を叩いていたの、只野の叔母だったんですね。しかし叔母のいうヨコシマ。これ、只野は否定するけどミエ子には刺さっていて、いや、実は只野も!? いや、それはあるまい……。と思うんだけどなあ。もしもあったら、ミエ子の勝利になるのかな?

『コスプレ先生の絵画教室』。今回のコスプレ、新機軸だな! いつもはなんか素頓狂なのばかり選りに選って着てるななみだけれど、さすがに普通の絵画教室でモデルをするとなると、そのあたりは真っ当なところに抑えます。いや、ななみがじゃなくて、モデル仕事依頼した画廊の兄さんがですけどね。ななみの説得がおかしかった。通勤途中の会社員のコスプレを提案するとかね、しかもななみ、それでノリノリとかね、ほんと、コスプレという体裁さえ整ったらなんでもいいのんか。そして今明かされる、まなの母と会った時の服。あれ、大家のコスプレ!? なんだ、これ、ほんと、驚きの新事実だな、というか、大家のコスプレってなに!? そしてモデル仕事の当日。おお、いいじゃん。これ、普通だっていうけど、いいじゃん。アニメのコス衣装だっていうけど、っていうか、地味なアニメがあったもんだ! でも、ほんと、ななみさん、ちゃんとした衣装だと、ほんとカタギに見えますね。素晴しい。

『スズちゃんでしょ!』。梨乃ちゃんの靴下に穴があきました。それをスズちゃん、つくろってくれたんだけど、そうか、そうだよ、昔はつくろったよなあ。今だとすぐに捨てちゃうのかも。電球使って布を伸ばすとか、うちではこういうのやってなかった気がします。こうしたやり方、母から教わって、母もそのまた母から習ってっていうの、梨乃ちゃんのあのつっこみ、情緒とかキャンセルしちゃって、なんともいえない味わいです。しかし、この靴下の穴にはじまる一連のエピソード。ちょっと昔の懐かしさみたいなの思わせてくれるし、でもって最後の祭とのやり取りのおかしさ。ほんと、これ、昔なじみならではの気安さなのかどうなのか。ふたりの距離感感じさせて、そうはいったとしても、いまさら壊れはしないだろう安心感? いいですよ。

  • 『まんがタイムオリジナル』第37巻第7号(2018年7月号)

2018年5月25日金曜日

『まんがタイムきららフォワード』2018年7月号

『まんがタイムきららフォワード』2018年7月号、昨日の続きです。

『ちょっといっぱい!』。定休日だというのにお店に招集がかかって、はて、なにがあるのか。これ、楽しいですね。なんと伊勢海老。しかも結構な大量。真澄が飲み比べで勝って貰ってきたっていうんですが、まだまだ生きてる、動いてる。それが怖いと近寄れないちゆりとか、ほんと面白い。殻が動いてるとか、すごいですよね。さすが甲殻類というべきなんでしょうか。でもってそれがまた怖い。逆に、平気で、ニコニコしてる凪が意外。今回は、こういうちょっと普段とは違う状況ができちゃってるの、おかしくて、面白かったです。でもってできあがるおいしいご飯。しかも豪勢! それをみんなで食べるくだり、でもって最後に決めの一言いったかと思ったら、そのまま寝ちゃった真澄。ええ、ほんと、これは幸いってやつですよ。素朴で、ささやかで、実にいいエピソードでした。

『球詠』。本当に面白い。1回表で1点先制してのチェンジ、1回裏になるのですが、いよいよ梁幽館の攻撃、さあそれをどうしのぐんだろう。そう思ったら、1番打者からもうすごい。2球目からしっかりあわせてきて、あわやホームラン性のファールですよ。これね、あれ、もうここで1点のアドバンテージ失っちゃうの!? って、ビビりまくりましたよ。ほんと、もう出し惜しみなんてしてられないと投げた決め球も、2打席目からはしっかり対応してきて、自分の打力と相談の上、あえてあたらずまずは出塁を優先させたと思ったら、続いて送りバントで走者を進めてくる。この展開、全然油断とかしてないよね。むしろきっちり型にはめていこうって感触があって、いやはや、ハラハラさせられっぱなしでした。そして今回の見どころ、それがまさかの4番敬遠。あの苦笑してるヨミがちょっと可愛いんですが、いやいや、観客が憤る、その気持ちもわかるんだけど、ほんと、なんだろうなあ、見た目こそD☆Vですけど、内容は実にシブい漫画だと思います。今回、新越谷の皆もリラックスしてるし、そしてヨミも落ち着いてるし。この状況を背負って、はたしてどうした戦い方見せてくれるのか。というか、ものすごい密度ですよね。これ、単行本で読み返すと、きっとさらにガツンときますよ。

『なでしこドレミソラ』。文化祭のステージを成功させるべく次々打ち出されてくるいろいろな施策。今回はなんと尺八妖精なんてのが出てきまして、いや、端的にいいまして陽夜のことなんですけど、曲をリクエストして吹いてもらうと恋が叶うだのなんだの噂が流したら、学校中がその噂で持ち切りで、次から次から生徒が集まってきては、あれやってくれ、これ吹いてくれ、しまいにはお供えものまで積み上がるってんですから面白い。これは噂を流した恵真の手腕によるものか、あるいは尺八妖精の愛らしさ、その人柄あってのものなのか。いずれにしてもこのふたりの面目躍如。さらには軽音部からギターがやってきて、即興でのセッションもしちゃったり! これ、ほんと面白い。この愉快で痛快で、見てるだけでなんか嬉しくなりそうな展開、これがここまで明るくニコニコなの、並行して動いている美弥の物語、その重さの反動にも思われて、あるいは対照とでもいうのでしょうか。でも、美弥は美弥で、自分の問題としてしっかり苦しい状況に向きあって、そしてそれが演奏に、音に反映される。ひとつの大切なステップを上がっていくんですね。愉快だけじゃない、シリアスだけでもない、でもどちらもが丁寧で大切で重要で、違った色合い、違ったテンポ、異なる深度と思われたことが、いつしか絡みあいながら一緒に進んでいる。そんな終盤の展開など、実に見事でした。

夢喰いメリー』。白儀のそばにいたキノコの彼女、ヤエ。なんと、ひとりじゃなかったのか。最初はヤエの変装かと思った。そうしたら、ヤエはヤエとして持ち場についていて、ということはその能力で作り上げた分身かなにかなのか? そう思ったら、それも間違い。いやもう、やられたな、これ。もっとシンプルに考えたらよかったんですよ。ヤエ、ひとりじゃなかった。いや、もっと正確にいうと、白儀のそばにいたのはヤエひとりではなかった。なんと、ヤエを長女とした三姉妹。床のヤエ、柄のマナ、そして傘のリコ。3人でもって、キノコのそれぞれの部位あるいは特性を分け合って、能力にしているというんですね。いや、まいった、マナが可愛いな。しかし、これ、本当に大ピンチ。文化祭にて行動を起こす。そう白儀が予告したのは、文化祭を決戦の場として予告しようとしたのではなく、むしろ逆、夢路はじめ夢魔の面々をひとところに集めて、自身の策を優位に運ばせようという、まさしく計略ってやつだったんですね。しかしすべてが後手後手にまわって、夢路サイドはいいところがなしといった状況。まあ、防衛側はどうしてもこうなりがちではありますが、『メリー』に関してはほんと、いつもいつも情け容赦もなく不利に追い込まれるもんだから、ハラハラなんてもんじゃないですよ。けど、それでもきっと、こんな展開が!? マジーかっ! てな展開がくるに違いないって思えるもんだから、この先がどうなるか楽しみでならないんですね。ああ、そうそう、ついにジョン・ドゥ、自ら動き出しましたよ。ほんと、かっこいい。めちゃくちゃかっこいい。でも、まさかのマジ卍。ヒーローになんてことさせるんだ! それはさておいても、アクションフィギュアで出て欲しいかっこよさでした。

2018年5月24日木曜日

『まんがタイムきららフォワード』2018年7月号

 『まんがタイムきららフォワード』2018年7月号、発売されました。表紙は『がっこうぐらし!』。ゆきを中心にっていってもいいのかな? みーくん、くるみ、そしてりーさん4人での、これは自撮りってやつっぽいですね。ちょっと驚き気味のみーくん。皆、本当にいい表情を見せてくれていまして、本編でこそあんなハードなことになっていますけど、本当だったら、なにもあんな不幸なことがおこらなかったら、ただただ屈託なくこうした笑顔をもって日々を送ることができたのだろうなあ、なんてこと思わされたりもする表紙であります。

『はるかなレシーブ』。はるかなとなるあやの試合、決着しましたね。しかしこの試合の運び、これが実にいろいろ含みを持たされていると感じられるもので、まずなるあやの強さというのが一番に感じられる。粘り強くなるあやに食い下がるはるかな、ふたりのしぶとさ、くじけなさ、声をかけあって、強敵を相手にどう攻略するか、その熱い攻防からは、はるかなの今後、その伸びなども期待させられますし、なんせローカルルールで無効になったものの、スパイクを通したはるかのその可能性。ワクワクさせられますよね。ずっとリードを守り続けたなるあや。もしかしたらがあるかも、そう思わせてくれるはるかな。今、はるかなに足りないもの、弱点が指摘されながらも、それはすなわち克服し前に進むためのステップでもあるわけで、ええ、ここでこの、負けたとしても敗退とはならない試合が組まれたことの意味、ひしひしと伝わりますたよ。

ゆるキャン△』。のっけから、頑固そうなおやじさんに打ち勝つなでしこさんですよ。30分という時間がそんなにも君のハングリーさを強靭なものに変えたというのかい? 今回、なでしこサイドとしまりんサイド、それぞれで話展開させていきますが、しまりんサイドではなでしこのお姉ちゃんと出会って話す。「原付の旅」への桜の食い付きとかね、それからふたりともにソロが好きというの、ああ、今はまだぎくしゃく? してますけど、馴染んだら気があいそうなふたりかも知れませんね。でもって、なでしこサイド。この子、すごいよな、ただ歩いてるだけなのに面白いんだもの。道すがら見える景色を、キャンプ場から見下ろした時の感動が薄れるからって見ないようにして歩いたりね、ほんと、リンとはちょっと違うアプローチで見ていくキャンプ場周辺。実にいい。そして次回を期待させるもろもろですよ。なでしこをぼっちかと疑う姉妹の存在とかね、そしてアウトドア実験料理! これはいい、絶対面白そう。ほんと、充実の料理展開。これは楽しみです。

『おなクラの幽霊さん』、新連載です。また面白い設定というか、持ってきましたね。小さな頃から、人には見えないものが見えた少年が主人公。ようやく意思疎通のできる幽霊と出会って、そしてはじまる不思議な恋の物語……。いや、なんかそうそう簡単じゃないっぽいぞ。なんせ幽霊さんの正体が正体です。いえね、これきっと生霊だ! それできっと最後に出会ってハッピーエンドだ! みたいなこと瞬間脳裏をよぎったんですが、この作者がそんなシンプル、ストレートな展開するとは思えないな。ええ、ほんと、この作者らしい展開が待ってましたよ。幽霊さんの正体、同じクラスの子なのか。しかも主人公蓮見葉一に適当な嘘をついちゃって、その嘘に自身振り回されちゃってるよ。学校では真面目一徹の影崎衣更。蓮見は幽霊さんの正体が衣更とは気づいていないし、すべて状況を把握している衣更は衣更で、自分からは正体をもう言い出せないような状況に踏み込んじゃってるしで、ええ、こんな状況で進行する恋愛もの。これ、いずれ衣更は蓮見に自分の秘密を明かすことになるんだろうけど、ひとすじなわではいかなそうです。しかし、導入、うまかったですよ。衣更のキャラクター、実によく伝わって、好感度も高いです。

『最悪で最高な俺の姉ちゃん』、ゲストです。家事がからっきし駄目な姉と、ひととおりなんでもできる弟が同居しているんですが、姉ちゃん、なにがあかんって、弟の帰宅が遅れたら、ご飯も食べずに倒れふしてるっていうんですね。同居するまではどうだったのかと思ったら、そうか、それは酷い有り様でしたか。家ではほんとに緩くて、なんだか駄目そうな姉。そんな一面しか知らなかった弟が、かかってきた会社からの電話を受けた姉の、社会人としての姿を知って、姉のこと見直すというか、いろいろ労うことになるっていうんですね。物語の紆余曲折には欠けるけれど、素直でストレートなシンプルさ、どこか伸び伸びとした感触がある漫画であります。

2018年5月23日水曜日

『まんがタイムスペシャル』2018年7月号

『まんがタイムスペシャル』2018年7月号、昨日の続きです。

『穂積くんは猫に勝てない』。苦手な猫の世話を頼まれた果てに熱出して倒れてしまった穂積。憧れの倉木に心配されて、介抱されて、いやもう頑張った甲斐、あったじゃありませんか! といっても、穂積くん、すっかり寝入っちゃって、そうした状況、まるで気づいてないんですけどね。というか、苦手な猫たちに取り囲まれたりしてるのもわかってない。これ、わかった時が大変なのでは? ともあれ、猫たちからもこうして心配されてるみたいなの、いやあ、愛されてますね。いいんじゃないでしょうか。しかし穂積、よく頑張りました。残されたメモからも、その頑張りがよくよく倉木に伝わって、ほんと穂積、よかったではないですか。翌日のおかゆもね、それからブブのこともね、ちょっとしたご褒美なんだと思います。これで、苦手ながらも、猫のこと、そこまで怖れなくてもよくなったりするのかな? ほんと、穂積、もう立派に猫の仲間ですね。

『なごみ先生は職場のお医者さん』。社員旅行2日目は海です。ダッと海に駆け出していく社員を制止して、まずは準備運動。社会人の海は危険ですってやつですね。準備運動大切。もしもの時の携帯人工呼吸マスクなどなど。なにがあっても大丈夫なよう、いろいろ心配りしてくれているんですね。海で遊ぶ社員たちのこと見てるかと思えば、なるほど、メタボの心配をしている。この職場、運動不足になりそうですもんね。そして自分のことも心配している、って、絵で見るかぎりそんな心配なさそうじゃないですか。積極的に出していきましょうよ。沖に出た時のストップ、あの表情の力強さ! 仕事だけじゃなく、遊び? リラックスした表情からストップみたいな意外なものまで、そしてきっちり皆を見守るプロフェッショナルな様子見せられて、いやもう、なごみ先生、たいへんよいと思います。

