2018年5月8日火曜日

『まんがタイム』2018年6月号

『まんがタイム』2018年6月号、昨日の続きです。

天子様が来る!』。これ、一本目、難しいな! 考えすぎなのかどうなのか、これとしっくりくる解決が得られなくて、いや、あかん、天子様と違って自分は機微に疎いってわけかあ。これはちょっとしばらく格闘することになりそうで、いや、しかし、この作者でここまでストンと腑に落ちてこないのは珍しい。頭の中に入れておいてしばらくしたら、あ、そうか、みたいなるのかもですね。さて、今回もやっぱり面白かったですよ。「ヤバイ世界」。この、思わずくすっとしてしまうこの展開、やっぱりこの作者のよさがあります。「フリーダムキャッツ」も実によくて、職質か! いや、まあ、職質されてもしゃあないかなあ。というか、この姿、UMAよね? 職質ですんでむしろラッキーだった案件かも知れません。最初の「見てみたい」。このふたり、微妙に変わりものではあるのだけど、なんだかやたらしあわせになりそうな感じがあって、悪くない。後半の「見てみたい」もですね、テレ東の選挙特番ノリってやつか。ほんと、無個性が売りのはずの戦闘員なのに、個々の人柄見えてしまえば情が移るってやつじゃないですか。しかもこの紹介文がいい味を出してまして、いや、もういい塩梅です。最後の魔法少女の一本も、ほんと、実におかしい。基本、この作者はハズれなし、全部面白いといっていいくらいの人だから、最初の一本、その仕掛けに気づけないことが悔しくてしかたありません。

追記:Twitterで聞いたら、こうじゃないすかね? みたいなノリで完璧な解釈を教えてもらえました。うわあ、本当に自分は人の心の機微がわからない!

追記終わり

『見上げればいつも妹が。』。遥が先生ですよ。あれ? 教育実習? そう思ったら、ああ、違った、塾講師のバイトはじめるんだ。その練習に、ツブテを生徒役にするとかね、しかも学生服まで着せて、遥、見事に趣味を堪能してますね。ああ、これを大杉さんにも見せたかった。さて、遥、塾でも人気じゃありませんか。男子の邪な視線、これはちょいといただけませんが、けれど女子にも好評で、授業はわかりやすく、その声は皆を眠りにいざなって……、というだけど、これいいのか!? いや、いいのか。睡眠学習とかいってますが、皆、ちゃんと身についてるんだ。この状況に困りはてた遥に、ツブテがアドバイスする。その時のしっかりとした眼差し、こういうのが、やっぱり兄なんだなって思わせてくれるところで、ええ、しっかり大人でありますよ。その後の心配して塾まで見にいくツブテもね、ほんと、いいお兄ちゃんしてると思いました。そして期待を裏切りません。

『ウレ漫とガケ漫』。茜のスタジオでの仕事に慣れてきた白井。ちづるから馴染んできたっていわれて、いけないこれはダメだと焦りはじめて、そうですよね、やっぱりアシスタントではなく漫画家として自分の表現を突き詰めたいですよね。などと、シリアスなこと考えてたら、ちづるがおかしなこといいだした。体をほぐすために体操すべきだよ! 白井氏、茜とちづるの間で板挟みになってみたり、それでストレッチという妥協案出してみたら、なんだか目のやり場に困ってしまったりと、これまでの悩みがすっかり吹っ飛んでしまっちゃいましたね。しかし、白井の前で勝負下着の話とかね、ひとりのおっさんとしてはなかなかいたたまれないシチュエーションですよ。ですが、これもまた刺激になったのでしょうか。これと気合いを入れて描きたいシーンのために、下着から気合いいれていく茜の姿勢に、自分も勝負パンツを買ってみるかと、いや、そっちにいっちゃうの? これで気合いが入るかどうかは不明ですけど、でも変に鬱屈してるよりもずっとよさそうです。

『そとバンド!』。なんだか楽しそうでいいですよね。河原で新曲を砂原に聞かせてたら、自転車でやってきた小須仁フミヒコなる少年が、ミイと砂原の活動に興味持ってくれていたっていうんです。俺もバンドに入れてくれ。そこまではいいんだけど、スタジオとかライブハウスとかって、ミイたちふたりの活動のことまるでわかってなくて、そうか、ふたりの噂聞いてカッコよさそうだからいっちょ噛みたいと、そういう魂胆か! あんまりに甘い考えしたフミヒコの、さらに路上なんてはやらないなんて暴言に、さすがのミイと砂原も気分を害しましたね。文句いうなら、まずは聞いてからにしなって、ミイさん、かっこいいじゃん。でもってしっかり心掴んで、ええ、フミヒコ、やる気になっちゃいましたよ。この無軌道な若者の特権みたいな展開、悪くないって思います。実際、フミヒコ、ベースやるっていうのね、経験者かと思ったらまるで初心者じゃん! でも、ベース、買ってきちゃった! ウッドベース。無軌道な若者の特権だ! けど、これ簡単じゃないよ!? って思ったら、実際難しさにヘコたれそうになってて、でもそれでもなんとか頑張ろうってするところ。ミイたちの仲間になってという、それが励みになってるの、こいつはいいですよ。青春ってやつですなあ。

  • 『まんがタイム』第38巻第6号(2018年6月号)

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