2017年1月31日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2017年3月号

『まんがタイムきららキャラット』2017年3月号、昨日の続きです。

『疾風ういんどみる!』、こいつはいい展開です。レースに向けて練習を繰り返す日々。ずっと勝ち続けていたふうこ、颯天組を、ついに蘭、つむじ組が抜いたというんですね。蘭が的確に風を見た。そしてつむじが蘭からもたらされた情報を活かした。颯天先輩の講評を受けて、ひそかに喜ぶつむじ。そしてふうこはというと焦っているんですね。この焦りがよかったんですよ。上達している友人を前に、はたして自分はどうであるのか。自問して、どうしたらうまくなるのだろう。ええ、この自分に対するもどかしさ。そして焦りも。それ、すごくよくわかる。ええ、それだけに、天候の変化に翻弄されながらも、自分の能力を活かす道を見つけたふうこ、それがすごくまぶしくて、ああ、悩みが晴れたんだ。ふうこと颯天。ふたりのそれぞれ違った持ち味、能力が組み合わされることで、より強靭になる。そうしたバディものとしての魅力も見えた今回。ふうこの能力を認めた颯天、そしてあの晴れやかなふうこの表情! これが素晴しく魅力的。ひきつけられるものありました。

まちカドまぞく』は、ご先祖大活躍ですよ。シャミ子の父含め、リリスから情報を引き出そうとした桃。しかし、リリスの想像以上の苦境を知って、桃もさすがに気の毒に思ってるみたいってのがおかしくて、しかもシャミ子にいたっては泣いちゃってね、ええ、ふたりとも本当いい子ですよ。シャミ子、この子がリリスに自分の体を貸すと決めた理由。それがまた平和的で素晴しいのですけど、桃とリリス、ふたりがね、なんだかんだいいあいながらもその距離縮めていったりね、それぞれ抱えてるもの、弱点というか秘密というか、知られたくないこと? そうしたこと分かちあってね、気の毒に思ってみたりしたリリスは、桃に共感ないし同情ないしを覚えたのかもなあ。ほんと、この人が魔族だなんだっていうのが信じられない。シャミ子も相当だけど、ご先祖も相当にお人好しで純粋、いいやつなんですね。というか、桃が、桃が、酷い……。とりわけリリスの純情を見た後だけに、そのしたたかさ、際立ちましたよ。でも、こうであってこその桃かも知れない。魔族と魔法少女が並びたって、魔法少女の方がむしろ悪辣。この転倒感、実にいいですよ。

『黒髪巫女とマリアウウィッチ』、バレンタインのイベントですよ。もう頼子がはりきっちゃってはりきっちゃって、そうか、マリア、クロエにその愛をかたちにして届けたいってわけだ! それで若干の暴走を見せるところが頼子らしくて、というか、降臨しなさい! って、まるで魔法使いですよ、頼子。でもって、さすがに自分でもやりすぎたかって思ってるところを妹に目撃されるとかね、いい感じに振り回されてます。いや、頼子を振り回してるのも頼子なんですけどね。そして特筆すべきはクロエです。純情クロエのかわいさ見事に炸裂して、マリアも、そして頼子もすっかりやられてしまうところ。クロエ自身はわかってないところがいい。また、甘酒効果で甘えん坊になったクロエのダイレクトアタック。妹に負けてられないと攻勢に出るマリア。このパワー。頼子のみならず読者も撃ち抜く勢いでした。

『プリフリ番長!』、こいつは面白いよ。ネコミミはやべぇよ。どないなことになっとるのか。リナ、ついにネコミミ装備。衝撃でくずおれる舎弟の白玉。もう、白玉がおかしくておかしくて、まさかのガチ泣き。そしてリナにウサミミを押し付けられそうになったりと、いやあ、白玉が常識的というか、可愛さに目覚め可愛さを追求する番長3人に戸惑いつつも慕い、慕いながらもプリフリだけは受け入れがたいというジレンマに揺れるところね、最高だと思います。しかしこの子ら、不良だ番長だっていうけど、悪いことしてないのがまたおかしい。衣装代、どうやって捻出するのかっていったら内職。うわあ、健気だ。むしろ真面目だ。なんて真っ当な人たちだろう。そしてリナ、単位がヤバいからとちゃんと授業に出てる。そうか、出席日数とかちゃんと勘定してるんだ。わりと真面目、想像以上にちゃんとしてる。このギャップもよいのかも知れませんね。と、ここで事態は急展開。3人の格好を面白く思わない先輩、元副番長花火があやをつけてきた。と、リナ見事に花火を返り討ち! はいいんだけど、その前にかわいいっていわれてめちゃくちゃ喜んだりね、でもってクリーニング代のこと心配したりね、可愛いのは見た目だけじゃないんだって、こういうところがまた魅力になっているのだと思います。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第13巻第3号(2017年3月号)