『偏食女子は恋でおなかを満たしたい』。最終回でした。前回、これってパワハラじゃないのか? アキが可哀そう! そう思っていたの、今回できっちり決着つけてくれましたよ。これまでの、食にまつわるつらかった出来事。それがフラッシュバックするアキ。そのピンチを藤井が助けてくれる、さらには社長も助け船出してくれて、ええ、社長のとりなし、やわらかな物言いでけれどしっかりアキのこと守ってくれている。いい社長じゃないですか。アキ、今の職場では、先輩はじめ、いろんな人が助けてくれるんですね。これは、これまでアキがいろいろ頑張って築きあげてきた、その歴史あってのことなのだと思わされて、ええ、アキ、よかった。これまでは、食にいいイメージなかったかも知れないけれど、これからは食が楽しいものになっていけばいいですね。少なくとも、最終回、このラストからは、そうした豊かな未来が待ってること予感させられる。そんなあたたかな雰囲気感じさせられたのですね。

『あの日の海と16歳の夏休み』。面白い。今夜、花火大会が催されるというので、さきが浴衣を着つけられてましてね、あ、これ、店長さんの練習でもあるんだ。今日は着付けの予約が4件入ってる。その予行練習だったわけですが、髪も浴衣もきれいにしてもらったこと喜んで、さきがその写真をネットにあげたら、なんと予約がドバドバ押し寄せてくるようになった。すげえ、アイルちゃん効果だ! ここからのてんやわんやとその対処。これがもう面白くって、アザミさんにヘルプですよ。そしたら、まさかアザミさん本人がきた! アザミさんが浴衣担当。店長がヘアメイク担当で、ここからの大活躍。店長の着付けじゃないことにクレーム入ったかと思ったら、その着付けの見事さでお客を虜にしてしまうアザミさんのかっこよさ。でもってさきの友達、風香のピンチもアザミさん、見事に受け止めて、いやあ、かっこいいよ! って思ったら、最後のその言い草! ほんと、今回はなにもかもが痛快、最高に面白かったです。

  • 『まんがタイムスペシャル』第27巻第7号(2018年7月号)

2018年5月22日火曜日

『まんがタイムスペシャル』2018年7月号

『まんがタイムスペシャル』2018年7月号、発売されました。表紙は『恋愛ラボ』、雨の季節、傘の下、赤くなってうつむいているリコであります。相合傘ですね。ということは、傘を持つ手前の男子はナギですね。ナギもまた頬を赤くしていまして、いやまあ、ほんと、初々しいふたりであります。『ローカル女子の遠吠え』りん子は、雨に降られてしまったんですね。ハンカチで拭いてはいるのですが、濡れてしまったブラウス、ちょっと大変な感じです。『年上の物理女子は可愛いと思いませんか?』も相合傘シチュエーション、なのでありますが、意識してるのは朝永ひとりで、湯川部長は傘からしたたり落ちる雨を採取して、pHとか調べてますよ。

『ローカル女子の遠吠え』。さすが商売人というべきか、今流行りのジビエに乗っかっていこう、堂々そう言い切るりん子母のその姿、悪くないって思いますよ。狩猟で得た野生の鳥獣肉、それがジビエの定義なんだそうですが、お客さんも動物コスプレしないといけないんだ。クマになりきって遊んでる水馬さんにハッチ、なんだかちょっと印象違って、可愛らしいですね。しかし今回の水馬さんのジビエ観? なんとも不思議で、熊を食べたことがある、おいしかった、ただそれだけじゃなくて、ファンタジーを求める、さらにはより強い生物を食べたい、食物連鎖の上位へ! って、なんかわかるようなわからないような楽しみ方がおかしかったです。でも、イノシシ食べてシカ食べて、クマ食べて、ワニも食べて、それを全部楽しんでるってわかる皆の様子はとてもいいですよ。りん子もりん子なりに楽しんでたみたいですね。

『おにいちゃんと呼ばないで』。季節の変わり目の話。初夏、気温はどうも安定せず、暑くなったり寒くなったり、それ、私も苦手で、服のチョイスもそうだし、体調の面でもそうだしといったような話題です。心がですね、暑いってちょっとまいってて、けど衣替え前だから制服は冬服。登下校時、ブレザーは着用するようにと校則で決まってるというからまた大変です。これね、心が暑いの大変そうだからと、学校になにか働きかけるなりして、校則を緩和したりするようなことになるのかなとか思ったんです。実際、妹尾茉由がね、ブレザー有りが一番可愛いっていって、ハアハアいいながらも、がまんしちゃって、しまいには倒れちゃって。これ、生徒の健康によくないね、だから校則も変えていきましょう、ってなるかと思ったらなりませんでした。暑くても可愛くいたい、そうした意地とかね、暑い日のいろいろから見える子供たちの個性や、また真面目に見える悟も結構いろいろ横着してたみたいな人となり、そこに焦点がありましたね。そして最後には心も夏服に着替えて、ええ、さっぱりとしていいじゃないですか。そう思ったら、今日は寒いのか。寒い日にはカーディガン着てもいいんですね。ええ、カーディガン姿も見てみたかったです。

『ちんまり経理のヒメ先輩』。若林の誕生日、前の職場の人たちがたくさんメール送ってきまして、これ、若林の人望なのか、とりわけ仲のよい職場だったのか。いやね、私、同じ職場で働く人たちの誕生日、誰ひとりとして知りません。それをこうやって連絡してくれたりするっていうのね、すごいなって、あるいはやめてしまってちょっと疎遠になった若林と、この誕生日をきっかけに連絡とりたいって気持ちとかあったのかも知れませんね。さて、次々に着信する若林の携帯電話。ヒメにとってはいろいろ気になる、話していたところに着信があって中断せざるを得なかったり、電話に出ている若林の様子、会話の内容が自分の知らない若林を意識させられたりと、そうなんだね、ちょっとした独占欲みたいのが出てるのかも知れませんね。しかも電話の前の会社の人、女性だっていうのがひっかかった? 胸おっきいって、そんなん気にすんなよ! というか、胸の大小気にしてモヤモヤしちゃうヒメ先輩は、なんかちょっと知らないヒメを思わせましたよ。さて、この漫画の方向性、若林にほのかに恋愛感情持ったヒメの気持ち描くようシフトしていくのでしょうか。ちょっとそういう感じの描写、増えてきた感があります。

『年上の物理女子は可愛いと思いませんか?』。全国高校生ロケット大会に挑戦することになった物理部のふたり。メンバー5人が必要というので、まずは陸上部から坂田を招き入れ、そしてあとふたりはどうしようというところで、ああ、今度は必要な技能を補充する方向で人選していくのですね。化学部部長の野依桜。この人なら強力な味方になるはずと、化学部まで出向いていくんですが、そうか、湯川部長、化学部でかつてやらかしてるんだ。というか、朝永くん、今現在やらかしの進行形ですよね、誰も気にしてくれてないけども。ほんと、これ、凝固点の実験とかでよかった。強い酸とかアルカリとか使う実験だったら大変なことになってましたよ。というか、そのピンと張った状態のケーブルが、人の移動するところにかかってるの、これもマズかったですね、と、ヒヤリ・ハット、安全改善研修みたいなこといってますね。しかしかつての大失敗。やらかしたのは湯川部長だけど、責任をとったのは化学部の野依だった。というか、部活動中の事故だもんなあ、そりゃ部の責任ないし問われるよなあ。でも、ロケット大会をきっかけに、ふたり関係を改善させることができたんだ、よかったなあ、と思ったら、なんかわりと湯川部長の可愛い力で強引にやっつけちゃってますよね、これ。そしてさらにもうひとり。生物部部長の牧野先輩も加わることに! っていうのだけど、生物部だけど工学に強いの? かくしてメンバーひととおり揃ったわけですが、文系でロケット作りに特に役立つなにかがあるわけでもない朝永。ちょっと悩みはじめてますけど、彼のなにかがきっと役にたつ日がくるのだろう。それを信じて、朝永の報われる日のくることを願って、読むことになりそうですよ。

  • 『まんがタイムスペシャル』第27巻第7号(2018年7月号)

2018年5月21日月曜日

『まんがタイムきららMAX』2018年7月号

『まんがタイムきららMAX』2018年7月号、昨日の続きです。

はんどすたんど!』。もう、のっけから面白い。ななみ、用意周到に前提を準備して、その結果が、のあー、で、ズベー。もう、いきなりなんてもの見せてくれるのか。しかもこれ、大会だというのに大失敗? あれ? 回想? と思ったら、いやいや、1本目か。まだもう1本あるか。ハラハラさせられましたよ。あの、ガニ股で帰ってくるななみの、なんだか妙に現実味のない感じ、放心? それがおかしくて、でも張り切ることはあっても、緊張とか焦りとかに押し潰されたりしそうな感じがしないのがこの子の魅力だと思いましたよ。以前は跳びすぎた。今回は走りすぎだろう。先生がななみの張り切り分だけロイター板を離してくれて、これがね功を奏しましたよ。あの思い切った踏み切りから、きれいな回転。そして着地まで完璧じゃん。いやもう、これ、ぐうっと胸が熱くなりましたよ。しかも、その前段に、ななみが得意種目が欲しいと、それで跳馬に重点置いて練習してきたこと描いているでしょう。なおさらでしたよ。よっし、ななみ、なんとかなった! このリラックス! さらに、3位入賞かよ! ハハハうそつけって、ほんと、この子、どこまで本気かわからない。でも、やったなあ、ななみ。嬉しそうじゃん、よかったじゃん。団体は4位。個人ではひなたが平均台5位、床で6位をとっていて、ほんと、この結果が出たこと、嬉しいなあ。そして次はゆかちーの番、2日目ですよ。また正座してジャージの上、頭から被ってるゆかちーですが、これがうまく作用して、実力発揮できるといいですね。

『JKすぷらっしゅ!』。グランドフィナーレ、最終回を迎えましたね。調子を崩している澪花。その原因はかなたへの恋なのではないか。潔から、つららから指摘されて、まさかそれを否定するのか澪花さん! そして不調はかなたにおいても同様で、ふたりのこの状況、ふたりの怖れていること。その根本にあるのは、かなたの抱えている問題が解決することで、これまでの密接な関係、距離を今後保つことができなくなるのではないか。その不安だったっていうのですね。澪花が気づき、そしてかなたも気づいていた。かなたの不安は、これまでの距離を失うことだけではなく、自分の気持ちが澪花に受け入れられないのではないかという恐怖もあるんですね。嘘ついてでも、泳げる自分を隠したいかなたのいじらしさ。そして、気づけばあとはまっしぐら。外聞もなくかなたに気持ちを行動で伝える澪花。ほんと、この漫画、こんなことになろうとはまったくの予想外で、盛り上がりましたね、クライマックス、一山越えてきましたね。そして最後のあのモノローグも、実に印象深い。よいものでした。

『TCGirls!』。こちらも最終回です。のっけから、あれから数年。あれまあ、アンったらこんなにも素敵に成長しちゃって! と思ったら、嘘か! アンの嘘か! 店長代理をまかされたアンの一年ないしは一年後を描くのかと思ったら、まったくもって予想を外してくれまして、いきなり時間巻き戻りましたよ。小柴店長の初日まで戻っちゃいましたよ。しかも、アン、イベントを開催です。店長就任記念イベント大デュエル大会。一昨日たてた企画。知り合いにメールで告知して、さらに動画投稿サイトでも宣伝打って、でも再生数3回って、アンしか見てないんじゃないのか? これね、イベントに参加してくれた皆っていうのが、アンのこれまでアスターで頑張ってきた、その成果なんじゃないかって思わされて、いいラストでしたよ。ちょっとした同窓会みたいにも思われて、メイドの皆、学祭の催しが繋げた縁もあって、ああ、デュエリストを増やすという策略、皆にデッキを配ることで実現させてたんだ。今日の大会は勝ち負けを競いません。デュエルを楽しみましょうというその姿勢、見ていてとても清々しくて、参加している皆の様子、生き生きとしていてとてもいい。ほんと、アスター、いい店だなって、いいスタッフが揃ってるなって、小柴店長はまだちょっと不安ではありますけどね、でもこれからもきっと面白いこと、楽しいこと、いっぱいなんだろうなあって思えるんですね。

  • 『まんがタイムきららMAX』第15巻第7号(2018年7月号)

2018年5月20日日曜日

『まんがタイムきららMAX』2018年7月号

『まんがタイムきららMAX』2018年7月号、昨日の続きです。

『どうして私が美術科に!?』。2学期が終わって、皆で打ち上げ。そこで通知表の話、成績の話になるんですけど、上がって嬉しい人があれば、残る皆が同じ成績で連帯感持ったりなんかして、ちょっとした疎外感? 一点突破で得意科目、専門科目に注力するものあらば、全体にまんべんなく力を振り分けているものもあって、こうしたところに見える性格、個性。そして、同時に鬱屈した気持ちなんてものがあるっていうんですね。そうなのか、紫苑、蒼にコンプレックスを持っているのか。桃音に話す自分の気持ち。年下や同い年、蒼に対しては、どうしても嫉妬の感情を抑えられないというその告白。しかもこれを桃音にしたのは、どこか桃音のことを見下してるからじゃないかって、ああ、自分のこと、しっかり見つめてるんだね、この子は。こうした気持ち、鬱屈、これはありますよ。どうしてもある。どんなものにもある。とりわけ、技量、才能がものをいう世界、しかもその差が一目瞭然になるものだと、なおさらですよね。人を気にしても仕方ない、けれど悔しかったり妬んだり、ええ、自分も、ジャンルこそは違いますが、それに似た場にいたことがあるので、わかりますよ。けど、そうした気持ちを人に話せること、それは紫苑が鬱屈した感情をもてあますことなく受け止める、その一歩をもう踏み出して、越えはじめている証拠なのだと思う。きっと紫苑は大丈夫、そう思えるものもあったのですね。そして、紫苑憧れのK. Suzunoなる作家さん。まさかの蒼のお母さん! そらそうか、そら、蒼の家に飾ってあるわ! この紫苑の驚き。さあ、これ、どう転がるのだろう。なかなか意外な展開きましたよ。