2017年1月30日月曜日

『まんがタイムきららキャラット』2017年3月号

『まんがタイムきららキャラット』2017年3月号、一昨日の続きです。

『コメディ・ランド・バンド』、きららからのお引っ越し、とのことですが、前回掲載は2014年12月号。お笑いで天下をとると決めたあすかと、そこまでは考えてなかったけい。このふたりが5人組のユニットを作りたい。それでメンバーを探しているという話でした。ボケ傾向のあすか。ツッコミ傾向のけい。そこに天然のはるが加わったところ。あとふたり。それでけいの見初めたのがユウ。私以外の友達がおるんや、力なくいうあすかがヤバくていいですね。この依存性! ほんと、泣く喚く、ついには目から光が消える。すごいキャラクターですよ。ユウもヤバい。ピン、一人芸でいく。そういってつれなかったユウなのに、はるを見て人が変わる。はるをくれたらコメディランドバンドに入ってもいい、そういう交渉に、はるを簡単に引き渡すふたり、酷い! キャラクターが見事に立ってる。ちょっと誇張気味、けれどそれが面白いと感じさせて、関西弁の台詞も気持ちよくポンポン出てきて、やりとりがいい。ええ、ちょっと続けて読ませていただきたい所存です。

『アニマエール!』。前回、チア同好会に入る気持ちを固めた舘島さん。名前は虎徹。女の子なのに……、と思ったら、やっぱり本人も納得いってないみたいで、こはねの申し出、こてっちゃんって呼んでいいかな? それにノーを突き付けます。これからは名前で呼びあおう。くじけないこはねがいい感じ。でもって、前振りもなしに、やってきた早々名前で呼ばれて動揺を見せるひづめ。ほんと、おかしい。今回、面白かったの、嫉妬する宇希もそうですけど、ひづめの変わる瞬間ですよ。こてっちゃんが感動してるのね! ああ、ほんとだ、確かにこの人、すごく変わるもんなあ。その変化の見せ方、グッドでしたよ。体力をつけないとといっている虎徹にポンポン作りをすすめるこはねとかね、知らないふりしてるひづめがナイスでした。

『トモダチヅクリ』、順調じゃないですか。番長ペアと誤解されてる麻乃と静。その誤解を利用して、次の友達と目をつけたアカリを呼び出したわけですが、アカリの危機だ! とアカリの友達がついてきたんですね。虎口巴。おお、友達候補が一気にふたりに増えましたよ! やりましたね! いきなりの巴の登場に戸惑ってるふたりがおかしかったです。巴、明らかに友好的じゃないし、睨んできて怖い、麻乃がそういったら、静答えて麻乃の方が怖い。こうしたやり取りが実にいい。ええ、麻乃、どんだけ怖れられてるの。意気軒昂とやってきた巴もビビっちゃってるし。しかし、この膠着状態を破ったのも麻乃だったんですね。おお、ぬいぐるみ。アカリがぬいぐるみ好きといってたからって持ってきたんだ。しかし思い切った発言が微妙な空気を作ってみたり、それからぬいぐるみの名前、それでもね微妙な感じになったりで、とはいっても麻乃、MVPであることは疑いなしですよ。麻乃がぬいぐるみで恥ずかしい思いしたと思えば、静は脅した件で平謝り。でもこれで友達ふたり増えて、しかもこのふたりが誤解をといてくれるっていうんですから、麻乃、静にとって、最高のターニングポイントになりますね。