『魔法少女のカレイなる余生』。白鳥ななほし、実技の授業でひとりだけうまくいかなかった。あれまあ、しじまはあんなにちゃんとできたのに、ななほし駄目だったかあ。そういえば、ななほしの成績、下の下だって人物紹介にもありましたね。そんなななほしのこと応援しようと思ったしじまの取り組みね、これは本当にメインじゃないんだけど、ほんと見事にななほしから却下されちゃうんだけど、いやいや、いい友達じゃないですか。リラですよ。ななほしの悩み、リラが聞いてくれて、結構ズバズバ思ったこといってくれちゃうんですけど、この気の使わなさ、さすがリラさんって感じではあるんですけど、でもそのアドバイスは適切なものだったのだと思う。自信もなにも失いかけていたななほしを奮起させて、そして自信をつけさせるためにちょっとした手伝いをしてやる。小さく背を押してくれたんですね。まずは気持ちからだけでも、きっと大丈夫だって、いけるって、そんな気にさせてくれたんですね。ほんと、小さな達成だけど、ななほしにとっては確かな自信になったんじゃないでしょうか。そんなななほしを遠くから見守ってたリラの、そのクールさも素晴しいです。

『本日わたしは炎上しました』。連載になりましたね。今回は、最近話題のバーチャルユー、いやいや、バーチャルミーチューバーを話題にしまして、ええ、これ、実際にあったこと、うまいことピックアップして、顔バレしたとかね、けどむしろファンには喜ばれたとかね、ええ、ええ、ありました、ありました。この漫画、まぎれもなく時事系だな。今回は人気Vtuberの身元を特定してやろうなんていうんだけど、カナエ、ほんと、悪どいな。けど、カナエが悪いやつだっての、漫画の中でもがっちり指摘されるし、最後に酷い目にあうのも決まってカナエだから、まさしく自業自得ってやつ。この悪は必ず成敗されるという安心感、それがあってこそカナエの狼藉も楽しく読めるのでしょうね。しかし今回のターゲット、まさかのクロイだっていうの、あっさりバレるくだりもおかしかったんですが、そこからの攻防、自分の欲をいかに満足させるかの駆け引きが酷くて、ええ、この漫画で駄目なの、カナエだけじゃなかった……。ネットで人望、ほぼマイナスになってるカナエがいい。そして、SNSチュイッターユーザーを見下すカナエと、見下されても当然やで! っていう展開。ほんと、酷いんだけど、あながちカナエだけが酷いわけじゃないっていうのがなんともいえず、うん、この漫画は時事系だな。ずっとおっさんのふりしてたクロイの危機管理、これとても正しかったと思う。その危機管理をカナエが台無しにしてしまったの、それでクロイが面倒ごと抱えちゃうことになったの、うん、やっぱりカナエはクロイに当初の要求どおり従うべきなんじゃないか? って、クロイはほんと心が広いなあ。

『ももいろジャンキー』。美耶がデートだから可愛い服を買うっていうの、竜子がすっと真顔になるのおかしかったですよ。美耶のデート相手、ももですね。そうか、一緒に映画にいくんだ。ふたりの様子を見守るはなと竜子。これ、ふたりの出会い、仲良くなるきっかけにもなってますね。さて、美耶、可愛い服着ておめかしして、その様子は本当に素敵なお姉さんじゃありませんか。むしろはなと竜子が、自分たちの服装、おめかし大丈夫かなって心配する。いや、ちゃんと素敵ですよ、ふたりとも、個性が生きてます。見にいったのはキラキュアの映画。美耶、事前準備がばっちりっていうの、これ、もものために予習したのか、あるいはもとから見てたのか? いや、もとから見てた可能性あるな。なんてったって自称5歳児がいるからな……。映画館でライトを欲しがる竜子、ちょっと可愛いかった。この、なんだかイベントに参加したいみたいな感覚ね、一般人だからこその気負わない感じがあって悪くない。それでもって、映画の内容にもしっかり引き込まれて、っていうか、美耶にリンクしすぎなのが笑えて、そして泣けます。今回の、美耶のむくわれた感じ。なによりでした。最後の、はなと竜子も加わって和気あいあいと打ち解けて話すところなんかもなによりでした。

  • 『まんがタイムきららMAX』第15巻第7号(2018年7月号)

2018年5月19日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2018年7月号

『まんがタイムきららMAX』2018年7月号、発売されました。表紙は『こみっくがーるず』、雨の日のかおすちゃんとにゃおす先生ですよ。レインコートに傘をさしているかおすのあどけなさ、うん、これは高校生には見えないな……。そこに、レインコートのにゃおすの可愛さが加わって、これは実にいい表紙。手前のアジサイにちょこんとのっているカエルも実にいい表情してますね。梅雨の季節、降り止まない雨に憂鬱になりがちではありますが、雨も悪いことばかりじゃないよって、そんな気分になれる素敵なイラストです。

『こみっくがーるず」。今回は漫画家の職業病ですね。翼が手の痛みを訴えて、いつもの暗黒ごっこなのか、本当に痛いのか、というの、フーラ先輩と寮母さんの見立てでは腱鞘炎だっていうんですね。これ、癖になるから怖ろしい。悪化すると手術とかになりますからね。翼の負担を軽減すべく、皆で原稿を手伝うことになるんですが、かおすちゃん、無情にも戦力外。あの表情ですよ。フーラ先輩の、役に立ちながらも微妙に邪魔してるくだりおかしかったんですが、これ、かおすちゃんに仕事を作るためなの? でもって学校でも微妙に混乱まきおこしたり、寮でもテンションおかしくなってるふたりがいたり、思いもしない面白さが広がっていました。今回はピンチの時に助けてくれる仲間の存在とか、有能さ発揮するくりすとか、いろいろ見どころあった上に、病院怖がる翼、煽ってるのかい? かおすちゃん。そうした意外な魅力まであって盛り沢山でした。煽るかおすちゃん、調子にのったかおすちゃん、大好きなんですよ。

『私を球場に連れてって!』。猫子の同級生も出していくんだ。まずはテリー、続いてくれあと、個性的な子らが出てきたなと思ったら、テリーというの、本名は照。玉の妹だったんですね。テリーがタマのこと、めっちゃホームラン打ちそうなデブとか、酷いこといってるのばらされたりするくだり、そんなにタマ太ってる? ってのはいいとして、面白かった。いいダッシュでした。レオナのクソガキ認定とかも面白く、これ、レオナが子供をクソガキにする、そんな要素を持ってるんでしょうか。あるいはただ出会いの運が悪いだけ? 仕事を調べる宿題をしにきたと聞いて、やたらと張り切るファル子がよかったですね。いい顔や。今回は猫子たちの宿題をきっかけとして、応援団やウグイス嬢といった球場に関わる人たちのこと紹介していくところ、大変よかったです。微妙にネガティブなコメントあったりするのも、また味でありますね。

『ぼっち・ざ・ろっく!』。逃げたギター、喜多さん。責められたりするのかな? と思ったら、あら、意外と大丈夫。むしろ心配されてたんですね。ライブハウスの手伝いで大活躍したり、それでぼっちが落ち込んだりといろいろ大変そうですが、適材適所というのを考えさせるいい展開でした。ぼっちがお湯で火傷した時に、手当てしてくれた喜多の指の硬さで楽器の練習してることに気づくとかね、それで喜多をバンドに引き止めるのに貢献したりと、こうしたぼっちの活躍とてもよくって、そうかあ、今後はぼっちからギター教えてもらったり、それで仲良くなっていったりとかあるのかなあ、みたいなこと思ってたらですよ、喜多の楽器、多弦ベースとな! 6弦あるからと、見事に勘違いしていたというこの状況。ええと、じゃあ、このバンド、ツインベースになるのん? それとも楽器買い替える? まさかの展開、あまりに喜多が気の毒で、ほんと苦笑まじりの面白さでした。

『From Gehenna』、ゲストです。そうか、おばけには試験も学校もない、そう思ってたけど、吸血鬼や人狼には学校があるのか。地獄も大変だ。朝に弱い吸血鬼のドルエと、噛み癖あったり泣き虫だったりする人狼のルーガ。学校に向かうふたりの前に現れた天使のララ、この子の踏み込みが一気にこう、ぐいっと深くてですね、初対面だっていうのに遠慮がないというか、ぐいぐいくる、なんてテンションだ。ドルエの飲んでたパック飲料の血。あのパッケージの文句、きっちり補える栄養、1日分の血液とかいうのがね、これ1本で一日分のビタミンCみたいなノリでおかしかったですよ。結構やりたい放題のルル。ふたりに絡んで、やりたい放題のままお別れなのかな、今後もこのノリで天界から地獄の住人に介入してくるのかなと思ったら、なんと転校してきた。しかも堕天使ときた。ということは、そうか、全員が地獄の住人か……。わりとテンション低めのドルエとルーガの日常に、ルルのうざ絡みが加わることになりそうですね。

  • 『まんがタイムきららMAX』第15巻第7号(2018年7月号)

2018年5月18日金曜日

ゼブラ 油性マーカー マッキーノック

 職場にあったのですよ。マッキーノック。名前がすべてを物語っています。油性マーカーの定番、マッキーがノックでペン先を出し入れできるようになりました。ノックでペン先を出し入れするというの、ボールペンみたいにペン先が露出していてもさほど影響のないものならまだしも、乾くと即使いものにならなくなるフェルトペンで実現するというのは結構な驚きで、同じく乾くと使えなくなる万年筆でノック式を実現したキャップレスなど彷彿とさせました。実際、ノックのストロークの長さなど、キャップレスデシモに近い感覚です。

ノックのストロークが長いというのは、ペン先を保護するカバーがあって、その内側にペン先があるという構造のためですね。ノックすることで、まずカバーを開いて、その後ペン先をグーッと押し出すという、結構凝ったメカニズムだと思うんですが、それが200円程度で買える。すごいことだと思います。

油性マーカーを使う時、結構キツめにハメないといけないキャップをはずして、書いて、そのままにしておくとペン先が乾くし、なによりそのあたりにインクがついたら厄介だし、なのですぐにキャップをきっちり閉じて、というのを繰り返すことになるわけですが、ある程度まとまった量を書くのならともかく、ちょっと書いて作業して、またちょっと書いてを繰り返すような場合には、このキャップの扱いがわずらわしいのも実際です。たとえば倉庫の整理なんかをする時に、なにをしまったのか箱にざっと書いて、場所動かして、次の箱にとりかかって、みたいなことをするたびに、キャップ外して、書いて、キャップして、というのは本当にめんどくさい。

けれど、マッキーノックだとそのわずらわしさがぐっと軽減されます。まあ、考えるまでもない当たり前ではあるんですけど、実際使ってみたら想像以上でした。

箱詰めしたPCを、内訳、行き先書いては部屋の隅に移動させて、また次の箱の内訳、行き先書いてというのをやった時に、本当に便利で助かりました。全部の動作が片手がすむのもすごくいい。これからは油性ペンもノック式やな、そう確信するほどに便利でした。

2018年5月17日木曜日

フェルナンデス エレキギター ZO-3 '11 RED W/SC

 見てるアニメに出てきたからって楽器買ってしまうとかないわー、馬鹿じゃないの? なんていう声もちらほら聞こえてきそうな気もしないでもないのですが、私は今、ギターが欲しい。ほかでもなく、フェルナンデスのZO-3、ノーマルZOの赤が欲しい。なんて思ってる理由は先日のプリキュアなんですが、いえね、えみるなるセミレギュラーキャラがギターを弾くと判明して、しかもそれが明白にZO-3。ギュイーンとソウルがシャウトするのです、なんていう名言もあいまって、一気にギター人口を押し上げそうな勢いだったりするのです。

実はZO-3は以前からちょっと欲しいギターではあったのです。でも私が考えていたのは、芸達者というトレモロのついているモデルで、色は赤、WRMS、ワインレッド・メタリック・サテンであります。でも、これ、ディスコンしてしまってましてね、中古市場でも探さないことには手に入らない。これは2001年モデルだったかな? この後に回路が刷新されてよくなってるんだそうでして、色をとって中古にするか、音をとって現行品にするか、みたいな葛藤に苦しめられた果てに考えるのをやめてしまったのですね。

一応、ZOのシリーズは持っているのです。ウクレレブームを受けて生産されたZOのかたちをした鳴らない楽器、ZOLELE。そして7弦のZO-7。これ、アウトレットといってやたら安く出てたのを買ったのですが、フレットがちょっと斜めに入っちゃってるところあって、ああ、これが安い理由かなんて納得したのですが、まあそのへん、そう気にはしません。

ノーマルZO-3には興味がなかったわけではないのですが、手軽であることとか考えると、やっぱり面白い楽器ではあるわけで、でも買ってなかった。なんとなく横目に見ながら買わずにきた。しかし、ついに買ってしまうことになるのか!? っていうのがえみる効果なのでありますが、はたして、はたして。

えみるの使ってるZO-3、ヘッド裏にストラップピンがあったりして、現行のものはジョイントあたりにピンが移動してるはずだから、参考にされたのは旧モデルなのではないか、ということは作画担当者の私物!? なんて思ったりもするのですが、アニメをよくよく見てみると実際の製品と違うところが結構あったりします。たとえばスピーカーが実際には黒のところがアニメではボディと同じく赤く塗られていたり、あとボリュームのノブが実際にはボディカラーと同色のところが白になってたり。あとピックアップにカバーがついてますね。これはボールピースをいちいち描いてられないなんて事情からなんじゃないかなあなんて思ったのですが、黒一色の四角形がEMGなどを彷彿とさせて、なんだこれ、面白い! 極めて一部で話題になったりならなかったりなのですが、自分で付け替えるの面倒だからフェルナンデスからえみるモデルとか出ないもんでしょうか。出たら買ってしまう危険性が高いです。