『はやしたてまつり』は、これ、あるある、っていうような話から入っていくの、面白かったですよ。マイ太鼓が欲しいというさなみ。お金を貯めるためにお昼を抜いてるっていうんですが、ええ、バスに乗らず歩いたりとか、そういうこと私もしましたよ。しかし、さなみの狙っている太鼓がやけに安い。5800円。なんでそんなに安いのか? よくよく見れば、木製台座。あー。さなみさん、スマートフォン買ったつもりでケースを注文したり、保護フィルムを買っちゃったりする口だね! しかし、太鼓も高い。15万くらいするんだ。楽器だものなあ。これ、ギターとかなら安いのあるけど、太鼓みたいに買う層が限られてるものだと、そうそう安いエントリー品とかないのかも知れませんね。自分の太鼓が欲しいのは、太鼓に近づきたいからなのか。巌が太鼓と友達みたいな雰囲気を醸し出してるのに憧れて、自分もそうなりたいって思ったのか。いいなあ、もう見事に魅了されてますね。太鼓が高いなら、まずはバチから買ってみたらどうか。巌のアドバイス受けていろんなバチを見てみるんだけど、朴の木、樫、檜と材質で違いがありますよって説明。なるほど、単純に重けりゃいいってものでもないっぽいですね。楽器のこと、バチのこと、語られたと思ったら、巌が名前つけてるとかね、そうした話も面白くって、和気あいあいとしたあの会話の情景が素晴しい。でもって、冒頭、昼食抜いてるさなみがダイエットと疑われた、このことが最後の巌の悲しき力自慢に通じるという。ああ、これ、見事な構成でした。もう素直に、うまいっ! と思いましたよ。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第13巻第3号(2017年3月号)

2017年1月29日日曜日

『まんがタイムオリジナル』2017年3月号

『まんがタイムオリジナル』2017年3月号、一昨日の続きです。

小森さんは断れない!』、高校編に入ったと思ったら、いつのまにか能力バトル漫画になってしまってた!? 文化祭、クラスの出し物を決める。いつになくやる気を出してるしゅりですよ。もう目の輝きから違う。目指すは着ぐるみ写真館。去年の出し物見て、やってみたくなったんだ。そして、しゅり、クラスの皆をその能力でもって従わせる! 人から頼られる、その能力を応用すると、強引に人を頼らせることができるんだ。かくして勝ち取った着ぐるみ写真館。しゅりがノリノリで断れないさんのデザインを上げてくる。しかししゅりも表情豊かに、その気持ちや感情をよく表現するようになりましたよね。今回も自分のふるまい後悔したり、難航する着ぐるみ調達に動揺してみたり、そして不満顔もね。こういった表情、感情が、友人たちとのコミュニケーションの末に出てくるのですから、ほんと、見ていて楽しい、気持ちいい。そして着ぐるみ調達の様子。ああ、あの時の先輩! 野川ちゆ。この人もまた個性的。今後も関わりありそうですよ。ええ、なかなか面白くなりそうです。

『カントリー少女は都会をめざす!?』、気にいってますよ。都会に憧れる少女たち。八重にとってのバレンタインデー。そうか、地元のデパートにも有名チョコ店がやってくるイベントなのか。この、憧れの都会が向こうからやってくるとでもいいたげな八重の様子。はしゃいじゃって、ほんと、いい。おかしいんですけど、そこがいいんですね。大河さんに贈るチョコレートも奮発して、大河さんは私にとっての都会の象徴なんです! すごいな、大河さん、めっちゃ引いてるやん。これ、都会に憧れすぎてる八重が、都会っぽいと認定すれば、ぐっと食い付いていく、そのアグレッシブな様がいいんです。今回はデパートのパンフレット。おお、暗記したんだ。でも知識だけで経験が伴っていない。うん、でも、わかるわ。自分も子供のころ、こんなでしたよ。ほんと、そうか、なんでこの漫画が好きなのか、わかった気がする。八重の好きなものに向ける視線、都会への憧れですね、それ、向ける対象こそは違えど、昔の自分も持ってたものだからかも。ええ、八重にかつての自分が共感してるのだと思う。ええ、まるで仲間、友達みたいに感じてるんだと思います。

『あかるい夫婦計画』は、花子さんの夫のあしらいよう、これがおかしい。空腹時はひらめく。酔うとツッコミが面白い。そうしたメリットがデメリットとともに紹介されるの、あれおかしかった。うん、常に酔わせとくって、どんどん体悪くなりそう。そして夜ごはん当てゲーム、これでもって困った時のアイデア調達してたりね、このふたりの関係は実に素敵だとあらためて思わされましたよ。そして職場の先輩後輩OLも面白い。先輩が通ってるカフェ。いつのまにか奥さんが違う人になってた! って、えーっ!? そんなにさりげなく! 焦るふたりがグッドですよ。