2018年5月16日水曜日

パイロット万年筆用カートリッジインキ

 ペン字の稽古に使っている万年筆インクをボトルからカートリッジにしようという話を以前していました。結局、その後、無事忘れることなく黒のカートリッジを購入して、インクが煮詰まってしまったボトルからカートリッジに移行することがかなったのですが、さてここでまた困った問題が生じてしまいまして、それはインクの供給元。インクを買っていた文具店が閉店してしまったのですね。いや、これ、困ります。

閉店する理由は、商売が成り立たないからなのか、あるいは後継者がいないからなのか。そうした事情はわからないながらも、とりあえず問題は店がなくなること。いつも雑誌を買ってる書店の近所なんですね。雑誌を買いにいって、その帰りにふらっと寄って、インクや封筒、ノリといった文具、とりわけ消耗品を買うのに都合のいい店でした。これ、きっと他の人にとってもそうだったと思うんだけどなあ。

閉店間際に売り尽しセールをやっていたんですよ。最大半額まで値下げしてくれて、なので封筒などを多めに買い置きすることができました。けれどインクはそうはいかない。なぜって、簡単な話ですよ。カートリッジインクであっても、カートリッジごしに少しずつ水分が蒸発していくものなんです。これがもし、水分がとんで濃くなったインクが好みとかいうのなら、迷わず買い置きますよね。ですが、私の場合、インクが変質して乾きにくくなるのが駄目と、ボトルインクからカートリッジに切り替えたところなわけで、ええ、買い置きするというのはちょっと考えられませんでした。

いつもインクを買ってる店がなくなって、じゃあ次からはどこで買えばいいんだろう。近所の店で売ってるものなのかな。考えてみても、売ってそうな店が思い当たりません。ちょっといろいろ探さないといけなくなって、ほんと、ちょっと困っています。

2018年5月15日火曜日

ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ 週刊少年ジャンプ創刊50周年記念バージョン

 発売されますね、ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ 週刊少年ジャンプ創刊50周年記念バージョン。これ、ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータの特別バージョンなのですが、発表された時、懐かしいという気持ちと、これちょっとしたプレミアム感こそはあるけれど商品としては微妙かも知れんぞ? という気持ちがいりまじって、正直いってちょっと複雑。自分は熱心なジャンプ読者ではなかったのですけど、それでも遊んだタイトルはいくつも収録されているし、けれどだからといって、懐かしい以上のものはあるのだろうか。今あえて遊んで面白い、これまた遊べるなんて嬉しい! そんな気持ちはあるのだろうか。自問自答する瞬間があったのですね。

まあ、自問自答しようがしまいが、とっくに予約分は売り切れてしまって、Amazonなんか見るとね、定価よりも5000円も高い値段つけた転売屋がこれでもかと出品してたりする、まあ、いつもどおりといえばいつもどおりですかね、そんな酷い状況になっとります。欲しい欲しくない以前に、注文受け付けてくれるところなどないという状況を前に、とりあえず抽選販売してるところで応募だけしておくかあと、そんなスロウスタート。買えたらラッキー、けど買えなくてもまあいいかあ。これくらいの気持ちでいくつもりです。

収録タイトルは以下のとおり。

  • キン肉マン マッスルタッグマッチ
  • ドラゴンクエスト
  • 北斗の拳
  • ドラゴンボール 神龍の謎
  • キン肉マン キン肉星王位争奪戦
  • 聖闘士星矢 黄金伝説
  • キャプテン翼
  • 聖闘士星矢 黄金伝説 完結編
  • 赤龍王
  • ファミコンジャンプ 英雄列伝
  • 魁!!男塾 疾風一号生
  • 暗黒神話 ヤマトタケル伝説
  • 天地を喰らう
  • 北斗の拳3 新世紀創造 凄拳列伝
  • ドラゴンボール3 悟空伝
  • キャプテン翼II スーパーストライカー
  • ドラゴンボールZ 強襲!サイヤ人
  • まじかる☆タルるートくん FANTASTIC WORLD!!
  • ファミコンジャンプII 最強の7人
  • ろくでなしBLUES

この中で、ごくわずかでも遊んだことがあるのは、『キン肉マン マッスルタッグマッチ』、『ドラゴンクエスト』、『北斗の拳』、『ドラゴンボール 神龍の謎』(多分)、『キン肉マン キン肉星王位争奪戦』、『聖闘士星矢 黄金伝説』の6タイトル。意外と遊んでるな! ある程度遊んだといえるのは『キン肉マン マッスルタッグマッチ』、『ドラゴンクエスト』、『北斗の拳』、『聖闘士星矢 黄金伝説』の4タイトル。持ってたのは『ドラゴンクエスト』だけですね。

週刊少年ジャンプはゆうても人気の雑誌で、掲載されてる漫画も人気だったから、誰かしら持ってたりしたんですよね。遊びにいった時に遊ばせてもらったり、また貸してもらったりなんて具合に触れる機会がそれなりにあったという、そんな感じでした。

結構、人気のあったのが『キン肉マン マッスルタッグマッチ』でしたね。これ、対戦できますからね。超人をふたり選んで、技かけあいながらノックアウトを狙うんでしたっけ? ブロッケンJr.の毒ガス攻撃が凶悪で、出がはやい、距離取って攻撃できる上、一度当てればハメ殺せるというので、とりあえずこれは使用禁止キャラにされていました。テリーマンのボストンクラブが好きでしたね。ウォーズマンとラーメンマンは勢いありすぎて当たらないんですよ。みたいな具合で、きっと今でも楽しめる、そんなゲームであるのは確かなんですが、若い子が遊んで面白いゲームじゃあないだろうなあ、もう。けど、このゲームね、結構よくできてて、必殺技を適当に打っても当たらないんですよ。必殺技タイムに入るまでに、細かくパンチなりキックなりで体力削って足を鈍くしておいてやらないと、そうそう大技は決まらない。この序盤の駆け引きから終盤の一発逆転まで含めて、かなり楽しめるゲームではありました。

『北斗の拳』、これはそこそこは遊んだけど、それなりにしか遊べていません。敵が射掛けてきた矢(ボウガンですよね)にパンチなりキックなりをうまくあわせてやると打ち返すことができた。二指真空把ですよね。わりと細かく原作の要素を拾っていて、敵倒すと出てくるあべしとかひでぶとかいう断末魔? これを7つ集めるとパワーアップするんだっけ? 服が破れて上半身裸になるんですね。ボス戦も凝っていて、手順を原作どおりにすると技名がばばーんと出てかっこよく演出してくれる! というんですが成功したことはありません。

ファミコン時代のゲーム、とりわけキャラゲーにくくられるものは、結構駄目なものが多かったんですよね、残念ながら。だから50周年版に収録されたゲームについても、あんまり期待しちゃいけない気がするんです。でも、だからこそ貴重かも知れない。これらのゲームの中には、バーチャルコンソールのようなかたちでリリースされる機会がほぼないといっていいものが、それなりに含まれていると思うのですよ。複雑な権利処理が必要だったり、あるいはそもそも売れると思われていない。なので、まったく触れたことのない、そもそも原作漫画を読んだこともない、そうしたゲームであっても、ここで掴んでおくべきなのでは? では!? そんな声がどこからか響いてきて、いや、でも、絶対お前積むやろ? そんな冷静な声も聞こえてきて、なおも自問自答タイムは続くのです。

2018年5月14日月曜日

ハコスコ タタミ2眼

 昨日、ハコスコそのものについては、ほぼなにもいってなかったので追加です。ハコスコ、私の買ったムックについてきたのは、タタミ2眼というモデルで、本体はダンボール製。そこに樹脂製のレンズがついている。これ、レンズ側から見た絵面がたれ耳の犬の顔みたいで面白いなあって思ってるんですが、このスマートフォンを利用する簡易ヘッドセット。当初予想していたよりもずっと高性能、っていっていいのかな? 少なくとも、ただスマートフォンをセットして360°動画を再生するだけではないっていうのが意外で、感心させられたところでした。

まず私がハコスコにセットしているスマートフォンですが、iPhone 6s Plus、これがジャストフィットです。幅、高さ、レンズ位置、イヤホンプラグ位置、音量調整ボタン位置、全部完璧。もしこれがイヤホンプラグの廃止された7 Plus以降なら、有線で接続しようとする場合、Lightningコネクタの位置まで穴を広げてやる必要があります。もしBluetoothイヤホンがあるならそれ使う方がずっとスマートではありますが、ないならスマートフォン本体のスピーカーで鳴らすか、穴を広げるか、どちらかでありましょう。

もしiPhone 6s Plusよりサイズの小さなスマートフォンをセットする場合は、スポンジシートが付属しているので、これを適切なサイズに切ったり貼ったりしてスペーサーに使うとのこと。これでどれくらい安定するのかはわかりませんが、まあこのあたりはいろいろ工夫するとよいのだろうと思います。

品質は、正直値段なりではあります。本がついてて1700円。ゴーグルだけで1200円を今なら値引きで700円? なので、これだけで何時間か試して遊んで面白ければ、もう充分もとはとれた、みたいな具合。値段以上は楽しめる、とそれだけはうけがいますが、ただあまり期待はしない方がいいというのも正直なところで、多分、個体差が大きいんだと思う。主にレンズの質、これが安定していない。

たとえば私の個体でいいますと、右目のレンズは当たりの玉であったようで、きれいに焦点して映像も綺麗に見える。ですが、左がよくなくて、うまく合焦しないどころか、たぶん歪んでるんでしょうね、ボヤけている上に映像がグニャグニャして見える。目の位置を変えるとグニャグニャ。目の位置を固定しても、レンズ越しの像がグニャグニャ。両目が当たりの人は本当ラッキーだなあって思います。あるいはグニャグニャする外れ玉の方が少数派? 外れを引いた私がアンラッキー? こればっかりは、この個体しか知らないから、なんともいえないですね。

さて、冒頭にいっていました感心したポイントです。これすごく単純なんですが、右目の下、底にあたる面に穴があいてるんですよ。そこから指をつっこんでスマートフォンにタッチできるようになってる。これ、なにが優れているかというと、YouTubeのアプリがそうなんですが、映像見てる時にタップすると、一時停止/再生ボタンやシークバーが出てくる。ゴーグルの視界中央がポインターになっていて、首振りでボタンなりスライダーなりにポインターを持っていって、タップで選択ができる。これ、いわばマウス操作が可能になってるわけで、簡単な操作ならゴーグル通して可能になってるんですね。これはアプリが対応してる必要もあるわけですが、アプリにその機能さえあれば、特に加工せずとも利用できる。これ、感心したところです。

まあ、次に見る動画を選ぼうと思ったら、ハコスコからスマートフォン抜いて操作しないといけないから、万能とまではいかないんですけどね。

あとですね、カメラの場所に穴があいていて、スマートフォンのカメラもそのまま使えるようになってるの、ARとかに使うのかな? って思ってたんですが、面白い機能持ってるアプリ見つけました。めざましVR!義妹と同居生活。これ、ARKit — 、iOSの機能と思っていただいたらいいのですが、iOSの機能を使ってポジショントラッキングができる。つまり、部屋のなか、うろうろすると、カメラが周囲の情報拾って、移動してる情報をVRにフィードバックできる。VR空間内をうろうろできてしまうっていうわけです。

すごいよなあ。正直、これ、感心しました。とはいえ、よほど広い部屋、開けた場所でもないかぎり、ゴーグルつけてうろうろするのは危ない。これ、介助者がいないた危険ですよね。でも、ちょっと試してみたい! みたいにも思われて、困ったな、エロマンガ先生には興味ないんだが、ちょっと面白そうではあるな。

あとさむコンってのもあるんですね。なるほどなあ、左右に穴をあけて、そこから画面をタップなりスワイプすることでいろいろ操作させるというアイデア。これ、ハコスコでやろうと思ったら、左レンズの下、底面に右と同じような穴をあけてやる必要ありますね。ハコスコ タタミ2眼はダンボールだから、こういう加工も簡単ですね。

こんな具合に、ちょっと調べればいろいろ可能性が広がってるっぽいのがVRの世界みたいですね。けど、いろいろやりたいなら、きっとハコスコじゃものたりなくなるんだと思います。というか、ハコスコでいろいろやるなら、左のレンズをどうにかしたいです。

2018年5月13日日曜日

ハコスコ公式 無料で楽しむスマホVR

 なんだかVRまわりの動きが活発ですよね。つい最近もOculus Goというのが出た、わりと安いのにスタンドアロンで使えて便利、快適なんていって話題になってますし、またLenovoからもGoogleのDaydreamですか? に対応するヘッドセット、Mirage Solo with Daydreamなんてのが出て、こちらはちょっと高めだけど高性能? 立ったり座ったりといった動作に反応するっていうのは、いろいろ体験に幅が出て面白くなるのかな? とはいっても、まるでVRってやつを体験したことないので、その機能が必要なのか不要なのか、今んところよくわからない。とりあえずはまず体験してみたいんだけど、どのゴーグルを買えばいいかっていうのもさっぱりわからん。もう導入からお手上げ感が高かったんですよね。

というようなことをtwitterでいいましたら、360°動画を見るだけならスマホ用のハコスコでいいんじゃないかとアドバイスをもらえまして、なるほど、ありがたい、あのダンボールの箱にスマートフォン差し込むやつだな。GoogleのCardboardとかしか視野に入ってませんでしたよ。ともあれ、まずはハコスコと狙いをさだめてちょろっと調べてみたら、ダンボール製のものとプラスチックでできたものとがあって、もちろん紙の方が安い。じゃあとりあえず紙の方で試してみっかと思ったら、付録にハコスコをつけたムックが出てるんですね。ハコスコだけより高くなるけど、なにもないとこから検索したりして模索するより、本にいろいろまとめられてるのがあった方が導入に便利そう。こうして本を求めてしまうところなど、やっぱり自分は旧いカルチャーの人間なんだろうなあ、なんて思ったりもしましたよ。

さて、VRです。ハコスコ、組立は簡単なので、そのへんははしょらせていただきますよ。iPhone 8 Plusに更新して、まるまる遊んでいるiPhone 6 Plusがあるので、これをハコスコ専用にしてしまいましょう、ということで、試してみました。まずはVRに取り組む博物館記事から適当に流れ流れてYouTube。おすすめされるままにジェットコースター動画など試してみたのですが、いやあ、これすごいですね。後ろ向くと後ろの席に座ってる人の顔まで映る。とりあえず家族にも見せてみて、そして次に紹介されてきた動画、これがちょっと気にいりましたね。ナショナルジオグラフィックの鮫動画。これね、すごいよね。たまたま撮れたんでしょうか。自分もですが、母もうわってびっくりしてまして、ですよね、驚きますよね。けどこれ、ちょっとVRの問題も感じたんですよ。

360° Great Hammerhead Shark Encounter | National Geographic

父に見せた時なんですが、椅子に座ってるからでしょうかね、うまく視線の誘導に乗らなかったみたいで、一番の見せ場を見逃してるんですよ。それで2度目見てもらって、けどそれでもやっぱり見逃したみたいです。360°動画は鑑賞者が見たいものに注目できるメリットがある一方で、よほどうまく視線誘導を行わないと映像製作者が見せたいものを見てもらえないデメリットがあるとよくわかりました。自分がもう一度、今度は立ってくるくるまわりながら見てみたんですが、これだとうまく誘導される。けど着席してると、そうそうまわれないでしょう。なので見る範囲が限定されて、一度誘導からはずれると、もう全然違うところに注目してしまう。それこそ、対象が視野に入らないと、見せ場どうこう以前に、まるで気づいてもらえないとくる。なかなか難しいものだと感じました。

そして次の動画。こちらは自分の体験なんですが、酔いやすい動画ってこういうやつかって一発で理解できた動画です。

OKINAWA 360° -VR SEA TOUR-(沖縄)

沖縄のダイビング動画なんですが、映像は美しい。けどカメラに問題があって、水中をゆっくり移動しながら、上下左右にゆらゆら揺れている。この揺れがどうもよくないっぽいですね。自分が顔を動かすと、それにともない映像の視点が動きます。ここにカメラの移動や揺れが加わることで、なんともいいづらい複雑な挙動が生じるようで、脳が混乱するんですかね、だんだん気持ち悪くなってくる。なるほど、これだな、VR酔い。自分は乗り物酔いするのでVR酔いは心配していたんですが、動画によっては盛大に酔いかねないことがわかりました。でもって、どういう動画が酔いやすいか、これである程度あたりがつけられたのもよかったように思います。

と、ここまでまるでムックを見ていない。なんのためにムックを買ったのか。

簡単にざっと見てみましたよ。そうしたらVR酔いについての説明がちゃんとされていて、ああ、やっぱり、自分の感じたの、おおむねそのとおりでありました。

ムックにはいろんなコンテンツが紹介されていて、興味があるやつ、まるでないやつ、多様にあるのですが、こういう興味のないものまで広く情報が入ることが重要だと思っています。こういうところからだんだんにVRの体験の幅を広げていけるといいんですが、はてここで次はなにを見にいけばいいものか、そこまではまだ方向性が定まっていません。

VRらしいなにかって、いったいどういうものなんでしょうかね。Oculus Goとか買ってる人は、なにを楽しんでるんでしょうかね。

2018年5月12日土曜日

大蜘蛛ちゃんフラッシュ・バック

 買っちゃいましたよ、買っちゃいましたね。いえね、ブルマが、体操服が好きとかそういうわけじゃありませんよ? ショートカット眼鏡がたまらなかった、そういうわけでもありませんよ? 植芝理一ですね。『謎の彼女X』の人ですね。個性的な設定。一癖あるキャラクター。エキセントリックなボーイ・ミーツ・ガールみたいにいっていいのかな? 普通の男の子が恋した女の子、その子はなんだか不思議な魅力をたたえていて……、みたいなそういうの描いて見せたら面白い、そんな印象で見てるのですが、その面白さの本質はどこにあるのでしょう。

『大蜘蛛ちゃんフラッシュ・バック』もちょっと不思議な設定ですよ。本編ヒロインは、表紙の女の子、大蜘蛛綾であるわけですが、その子にちょっと恋をしている? 男の子、鈴木実との関係がややこしい。実が恋する大蜘蛛綾は、学生時代の母親だっていうんですね。はやく亡くした父の記憶をフラッシュバックで見る。そのフラッシュバックというのは、決まって若いころの母親との思い出で、出会いの頃、デートの状況、実にフレッシュな母の、まだ母でなかった姿に触れ、そして父がそうであったように、実もまたその清冽なフラッシュバックにドキドキと胸をときめかせてしまうのですね。

しかし、ほんと、これ、すごく屈折してる。母親に恋するといえば、楠桂『八神くんの家庭の事情』なんかが思い出されますが、八神くんは、いつまでたっても若々しく愛らしい母によろめくという、ある意味屈折しつつもシンプルな話だったんですが、大蜘蛛ちゃんはそこにフラッシュバックというギミックを持ち込んで、今の母、かつての母という、母のふたつの姿を描写して、それぞれに心揺らがせるポイントを作ってくる。

いやね、可愛いんですよ。さすが植芝理一ってやつなのかも知れない。むかしの母も今の母も、どちらもびっくりするほど可愛く描かれていて、年月を経て変わったこともあれば、違わないところもあって、みたいな描写もあるんだけど、違えばそれぞれの様子が可愛いし、同じであれば昔同様今も可愛いという、なんだこの構造。逃げ場なしって感じなんじゃないか。でもって実は、父の思い出アルバムみたいなベストショットばかり見せられてるわけでしょう? そらあかんわ。そら恋にも落ちますわ。もうほんと、こういうちょっとムズムズさせられる恋愛感情とか描かせたらうまいわ。もう、まいりますよね。

この漫画、ちゃんと同年代ヒロインもいますよ。一一と書いてにのまえはじめと読む、ちょっと変わった姓に名前の女の子。かつて母も入っていた漫研に所属する女の子で、どうも実のこと気になってるみたいなそぶり見せてくる女の子なんですが、ちょっとボーイッシュ、母とは違うタイプの子で、これがまた可愛い。これ、かつての父と母の関係に重ねて、実は一と関係を築いていく……、のではないかと思っちゃあいるんですが、この作者ですよ、そんな普通の着地をするだろうか……。

わからん。まったくわからん。けど、この漫画のおかしいの、作者本人が、マンガのコピー(アオリ)がことごとく気持ち悪いとかあとがきにていってたり、そういう作品を描いてる本人が一番気持ち悪いとかいっちゃってて、でもそういう漫画を面白がってしまう私なんかもきっとやっぱり気持ち悪いのです。ええ、気持ち悪い同士、これを気持ち悪いと思わず、楽しんでいきたいものでありますよ。

2018年5月11日金曜日

『まんがタイムきらら』2018年6月号

『まんがタイムきらら』2018年6月号、昨日の続きです。

『まいにちハロウィン』。ゲスト4話目。継続して載ってるということは、人気があるのでしょうか。だとしたら嬉しいことですよ。今回は席替え。うるふからいろいろかまわれるのがちょっと嫌で、というか、うるふがかまいすぎなんですけど、それがあんまりだからって、ランたんが席替え希望したら、おお、神様、お弁当のかぼちゃが通じましたよ。先生が席替えをいいだした。この時のうるふ、ランたんの明暗、くっきり加減が見事で、そして席替え断然支持にまわるランたんのあのテンション、語り。先生に達成感まで与えちゃって、実に面白かったです。席替えのくじはクラス委員のランたんが作ります。このくじを作るくだりで、イアがひとり離れてるの気にしてること判明したり、くじ運悪いのも気にしてること判明したり。皆でくじの用意する、その共同作業の様子もよかったですけども、イアのくじ運なんとかしようと、できるものかどうかはわかりませんけども、いろいろ試行錯誤? してみるところなど、仲のよさ、その助けあいの様子、とてもよかったです。そしてラストね。願い叶ったイアのあの笑顔。ええ、感無量でしたね。

三者三葉』。なんと、受験の話とかしてますよ! といっても辻兄の受験なんですけど、それがもう双葉ったら酷くて、でもこのあたり、この子たちの通常営業のような気もします。双葉たちも進路のこととか、具体的に考える時期にきてるんですね。お菓子屋さんやりなよって近藤からいわれてね、でも店舗経営は大変そうって双葉がいうのね。結構、リアルに考えてるんですね。葉子様も学費のこととか考えてますしね。辻兄と双葉の遭遇。そこでの会話、相変らず双葉は失礼なんだけど、うん、通常運転ですよね。でも、この気を使わない感じ、いいよなあ。そう思うんですよ。そして、葉子の父登場! どうする、どうなる、嫌な予感しかしない! 山Gが青い顔! ほんと、これ、風雲急を告げるみたいなこと? 兆し? いやあ、次回が怖いわ!

『おとめサキュバス』。急にホームシックに陥るキュリア、その急激さにやられましたよ。そうかあ、旅雑誌のリゾートスパの記事見て、故郷の湖のこと思い出しちゃったんですね。もう、見る見るしょげていくキュリアの姿。頬の高潮が消え、目の光が失せ、そして膝抱えて座り込んでしまう……。そんなキュリアの姿見てられないと、即行動に移すルナ、いいですよね。凛々しい表情で、庭に大穴開ける許可もらいにいくんだ! いや、駄目だろう。そら、駄目だろう。なので、お風呂場限定だけど、それっぽい雰囲気にしてみました。ふたり、お風呂に入って、故郷の魔界のこと思い出す、その回想がよかったですね。キュリアの姉たちに愛されてたルナ。不慣れな水中でキュリアに手を引かれるのね、子供扱いが面白くないルナ。などなど、ルナの魅力、よくよく出てましたね。そして、キュリアのことも。そうかあ、結構いろいろできる子なのに、自分なんてたいしたことないって思い込んで、それがブレーキかけてるのかな。ということは、いったん自信がついたら、どんどん変わっていけるのかも知れませんね。そんなこと思わせてくれた今回。キュリアの成長、課題のクリア、それが視野に入りつつあるのかも知れませんね。

My Private D☆V、『ゆーま!』の瀬名慈孝です。これ、前置きが面白いなあ。「全国に向かって性癖を開陳せよ、できるだけドギツいヤツ」との指令を受けた云々。そうかあ、できるだけドギツいヤツなわけですね。でも今回描かれましたD☆Vポイントですけど、奥床しく趣深い、そういわざるをえないものですよね。スキマがすき。たばねられた髪の房から少し飛び出した髪が生み出すスキマ。ほつれた髪の作るスキマに、ゆるやかに波打つ髪がかもしだすスキマ。なるほど、スキマがクルんですね。指のスキマも好き。整然と揃えられたもの、いわば静の状態に、スキマが加わることで動きやリズムが生ずる。そこに魅力があるのかなあ。あ、いや、これは私の感想ですね。でもって左下隅のこういう2次元キャラっていうの、それ! それ! D☆Vやないよ!

  • 『まんがタイムきらら』第16巻第6号(2018年6月号)

2018年5月10日木曜日

『まんがタイムきらら』2018年6月号

『まんがタイムきらら』2018年6月号、昨日の続きです。

『みゃーこせんせぇ』。生徒会長はネトゲ廃人。この情報をもって読み進める今回。ゲーム内アイテムが入手できるシリアルコードが付属するという本をですね、買いに走った生徒会長、そしてみゃーこ先生。見事に書店でかちあってしまったのはいいんだけど、先生、生徒会長、烏崎のこと認識しないし! 眼鏡はずして髪をしばったら、それでもうわからなくなるんだ。うん、わかる。困るよね。うん。女の人は、シチュエーションでいろいろ変化するからね。みゃーこ先生のプライベート、よかったですよ。街に出る時は普通の格好するんだ。でもって自宅ではいつものアレな格好。生徒会長を自宅に招いてのやり取り、これが面白くて、ふたりともにいつもとはちょっと違った立場での交流、その感触、雰囲気、実によかったです。隠したいことがバレる、その恐怖といいますか、しかもゲーム内ですでに知り合いだったとかね、いたたまれない感がばっちりで、そして生徒会長、開きなおりましたね。買えなかった本を先生に頼んで通販してもらおうっていうくだり。いやあ、いい感じじゃないですか。この、ちょっと本来の関係から逸脱して成立するなにか。こういうの好きなんですよね。

『初春が咲く』。この漫画、ゆったりとしたテンポとか、こちらの感情で埋めるべく空けられたと解釈していいものでしょうか、余白、空白多めにとられてる感触とか、実にいいと思います。でもって今回ちょっと思ったんですが、柚子とみどりのやりとり、お母さんみたいだっていわれたみどりの返しに、今や懐かしの『あずまんが大王』的なニュアンスなど感じとってしまって、ええ、面白い。これまでの、いろんな四コマのタッチ、テイストを感じるのは、この漫画が一種オーソドックスな系譜のうちにあるからかも知れない。それでもって、独特のネタの繰り出し。高校生たちの主に学校での日常に、恋愛の機微、押したかと思いきや、そっけなく退いてかわすみたいな、そんな軽快さもって、ひらひらとはばたくような自由さが心地いい。初回にも思ったことですが、やっぱり私はこの漫画、好きです。連載になるとのこと、支持した人が結構あったということでしょうか。ありがたいですね。

『グラスのマーメイド』。あれ? あれ? こんな漫画だったっけ? と思ったら、冒頭、のっけからの夢オチですよ。ええ、アイドルはありません。これ、ワイン売り場にて働く女子たちの漫画。今回は、長雨をうけての客の不入り。ひととおりやること終わらしちゃって、そしてできた時間を利用してのポップづくりですよ。お客さんに向けたメッセージとでもいったらいいのでしょうか。文字メイン、文章主体にしても、情報メインでシンプルにまとめたものあれば、詩的に情景描写するような心情に訴えるものまで幅広く、そしてそこに加わるワンポイントのビジュアルですよ。ヒメのポップ、その可愛さ、好評だけどちょっと恥ずかしいからって、後輩には伏せてたんですね。そしてルミとらんぷの挑戦です。ルミの、なんだこれ、不思議すぎるよ。聞こえてきたワインの声、それを受けて自分なりに表現してみせたのか。そしてらんぷの、ワイン擬人化。今風だ! これがSNSでウケるというのもまた今風。しかし、仕事のやり方、ポップのスタイルでもって皆の個性が伝わるというの。いいエピソードだったって思います。