『歌詠みもみじ』。もみじのファッション、母からダメ出し。あんたいっつも同じ服よね。って、いや、可愛いやん。もみじスタイル、好きよ。さっぱりして、飾りなく、素朴にしてこの子の魅力をよくよく引き出してる。もみじと千恵、まりなのオシャレ談義ですよ。千恵はスカートが恥ずかしいからと常にパンツスタイル。まりなは無理してもオシャレ。あの突然出てくる男子連中にやられました。そこまで!? 泣くほど!? オシャレ頑張ってる、そんな風に思わせてるまりな、けれど実はマネキン買い。もみじの服を選んでもらおうって話になってるの聞いて、否定もできず焦ってる様子がおかしかったです。そしてもみじで着せ替えですよ。うおお、可愛いじゃん。なに着ても似合うなあ! といいたいけど、あんまり派手っぽいのは向いてないですよね。シンプルな服。オーソドックスな服。飾り気のない服、それが可愛いと思う。ええ、今回もみじがより可愛くなって、また着飾る楽しみも知ったようでめでたしめでたしでした。いや、父ちゃんのことは勘定にいれない方向で……。

  • 『まんがタイムオリジナル』第36巻第3号(2017年3月号)

2017年1月28日土曜日

『まんがタイムきららキャラット』2017年3月号

『まんがタイムきららキャラット』2017年3月号、発売されました。表紙は『ブレンド・S』、苺香と夏帆がハッピーバレンタイン、手にハートのチョコレートを持ってこちらに差し出そうとする、そんなイラストでありますよ。ふたりともに衣装、髪飾り、もろもろが可愛くて、ヘッドドレスにはクッキーがついてるし、苺香の髪飾りはキャンディー、いや、これもチョコレートかな? そしてふたり揃いの衣装、濃いブラウンがシックで素敵。ええ、ふたり、実に可愛くて、魅力振り撒いておりますね。

『エクソシストと首輪の悪魔』、新連載であります。この世に蘇ってきた悪魔、アルマディエル。しかしその姿は往時のそれとはずいぶん違ってしまっていて、ちまっとして、本人いわく生意気そうなガキ。なるほど、力を失っているのかい? 当惑する彼女のそばには神父? エクソシスト? 悪魔祓いがいて、なんだかいろいろねじまがってるようですな、この人。悪魔を呼び出して遊ぶのが趣味。苦しんでる姿を見るのが楽しみ、って、いつかこいつの手に負えない悪魔が出てきた時が、この世の最後のような気がしてきた……。ともあれ、アルマディエル、出てきた早々、退場ですか? 思い出される昔のこと。走馬灯!? このくだり、面白かった。しかし、アルマディエル、その姿、愛らしさでセーフ? エクソシスト氏、気にいっちゃった? これからこの男のもとでネチネチいじめられたりするのかい? ともあれ、それはそれで快適な暮らしを得たっぽいアルマディエル。このお気楽さ、続きますでしょうか。ところで、使い魔、可愛くていいですね。

『恋する小惑星』、新連載です。なかなかに面白い。天文部に入ろうと思っていたのに、なくなってる! 去年は確かにあったのに! 衝撃受けてるみら。なるほど、天文部は地質研究会と合併して地学部になったのか。確かに、天文といえば地学の範疇です。高校の頃、地学部、天体観測したり山に登ったり、いろいろしてたなあ。ということ思い出しつつも、今やその地学部そのものが消滅しているというのですから怖ろしい。この学校でも、同じように天文部、地質研究会、勢力を弱らせて、合併せざるを得なくなったのかも知れませんね。地学部、部室内では、天地それぞれの掛け軸かけて、部員が左右に分かれてる。なるほど、天文部残党と地質研残党が、地味に勢力争いしてるんだ。部長は天文班の森野。副部長は地質班の桜井とそれぞれ権力を分けあっていて、けど人数は天1、地2。そこに新入生真中が天文班希望で加わって2対2。これで、みらが天文班、みらの友達すずも天文となったら、パワーバランス崩れちゃう! いや、すずはそのどちらでもないのかな? ともあれ、小惑星を見つけたいというみら。そのはっきりとした目標の生まれるにいたったエピソード語られて、これ、いいですね。第1話にして、主人公の置かれる場を過不足なく説明し、かつ主人公に明確な目的があること説明して、そしてさっきの真中、真中あおとみらの関係、それが鮮やかに変貌して強靭なものとなる。子供の頃の約束を大切にしていたみら。同じく大切にしているあお。カバンのくじらのマスコット。ええ、これはこれは…楽しくなりそうですこと。期待される導入でありました。