『佐藤さんはPJK』。PJK佐藤に自分の名前を呼んでもらえた。超ご機嫌なめいですが、いや、この位置関係、どう見てもめいのこと視野に入ってませんでしたよね? ともあれ、めいのこのくだりを受けて、自分も佐藤から名前を呼ばれたことのないことに思いいたった千春。それ、結構なショックか。ああ、ショックかもなあ。あまりに落ち込んで、授業中にため息。先生も、あまりの様子に同情してくれた? 親身なつっこみが逆にいたたまれないって感じ、なんかわかりますよ。そして放課後、佐藤と一緒に街に出て、ゲームセンターいったりして、そこで楽しそうにしてる様子、ちょっとハイになった感じとか、これ、千春の美点よくよく押し出していたって思いましたよ。すごくチャーミング。すごく魅力的に描かれていました。プリントシールのラクガキで名前を書くよう仕向けるくだりも面白かった。チとサトって、千春のチと佐藤のサトか。なんで、そんな書き方したの!? そしてクレーンゲームでとったマスコット、これをめぐるいろいろ、これも実によかったです。そして最後に明かされるめいの真実。渡辺めい……。鳩の名前なのか……。これ、知ってしまうと、めい、立ち直れないかも知れませんね。

  • 『まんがタイムきらら』第16巻第6号(2018年6月号)

2018年5月9日水曜日

『まんがタイムきらら』2018年6月号

『まんがタイムきらら』2018年6月号、発売されました。表紙は『棺担ぎのクロ。』。クロが、ニジュクとサンジュ、それにセンも、皆で一緒に笑いあっているというイラストですよ。淡く柔らかな色合い。光の溢れるそのもとにいる彼女らの姿に、これまでの苦労、苦しみ、そうしたものも溶けて消えていくように感じられる、ええ、実にさいわいといえる表紙でありました。辿り着いたよ、という言葉の意味。旅の終わりを喜ぶ姿であるのか、またあるいは、彼女らの月下での再会でもあるのでしょうか。思うところ溢れる、そんなイラストであります。

棺担ぎのクロ。 — 懐中旅話』。終わりましたね。正直なところ、クロは魔女と、ヒフミと、刺し違えて果てて終わるんじゃないか。そうした怖れをずっと以前から抱いていたのですが、いやあ、よかったではないですか。クロ生存! センも健在、元の姿を取り戻して、ええ、時間がいずれすべてを解決してくれるのではないか、そんなこと思わせてくれる状況を描いてくれて、そして姿を消したニジュク、サンジュの行方ですよ。ああ、前回私はふたりのことを、天上のもの思わせる、そういっていたのですが、まさか本当に天上のものになるとは予想をはるかに超えてきましたよ。マジかー! 月のような、不可思議な天体になったふたりの、その暗闇にあってまっ黒にならないという、その存在の意味深さ! 最後のくだりもね、もう見事に不思議なものを見せてくれたと、情感、叙情をともに、感慨を覚えました。

『一畳間まんきつ暮らし!』、ゲストです。田舎から東京に出てきた女の子、森田芽衣子は高校の寮に入る予定でいたのですが、その寮というのがなんだかおかしい。建物には漫画喫茶ヘッジホッグの文字があり、同じ建物に寮もある? かと思いきや、この漫画喫茶自体が寮でもあるというんですね。寮長の雨宮梨絵。校名と同じ姓を持つこの子、理事長の娘とか孫とかなんでしょうか? ともあれ、漫画喫茶の一角を寮にしている。さらには蔵書はすべてこの子のコレクションなのだそうで、どうも寮生は漫画喫茶の手伝いなどしなければならないようですね。しかし、芽衣子は特別扱い。漫画家のもりためいこと混同されている。これ、結構困った状況ですね。しかし、寮の居住スペース。まんま漫画喫茶の設備なのか。なるほど、それで一畳間暮らしであるわけですね。くつろぐにはなかなか厳しそうな状況。けれど漫画もPCも利用し放題? プロゲーマー志望の中埜音緒なる子とも親しくなって……、そういうところはいいのだけれど、なかなか一筋縄ではいかなさそうな寮であります。

『ぽんこつヒーローアイリーン』。すごくいい話だったんじゃないでしょうか。地球に残されたラブリーメロン、この子の、将来をおぼろげにでも模索しはじめるところ。それ、いいなあと思う気持ちと、状況の進んで変化していくということの寂しさ、同時に感じさせられるようで、ええ、人はいつまでも同じ場所には居続けられないんだってこと、思わされたように思います。そして火星のアイリーン。久しぶりに怪人と戦うことになって、けれど以前のように単純ではもういられないんですね。怪人イコール倒す対象ではなくなってしまってるんだ。相手の事情など思いやろうとするアイリーンの姿勢。ツーシャやマリーヌには理解してもらえない、たとえ理解を示したとしても、ヒーローってそういう仕事じゃないって、つらそうにしているツーシャがいたたまれないですね。でも、ここで一旦否定されたアイリーンが、けれど本当はここ火星に新しい可能性をもたらしうる存在であるのだと描かれた終盤、これ、すごく胸に迫って、よかったです。地球で経験したこと、それがアイリーンの力になっている。誰かを否定し痛めつける力ではなく、違いを受け入れ癒す、そんな力。ひとつ新たなヒーローのあり方を見せたアイリーンの姿、輝いてた。本当のヒーローだって、胸が熱くなりました。

『ないしょのシオリ』、ゲストです。文芸部所属の東城紅葉。本の続きを楽しみに部室へとやってきたらば、見知らぬ子がご主人様といって飛びついてきたっていうから驚きです。その子、自分のことを、文芸部にあったしおりだという。ずっとご主人様と話がしたかった。ある種、尋常でない状況であるのですが、そうしたことをまるで信じない紅葉の姿勢がよかったですよ。しおりが状況説明しても説明しても、入部希望者あるいは演劇部員かといって信じようとしない。こうした常識でもって物事を判断していこうというところ、嫌いじゃないですよ。むしろこうした紅葉の態度があるからこそ、不思議、非日常、非常識がより明確にされるように感じました。坂之上光里先輩。この人の胸元に挟み込まれにいったしおり。なにかに挟まると落ち着くといって、これが証拠だっていうの、いやいや、証拠になりますか? 頑として受け入れない紅葉、安定感ありますね。というか、紅葉の気持ちよくわかるように思われましたよ。坂之上先輩はしおりの言い分、受け入れてるんですね。ある意味、紅葉に対極的な人なわけですね。今回、しおりの紅葉に話したかったこと。このところ悩みがあると思しい紅葉の、その悩みを解決しにきたんだっていうしおり。ああ、なんだよ、優しい子じゃないか、そう思わせて、思いっきりミステリーのネタバレ食らわせるとか、ムゴい! あの、しかばねみたいになった紅葉は、本当に、気の毒なんだけど、面白かったです。そしてしおりの魔法? めでたしめでたしなんですけど、これで紅葉はしおりのこと、信じることになったって感じでしたね。

  • 『まんがタイムきらら』第16巻第6号(2018年6月号)

2018年5月8日火曜日

『まんがタイム』2018年6月号

『まんがタイム』2018年6月号、昨日の続きです。

天子様が来る!』。これ、一本目、難しいな! 考えすぎなのかどうなのか、これとしっくりくる解決が得られなくて、いや、あかん、天子様と違って自分は機微に疎いってわけかあ。これはちょっとしばらく格闘することになりそうで、いや、しかし、この作者でここまでストンと腑に落ちてこないのは珍しい。頭の中に入れておいてしばらくしたら、あ、そうか、みたいなるのかもですね。さて、今回もやっぱり面白かったですよ。「ヤバイ世界」。この、思わずくすっとしてしまうこの展開、やっぱりこの作者のよさがあります。「フリーダムキャッツ」も実によくて、職質か! いや、まあ、職質されてもしゃあないかなあ。というか、この姿、UMAよね? 職質ですんでむしろラッキーだった案件かも知れません。最初の「見てみたい」。このふたり、微妙に変わりものではあるのだけど、なんだかやたらしあわせになりそうな感じがあって、悪くない。後半の「見てみたい」もですね、テレ東の選挙特番ノリってやつか。ほんと、無個性が売りのはずの戦闘員なのに、個々の人柄見えてしまえば情が移るってやつじゃないですか。しかもこの紹介文がいい味を出してまして、いや、もういい塩梅です。最後の魔法少女の一本も、ほんと、実におかしい。基本、この作者はハズれなし、全部面白いといっていいくらいの人だから、最初の一本、その仕掛けに気づけないことが悔しくてしかたありません。

追記:Twitterで聞いたら、こうじゃないすかね? みたいなノリで完璧な解釈を教えてもらえました。うわあ、本当に自分は人の心の機微がわからない!

追記終わり

『見上げればいつも妹が。』。遥が先生ですよ。あれ? 教育実習? そう思ったら、ああ、違った、塾講師のバイトはじめるんだ。その練習に、ツブテを生徒役にするとかね、しかも学生服まで着せて、遥、見事に趣味を堪能してますね。ああ、これを大杉さんにも見せたかった。さて、遥、塾でも人気じゃありませんか。男子の邪な視線、これはちょいといただけませんが、けれど女子にも好評で、授業はわかりやすく、その声は皆を眠りにいざなって……、というだけど、これいいのか!? いや、いいのか。睡眠学習とかいってますが、皆、ちゃんと身についてるんだ。この状況に困りはてた遥に、ツブテがアドバイスする。その時のしっかりとした眼差し、こういうのが、やっぱり兄なんだなって思わせてくれるところで、ええ、しっかり大人でありますよ。その後の心配して塾まで見にいくツブテもね、ほんと、いいお兄ちゃんしてると思いました。そして期待を裏切りません。

『ウレ漫とガケ漫』。茜のスタジオでの仕事に慣れてきた白井。ちづるから馴染んできたっていわれて、いけないこれはダメだと焦りはじめて、そうですよね、やっぱりアシスタントではなく漫画家として自分の表現を突き詰めたいですよね。などと、シリアスなこと考えてたら、ちづるがおかしなこといいだした。体をほぐすために体操すべきだよ! 白井氏、茜とちづるの間で板挟みになってみたり、それでストレッチという妥協案出してみたら、なんだか目のやり場に困ってしまったりと、これまでの悩みがすっかり吹っ飛んでしまっちゃいましたね。しかし、白井の前で勝負下着の話とかね、ひとりのおっさんとしてはなかなかいたたまれないシチュエーションですよ。ですが、これもまた刺激になったのでしょうか。これと気合いを入れて描きたいシーンのために、下着から気合いいれていく茜の姿勢に、自分も勝負パンツを買ってみるかと、いや、そっちにいっちゃうの? これで気合いが入るかどうかは不明ですけど、でも変に鬱屈してるよりもずっとよさそうです。

『そとバンド!』。なんだか楽しそうでいいですよね。河原で新曲を砂原に聞かせてたら、自転車でやってきた小須仁フミヒコなる少年が、ミイと砂原の活動に興味持ってくれていたっていうんです。俺もバンドに入れてくれ。そこまではいいんだけど、スタジオとかライブハウスとかって、ミイたちふたりの活動のことまるでわかってなくて、そうか、ふたりの噂聞いてカッコよさそうだからいっちょ噛みたいと、そういう魂胆か! あんまりに甘い考えしたフミヒコの、さらに路上なんてはやらないなんて暴言に、さすがのミイと砂原も気分を害しましたね。文句いうなら、まずは聞いてからにしなって、ミイさん、かっこいいじゃん。でもってしっかり心掴んで、ええ、フミヒコ、やる気になっちゃいましたよ。この無軌道な若者の特権みたいな展開、悪くないって思います。実際、フミヒコ、ベースやるっていうのね、経験者かと思ったらまるで初心者じゃん! でも、ベース、買ってきちゃった! ウッドベース。無軌道な若者の特権だ! けど、これ簡単じゃないよ!? って思ったら、実際難しさにヘコたれそうになってて、でもそれでもなんとか頑張ろうってするところ。ミイたちの仲間になってという、それが励みになってるの、こいつはいいですよ。青春ってやつですなあ。

  • 『まんがタイム』第38巻第6号(2018年6月号)

2018年5月7日月曜日

『まんがタイム』2018年6月号

『まんがタイム』2018年6月号、発売されました。表紙は『おとぼけ部長代理』。部長代理が潮干狩りしてましてね、ああ、貝に指をはさまれていますよ。テーマは貝なのでしょうか。『さわらせてっ!あみかさん』あみかも、『見上げればいつも妹が。』遥も、大きな二枚貝の中からこんにちはといった感じで登場。なんだか面白いイラストになってますね。

『ハニトラなんか怖くない!』。東屋めめ、新作です。いや、これも自意識過剰といっていいのでしょうか。派遣の山田さん。美人で明るくて気が利いて、そんなお嬢さんが、いろいろ積極的にアプローチしてきます。しかしそれで、俺に気があるんだ! じゃなくて、ハニートラップを仕掛けられている!? って、そっちか! そっちにいくのか! すごいぞ、綾小路。本人いわく、美人に好かれる理由がまったくない男。ゆえに女性からのアプローチめいた行動は、ことごとくハニートラップと認識する。いや、あんまりに被害妄想が過ぎないか!? みたいにも思うんですが、女と見たらデレデレして、セクハラまがいの言動する男よりかはずっといい、みたいにも思えてきて、実際セクハラを怖れてる上司からしたら安心な男ではあるし、またラッキースケベ的状況にあっても、絶対によろめかない、むしろ全力で回避してる。こういうところ、好感持って受け止められてますよね。実際、綾小路、モテてるっぽいんですが、少なくとも山田さんからはそうですよね。けど、この絶対に実りそうにない綾小路の全力回避。これからどんなトンチキな方向に進むのか、楽しみでありますね。

『瀬戸際女優!白石さん』。同期の木村ゆり。白石とはまったく違う性格の彼女。若い頃はライバル扱いされていたのだけれど、いつしか表舞台から姿を消していった。そんな彼女が再びママタレントとして浮上してきたことを喜んでる白石がいいですよ。ふたり、実際に敵対してるとか、そういうわけじゃなかったというの。少なくとも、白石はそうだった。ある種の同志みたいなものだったのかもなあ。再会した白石とゆりのくだり、これ、すごかった。手料理をごちそうしてくれるという。家はきれいに片付いていて、そして料理もすごく手がかかっていて、しかしこれをゆり、必死に写真に撮るんですね。そうか、ブログに出すのか。映画監督の真島のいうこと、マメなブログ更新に好感度の維持、ママタレも大変だというのがね、ええ、白石とは違った場所で、違った戦いを続けているんですね。今回描かれた、ゆりから白石への賞賛の言葉。またゆりの言葉に感銘受け気持ちを奮い立たせる白石。このふたりの関係、実にいいと、素敵だと思わされました。

『茨城ってどこにあるんですか?』、ゲストです。茨城のタウン誌を作る会社に入った伊佐木鈴子。この人、銀座周辺に暮らしている人。茨城にはそもそもきたことさえなかった。そんな人がタウン誌に関わるの、大丈夫かな? 会社の人からは心配そうに受け止められていて、いやまあ、知らないからこそ新鮮だったりすることもあるから大丈夫なんじゃないかな。逆に、見知って当たり前と思ってる馴染みの土地こそ、実はよくわかってなかったりするものですしね。さて、会社は牛久にあります。ああ、大仏で有名なところ! というか、大仏しか知りませんでした……。なるほど、県南に位置するから、東京からアクセスしやすいのか。およそ50分。水戸なら2時間! こりゃあ確かに違うなあ。先輩の社員さん3人、牛久出身の一ノ瀬愛、つくば出身柊ミライ、水戸出身のチーフ、佐伯光。それぞれ、地域愛溢れる人たち。熱く地元をプッシュする、その片鱗が初回にももう見られましたね。関西住まいの私には、茨城は遠くよく知らない県であります。これでいろいろ知ることできたらいいなあと期待しますよ。

『お天気おねえさんの晴れ舞台』、ゲストです。広島が舞台。テレビの天気予報に関わるふたり。ひとりはお天気おねえさん、大原琴音。そして琴音のマネージャー牧由香。琴音がどうにも天真爛漫、思いっきりよく、思いがけない動きしてくれるからと人気になってるんですね。一生懸命、体当たりで取り組む本番に、お国言葉の親しみやすさと予想外のアクションが相当なインパクト与えてるんですね。だって、冒頭が股のぞき。オーディションではリンボーダンス。親しみやすさにこの突破力? が加わって、実にチャーミングといったのがよく描かれていたと思いました。お天気キャスターを目指そうと思ったのは、おばあちゃんに教えてもらって天気のことが好きになったから。またおばあちゃんのおまじないとか、このおばあちゃん子というのもいいのかもなあ。いろいろと気を回してお疲れ気味のマネージャー、由香。この人の琴音にいやされているところ、それもまたよかったと思います。

  • 『まんがタイム』第38巻第6号(2018年6月号)

2018年5月6日日曜日

音叉

 音叉、使ってますか。チューニングする時に、基準となる音をポーンと鳴らす、U字型した金属製の小物です。最近は、ギターでも管楽器でもチューニングする時は電子チューナー使うのが当たり前で、私も普通のコンパクトな据置きのと、あと、最近は使ってないんだけどギターのヘッドにとりつけて使うクリップ式のものを持ってるんですが、それだけでなく音叉と調子笛も持っています。調子笛は高校生の頃に買ったんですが、ピッチが低めで、ちょっと使うに使えないなあって感じで仕舞い込まれてますが、音叉はそれなりに使ってたんですよ。職場に楽器を置いていた時、これでチューニングしてました。電池がいらない、コンパクト、故障知らずと、これはこれで結構重宝するものなんです。

楽器によっては、電子音であわせるなんてもってのほか。ちゃんと音叉を使わないと耳が育たない、なんていう声もあったりするんだそうですね。自分はそのへんいいかげんで、それこそなんでもいいじゃんとばかりに、電子音ピーって鳴らして、それであわせてきたのですが、まあ、なんとかなりますよ。でも、ちゃんと音を耳で拾って、楽器の音をあわせていこうという時は、音叉の方がやりやすいとも感じています。

正直、管楽器だと楽器の音が大きすぎて、音叉だとやりづらくないかなって思うのですが、ギターなら、膝あたりにコツンと音叉を当てて、それだけじゃ全然聞こえないから、ブリッジプレートあたりにそっと当てて胴に共鳴させたりすると音合わせしやすくなると思います。弦と音叉からの音を同じ胴に共鳴させてるからなんですかね、うなりとか聞き取りやすく感じるんですよね。あと、5弦の12フレットの位置に鳴らした音叉の玉の部分を当ててチューニングすると、音があうに従って弦が鳴りだすんですね。他に鳴らした音叉の玉を耳に入れるとか、いろんなやり方があります。それぞれ、自分のやりやすい方法で使うといいんじゃないかなって思ってます。

職場で使っていたという音叉ですが、そのギターがブリッジプレート剥がれてしまってリタイアしてしまったので、音叉だけ持ち帰って自宅でも使うようにしています。細かくは電子チューナーで、みたいになっていますが、ざっとあわせていく時は音叉で充分。むしろこっちの方がてっとりばやく感じます。

2018年5月5日土曜日

『まんがタウン』2018年6月号

『まんがタウン』2018年6月号、一昨日の続きです。

『ちこはゲーセン一番星!』。これ、ほんと面白いですよ。今回は太鼓をドコドコ叩く音ゲーです。実は私、これ、やったことないんですけど、保津さんですよ、眼鏡の常連の愛らしいお客さん。この人が結構な達人。プレイ設定を変更したので、ちゃんと意図どおりに動作するかの確認を店長に変わってプレイしてみて欲しいといわれて、そしたらカバンからMyバチが出てくるという。しかも段位持ち。なんかすごいっぽい! 教えてほしいって頭を下げる店長も驚きだけど、新しい扉が開く保津さんもすごいな。後半の店長とちこの太鼓対決。ちこのMyバチが木魚用って、枠を叩くとき、それでちゃんといけるのん!? さらにちこの卑怯な真似! この渾沌、さすがですね。悪いやつはちゃんと天罰食らってめでたしめでたしという展開、これもさすがでした。面白い、おかしい、最後にすがすがしい。うん、見事です。

『中年マンガ家ですが介護ヘルパー続けてます』。ああ、こわい。あの怒ってばかりいるリーダーのこと、派遣会社にクレーム入れたら、配置替えの提案されたのだけど、とりあえず現状を維持したという前提で進行する、そのすべてが爆弾につながる導火線に思われてしようがない。しかも最初に、現状ままが甘い判断だったという評価示されてるんですよ? ああ、こわい。きっと大変なことになる。そう思って、ハラハラしながら読み進めて、で、今回、その爆弾である短気リーダーが描かれないんですよ。待って? 待って? 散々なトラブルが描かれましたよ。着替え拒否、トイレ介助拒否の上に入浴拒否が重なった人とか、帰宅願望の強い人はじめ、いろいろとふりかかる小トラブルを、時にはごまかしながら、次から次へとさばいていかないといかない過酷さもそうなら、最後の最後に喧嘩が発生してしまうというのね。この時の、介護なんて向いてる気がしないという言葉、これが甘い考えだったのか、あるいはやはり冒頭に語られるリーダー、その災禍がドカンと降り掛かるのか。ほんと、これ、こわい。ハラハラというか、冷や冷やさせられっぱなしで読んでいますよ。

『みんな猫に恋してる』。クレーム発生。アンタらじゃ話にならん、上司を連れてこい。怒るお客の前に現れた上司というのが、課長の島田です。猫だよ! これ、火に油をそそぐってやつじゃん! そう思ったら、最初こそは激昂したものの、だんだんに課長に懐柔されて、ああ、すごいな、課長。さすが、上司やってるだけはある……。いや、いいのか? みんな気分が落ち込んでるな。景気づけに皆で飲みにいくか。そういって課長代理が誘ったら、女子はお酒を飲まないからと、男ばかりでいくことになりました。課長代理のいきつけのスナック迷子。なぜかついてきていた課長がお店で大人気。彩月ママも島田課長にぞっこんで、けど、あんまりに好き好きオーラ出しちゃうから、かまいすぎちゃうから、猫にうとましがられてるじゃないですか。この話ね、最後の山場、これが本当に面白かった。翌日、会社に訊ねてきた彩月ママが、島さんいらっしゃる? って、誰? 島田課長か! そこでまさかの鹿目と彩月ママ、島田課長をめぐっておおいに対立するっていうの、これ、すごかったわ。めちゃくちゃ面白かった。というか、よく考えたら、ふたりとも、課長から相手にされてないのに、まるで自分の猫気取り! ほんと、これ、すごいですよ。

『小春さんずれてない?』。はやく彼氏が欲しいという小春さん。けど、その彼氏というの、カップル割引とか、そういうの使ってみたいからという、いわば手段に過ぎないっていうのが駄目だと冬樹に指摘されて、うん、確かに小春の彼氏観って、どこか本末転倒ですよね。この人が好き、から始まってないっていうの、確かに冬樹のいうとおりだわ。ということで、今回はまず恋人のいる状態、そのイメージを育もうという話です。一般的なデートを体験してみよう。相手は冬樹。って、いや、待って? これ、そのままデートじゃ駄目なの? 端から見てたら、ふたりつきあってるように見えるよ? ともあれ、いった先で起こること。というか、小春のやらかすこと。冬樹の考える女の子観からはかけ離れていて、自由というか、奔放というか、やりたい放題っていうか、気取らないっていうか、いや、いいじゃん! 小春さん、いいじゃん! まあ、男受けは悪そうというのはなんとなくわかる気はします。今回、むしろ冬樹が女子ポジションだった! って、いう話ではあるんですが、こうやって自然体でいられる小春と、それを受け入れられる男子がいたらそれですべてが丸くおさまりそうなんですよね。ええ、自然体が一番ですよ。だからこそ、冬樹が似合いだと思うんですよね。いや、冬樹が嫌ならしかたないけど、小春には冬樹がいいと思うんですよね。

  • 『まんがタウン』第19巻第6号(2018年6月号)

2018年5月4日金曜日

『まんがホーム』2018年6月号

『まんがホーム』2018年6月号、一昨日の続きです。

『広島さん、友達になってください』。こないだ出てきた霞さん。この人、他に元気のない人がいると、逆に元気に、生き生き明るくなるっていうのか。変わった人だな! 今回はキミちゃんの元気がない、五月病か? というので生き生きしだしたのですが、いや、大丈夫、キミちゃんは元気でした。人物紹介、個性的な人たち編って感じですね。標準語を聞いて故郷を懐かしむ鬼武、ほんとおかしいですよ。部活で広島弁版白雪姫とかやらされてるんだ。部活中は広島弁を強制されて、それがストレスになっている。この劇、言葉だけじゃなくて、小道具にもアレンジが加わってるんだ。リンゴならぬレモン、広島名産のレモンがピックアップされていて、しかもこれ、毒とかじゃないのん? ちゅっとする。ブチ酸いぃい! って、ほんとこれ口が酸っぱくなる。そして目覚めさせるのもレモン。ちゅっ。ぶち酸いぃ! めちゃくちゃ面白かった。ほんで、最後まで口が酸っぱいです。

『マツ係長は女ヲタ』。島根にきました。感極まってあらぬこと口走ってるマツ係長と、変わらず冷静なウメ君。いいコンビですよね。しかし、マツ係長、いったいどうなさった。めちゃくちゃ美人さんやんか。はいちーずで、へにゃって笑う。なにこれ、マスターピースやん! そして今回の目的地は、島根の観光ではなく、あくまでもしろたんの聖地めぐり、具体的にはカラワン曲に歌われる土地を巡る旅なので、一般的なところにはいきません。松江城も、横目で見てほぼ素通りですよ。心残りっぽいウメ君、おかしかったな。そして塩見縄手に興奮するマツ係長。そうか、縄手っていうの、一本道のことなのか。大阪の四條畷とかもこれなのかな。まったく知りませんでした。思わぬ勉強になりました。さて、以後も興奮冷めないマツ係長。SNSに写真をアップしたりして、まさかこの投稿がルリ姫に嫉妬させるとかね、なにがどう影響するのかわかったもんじゃない。しかしこのドタバタ紀行。宍道湖まで全力疾走させられるとか、見るだにおかしいのだけど、ラストですよ。次回への引き。まさか予約が一部屋って! これね、マツ係長、なんか隠してる? うしろめたい? 変な表情して見せてるのがね、なにかありそうですよね。予算の問題? なんなんだろう。なんかありそうな気配、感じさせますよね。

『うちの秘書さま』。はじめ、やればできるタイプなんだ。というか、今回見せた頑張りを今後も続けたら、維持どころか、さらなる伸びも期待できるのでは!? と思ったのだけど、ついつい低きに流れるのがはじめというやつなんでしょうね。私もです。学校の成績がふるわないはじめ。それがたまたま聞いてしまった七瀬の電話。テストの結果次第では処分という言葉に、七瀬が解雇されるのではと勘違いして、それでやる気を出したんですね。はじめの頑張り、その影響力が可視化されたくだり、面白かった。そして家での様子。褒められてなんか調子のりかかってるところとか、そして仮眠のくだりとか、はじめもだけど、メイド連もおかしいなあ。しかし、これ、本当に惜しいなあ。かなわぬ願いと知りながらも、できるはじめ様を見てみたいものですよ。

『歌詠みもみじ』。まりなさん、花粉症絶好調。くしゃみ鼻水、とめどなく。でもって、まりなの花粉症シーズン、長いのかあ。夏にもある、秋にもある。でも一番酷いのは春のこの時期なんでしょうなあ。余裕を見せる宇賀神の認めたくない真実。風邪だといいはってるけど、鼻水だけでなく、目にもきてますよね、この子。そして、まりな必携、箱ティッシュ。職場の人がこうでしたわ。鼻セレブっていうの、箱で確保してました。普通のじゃ鼻がもたないらしいです。写真だけで死にそうになるまりなさん。空気清浄機持ち込むまりなさん。ゴミ箱を満杯にするまりなさん。ポケットもパンパンにするまりなさん。まりなからしたら憂鬱で大変で、もうどうしようもなく嫌な時期なんでしょうが、この人の人柄よくよく見えて、実によかったです。なんだかんだでアクティブでチャーミングな人だと思います。

  • 『まんがホーム』第32巻第6号(2018年6月号)

2018年5月3日木曜日

『まんがタウン』2018年6月号

『まんがタウン』2018年6月号、発売されています。表紙は、パンダになった『新クレヨンしんちゃん』しんのすけですよ。けど、笹じゃなくてチョコビを食べてるんですね。飼育員やってるまさおくん、笹を持ったまま、なんだかちょっとあきれた風でありますよ。これ、映画のテーマ、カンフーを受けてのパンダでありますね。

『新婚のいろはさん』。なんとまあ、今回はもう見事に危険水域ですよ。家の中で運動をするいろはさん。体がやわらかい。学生時代、陸上部だった。それで、運動不足の始のことコーチしたりしましてね、いや、でも、これ、なんだか楽しそうで、いちゃいちゃしてるようにしか見えない。いろはさんがいうんですよ。細くてうすくて、それでもよかったのかって。いや、それがいいんじゃないか。なあ、作者さん、そうだろう? そう思ったら、見事に始も、それがいいといってます!! でもって、始のかつての恋心など語られましてね、いや、もう、これ、なんだ、ええい、ああ。人によっては致死量超えるでしょう。あぶなく事故になるところでした。

『恋するヤンキーガール』。ナギが斉木に迫られてる!? そう思ったら、ああ、前回のキス疑惑。それを検証してたのか。ともあれ、ナギとしてはいろいろ意識せざるを得ず、ゆえにアヤメちゃんと疎遠になり気味で、って、君、まだそんなもたくさやってるのかね!? といいたいところだけど、むしろナギらしいなあって感じがしますよね。今回は2本立て。1本目はナギサイド。2本目はアヤメちゃんサイドから描いてみせて、ナギは斉木に相談して、もういっぺんやってみればいいって、うん、まあ、それはそれでいいんだと思う。そしてアヤメちゃんはというと、ナギのいとこの楓に相談してるんだ。楓、えらく先進的と思わせて、わりかしそうでもないところがいいですね。そして発想が物騒なアヤメちゃん。縛るのか。新しい扉が開いてしまいませんか、ナギ側に。楓にナギの面影を見て暴走するアヤメちゃんがいかしましたよね。それからの混乱もおかしくて、そしてナギ、頑張りましたね。ほんと、ささやかだけど、今のふたりには大きな一歩だったのだろうと思える、そんな出来事。微笑ましくて、おかしくて、鼻血か、アヤメちゃん。でも、きっと嬉しかったんだろうなあ。次回とか、じたばたしそうです。

『ようこそ!スマイリーバーガーへ』。休日の情景ですね。南町田すずの朝、というんだけど、うささん目覚し。なんだこれ、可愛い趣味だな。可愛いもの好きなのに、どうにもこうにも仏頂面のすず。なんとかしたいと笑顔の研究、他のお店の店員見て笑顔の接客を学ぼうとするのは頑張り屋ゆえなのだろうけれど、どこかズレてるというか、この真面目さが災いしてる? そんな風でもありますね。そして梅と遭遇。なんだあの睨み合い! けど、なんかかっこいいな。ふたりのやりとり。すずが梅に化粧してもらうくだりとか、なんかドキドキさせられるものありました。いっそすずはクール系目指したらいいんだと思うんですけどね。でも、憧れるものは違うんだろうなあ。

『俺の生徒は神メイド』。いやいや、先生、気づこうよ。このところ視線を感じるという知世子。学校で、職場で、通学の途中でも。っていうんだけど、しっかり容疑者に九鬼先生ならぬくっきーご主人様が含まれてるの、いかしますよね。そうだ、前回、ちょろっと出てきた危なそうな子がいましたね。まさかの学校潜入ですよ。というか、九鬼先生、気づこうよ。授業中に違和感感じた。それはいい。人数数えた。そしたらひとり多かった。って、いやもう、ひとりひとりの顔、認識しとらんのですか! まあ、知世子のこと、半月ほど認識できてなかった前科ありだもんね。それに、自分もこの方面は得意でないので、あんまり先生のこと悪くいえない。潜入していたのはデルフィーノお嬢様。まさか偽の制服を自作してまでの狼藉。クラスに紛れこんで、知世子のこと、愛しのお姉様のこと、守ってるつもりだった。菅野いるか。九鬼の思わぬアドバイス受けて転校してきましたよ。ああ、しかしほんと、知世子、客商売とはいえ大変だなあ。客筋、悪すぎますがな!

  • 『まんがタウン』第19巻第6号(2018年6月号)

2018年5月2日水曜日

『まんがホーム』2018年6月号

『まんがホーム』2018年6月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』らいかさん。いつになくおしゃれな格好していまして、なるほど、ゴールデンウィークあわせのイラスト。ショッピングでおめかしがテーマなんですね。『天国のススメ!』太一も麦に帽子を選んであげていますよ。『孔明のヨメ。』月英は、沢山の竹簡前にしていますね。これはテーマ外かな? そして『ちっちゃい先輩が可愛すぎる。』駒井先輩が、やたら可愛い格好してましてね、いやあ、こういう格好してるとちょっと社会人には見えません。実際可愛い、でありますね。

『河原課長とギャル部下ちゃん』。タイトルを『いじられ課長とギャル部下ちゃん』からちょっと変えて連載になりました。いじられ課長っていうのが、不快と捉えられたのか、あるいは描かれてる状況にそぐわなくなってきたからか、わからないけど、確かに新しいタイトルの方がいいように思います。なんせ、今回なんか顕著ですが、河原課長、ギャル部下ことレナから特にいじられてるようには見えないんですよね。むしろ、課長、レナからやたら好かれてる、懐かれてる、自分独自のスタイルで甘えてるようにしか見えなかったですもんね。さて、今回もレナさん、皆のお手伝いまわりとかいって頑張ってるんですが、この、課長にいいとこ見せてるって感じの表情ね、ふふんっ! って、すごくいい感じ。で、レナさん大ポカ。自分の仕事、ひとつ忘れてた。コソコソ、なんとか、ひとりでやっつけようとするところ、課長に助けてもらうんですね。いつにない殊勝な様子見せるんですけど、いつもそれぐらい可愛げあるといいのにと課長にいわれて、私はいつも可愛いです!!! すごいな、レナさん。でもやっぱり、レナさん、課長のこと好きですよね。恋愛かどうかは正直わからないけど、なんかちょっと距離が近いと思えるんですね。

『菓子男リノベーション』。胡桃ちの、新作です。ショップコンサルをしている赤井糸が出会った菓子店ですよ。寛永十二年創業? 朝食抜きでお腹がすいたと飛び込んでみたのですが、そこで売っていたロールケーキがやたらおいしくて、惚れこんで、けどこのお菓子屋は店を売るよういわれてるんだ。店のたたずまいは見るからに和風で、和菓子屋かと思いきや、売ってるのはロールケーキ。ということは洋菓子屋? 腕がいいのにはやってないのか? と、この店を、菓子屋の腕とコンサルとのタッグ、リノベーションで守り立てていこう、そうした予感のさせる導入でありました。菓子屋のおじさん、岡司、おかつかさ、この人見るからにサラリーマンって格好なんですが、この人もまたリノベーションの対象になるのかな? なんかそんな予感がしますよ。

『おんなのおしろ』。七瀬、すっかり猫に情が移ってしまいましたね。猫との暮らしに慣れただけじゃなく、すっかり骨抜きにされているようで、猫を拾ってきた昔の男にも、猫を連れていくなと置き手紙。男は捨てて、猫は拾う、そんな具合になってますよね。さて、会社でのこと。竹本楓とのやりとりですよ。あくまで屈託ない楓。なにかと邪推してしまいがちな七瀬。この自分自身を省みて恥じいるところとかね、ああ、なるほど、この漫画の主人公はこういう人で、いずれは変わっていきそうな感じがさせられる流れ見せられましたよ。今七瀬が抱えてる問題も、とりあえず楓だったら大丈夫かな? って思わせられるの、いや、むしろ、楓の無神経に七瀬がやられるんじゃない!? その結果、七瀬は変わっていくことになるのかもですけどね。

『ちっちゃい先輩が可愛すぎる。』。なんてこった。合コンらしいですよ。これまで誘われたことがない、そう表情を曇らせた駒井だけど、なんと誘われてしまった。駒井、合コンをよくわかってない。普通の男女の交流深める会みたいに思ってる! って、え? そうじゃないのん? ともあれ、駒井、これまで、守られすぎてきたんだよなあ。それにしても駒井自身、あまりにものを知らなさすぎて、あやうい! とまあ、それはいいんだけど、駒井のこと大好きだっていう池田、あんまりに乗り気? 駒井に執心してることあからさまなせいで、めっちゃくちゃ警戒されていて、椎名いわくいい奴なんだそうですけど、高瀬も野見山チーフも、めちゃくちゃ危険視してて、ちょっと池田が可哀そうだ! いや、ごめん、ちょっと自分も危険視してるわ。ともあれ、この合コン。野見山チーフは参加できない。ゆえに、駒井を守るには高瀬に期待するしかない。って、野見山チーフ、不安視してるよね? ほんと、危険視に不安視いり乱れる合コン。波乱の予感? いやいや、さほど大変なことにはならんでしょうけど、おかしなことにはなりそうな気がします。

  • 『まんがホーム』第32巻第6号(2018年6月号)

2018年5月1日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2018年6月号

『まんがタイムきららキャラット』2018年6月号、昨日の続きです。

すわっぷ⇔すわっぷ』。自分の後ろ姿を見ることができる、その特別さにふと気づいてしまった夏子 in 春子。夢芽から、夏子の背中にほくろがあること知らされて、赤面する夏子なのだけれど、いわれてみたら気になってきた、確認したいとう、なにこの自然な裸への導入。いや、自然か? ともあれ、裸になることの違和感はやっぱりあるようで、あの戸惑い、遠慮して帰ろうかという申し出あらば、それはそれで困る。じゃあ、4人全員でと、ほんと、なんだ、このおかしなの。背中見せるだけなら、ブラウスを下から少しまくりあげるだけでよかったんじゃ? 普通にお風呂にいくというので解決ですね。風呂は秋穂の家のを借りるんですね。しかし、こうして入浴して、自分の体を外から見るという、不思議な感触。その違和感? みたいなのちょっと感じられるのが面白かったと思います。しかし、春子、夏子、今回の描写なんか見てると思うのですが、ふたり、なんかどんどん深みに進んでいくのに、どうにも無自覚なんですよね。気づいたら随分な深さってやつなんじゃないかって思わされますよ。

『先パイがお呼びです!』。体育祭の応援団。よりこはどうする? 応援団、略して援団。なんか地獄の特訓があるとか、声が出なくなるとか、不穏な噂が流れてる。その実際を確認しにきなこのところへいくというのですね。けど、ほんと、きなこ、なんでこんなに不思議なんだ。生徒会室がピカピカしている。なぜ? ミラーボールが設置されてるから! って、なんでそんなもんが! ピカピカしてると仕事がはかどる。先輩はそういうのだけど、わからない……。よりこの感想、全体的によくわからないってのに、全力で共感でしたよ。ちょっと変わったシチュエーションでふたりきり。援団の話を聞いてみたりして、厳しいんだけど絆が深まったり恋が芽生えたりするよって、援団ラブってやつだよって教えてくれたのはいいけど、よりこ、興味はなさそうですね。むしろ、援団での絆よりも、生徒会室での絆の方に注目したい、そんな雰囲気ただよわせるふたりです。微妙に距離が近い。きなこは、こっちにきてほしいなんていっちゃうし、ほんと、このふたりの関係ね。援団ラブならぬ、生徒会室ラブを期待したくなるところです。

『はるみねーしょん』。これ、面白かった。漫符とかいったりしますよね。驚いたときのギザギザした記号とか、焦りの汗、怒りの青筋。そういうのを、はるみが作ってきました。透明の板に描いて、必要に応じて配置する。ユキから他にもあるかといわれて取り出す、その時に「ゴソゴソ」と書かれた板を置いてるのね、あれ、ほんと、強烈におかしかったです。実際の感情とは違う記号をつけておかしいっていうのはオーソドックスなやりかたですよね。けど、この漫画がそれをやると、オーソドックスなおかしみに、なにかまた一味違う独特の風がただよって、二重におかしいんですね。で、唐突な「おわり」。いや、終わらんのですけど、でもここで「おわり」のネタを入れたからこそ、最後の最後、はるみが「おわり」札を置いてからのおかしさがきわだったのだと思います。「おわり」。「提供 芳文社」。ほんと、これ、見るだに笑ってしまう。実に大威力でしたよ。

『はやしたてまつり♪』。おお、大人たちが本気を見せてくれましたね。さなみたちが学校についたら、そこはいつもとはまるで違っていて、並ぶ出店に、そして舞台が待っていたっていうんですね。ここにお祭りを再現したい。そうした思いが広がって、ここまでのものが実現したんだ。いわおもわくわくして、ニコニコしてという、この高揚感。うずうずとする。落ち着かない。そわそわ、どきどき、そうした気持ちの感触が実によく伝わって、そんな彼女らが、舞台について、演奏はじめるとなると、ああ、一気に空気が違ってしまうんだ。さなみのあの表情。穏やかさたたえて、そしてそこにるなが、ふうが加わっていく。ひとりひとりの気持ちがモノローグでもって語られて、その言葉に浮かぶのは、彼女らのこれまでですよね。不思議と静かで、あたかも対話し寄り添うようなその様子に、ああよかった、よかったなあと、そうした思いのわきあがって、しかたありませんでした。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第14巻第6号(2018年6月号)