『ふじょ子とユリ子』、ゲストです。これもいいですね。冒頭にてユリ子のモノローグ。この子は友人ふじょ子のことが好きなのか。恋をしているっていうんですね。そしてページをめくれば、同様にふじょ子のモノローグはじまって、なるほど、お互いに秘密を抱えているふたりなんだ。って、ユリ子の気持ち一方通行じゃん! ふじょ子は、もう名前であからさまなんですが、いわゆる腐女子で、学校終わればBL同人誌にふけりたい。けれどユリ子はふじょ子と一緒にいたい。このミスマッチ! でも、ふじょ子のほころびからBL趣味がバレて、いや、BLかどうかはまだバレてないか! セーフ! セーフ! あの、好きな漫画のこととなると生き生きしだすふじょ子、あれよかったですよね。可愛い可愛い。それがちょっと面白くないユリ子、この子の様子も悪くなくて、ふたりともにいいキャラクター。魅力的だったと思います。ところで今回、前編ではふじょ子の秘密が明かされました。ということは後編では!?!?!? こいつは穏かではありませんね。

『もじもじシャイリィ』、ゲストです。中学生になったばかりの女の子ハヅミ。兄貴とふたりで暮らしてるっぽいこの子たちのもとに、父から送られてきたという箱。骨董品? その箱から出てきたセパスタンなる不思議な執事っぽいなにか。生物? いや、妖精なのか。失われた王国、ファースの王族に仕えてきた彼ら執事妖精。しかし今や仕えるべき主を失い、そんな失意の中、目覚めのきっかけをくれたハヅミに仕えるという。彼の最初の仕事は、新学期、友達を作れていないハヅミの手助け。奇跡の力で導く、その奇跡の力っていうの、変身なんだ! 変身、ドレスアップして空をてくてく歩いていくハヅミ。この変身、この奇跡がなにをなすのか、変身させたセパスタンにもわからないんだ。ともあれ、この奇跡が友達作りのきっかけを作ってくれた。この漫画、変身して戦うとか、そういう方面には進みそうにない。ということは、ハヅミの学校生活におけるトラブル、悩みもろもろを解決する、そういうものになるのかも知れませんね。

『めぐるスピン』、ゲストです。これ、結構嫌いじゃないですよ。新入生、なんの部活に入ろうか。そう思っている子のカバンにはヨーヨーが下がっていて、ヨーヨーを回すのか、そう話しかけられても、その回すというのがよくわからない。名前はめぐる。ヨーヨーを見て声をかけた子、ここで気づいて、子供の頃のお隣さんだったあきらだって。ええ、女の子。でも、めぐるは男の子と思っていて、ええ、再会したら女の子でした。あきらはヨーヨーが好きなんだ。でもってこの学校にはヨーヨー部があるんだ。ヨーヨー部の先輩ふたり、部員勧誘に見事な技を見せてくれて、しかしヨーヨーの技や競技のカテゴリー、いろいろあるんですなあ。あきらは2Aやりたい。先輩梅子は1Aメイン。さなえはオールラウンダーで、好きなのは4A。5Aまであるっていう競技、これ、さっぱりわからないんだけど、同じくさっぱりわかってないめぐるがいるおかげで、全然置いていかれてる感じがしない。むしろめぐると詳しくない読者を振り落としていって、後から拾うという構成だってしっかりここで確認することができて、これ、好感触でした。というか、Bとか本当はAとか、特に開示する必要のないことでかい声でいっちゃってるめぐるがおかしかったです。なかなかにアグレッシブなめぐると、昔も今も見事に振り回されてるあきら。このふたりの関係も悪くない。ええ、面白い子らとともにヨーヨーを知っていく体験、これはちょっとわくわくさせられる、そうしたところがありました。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第13巻第3号(2017年3月号)

2017年1月27日金曜日

『まんがタイムオリジナル』2017年3月号

『まんがタイムオリジナル』2017年3月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』、山下さんがバレンタインデーのチョコレートを手にしていますよ。って、これ、自分用か! 小さな箱にトリュフがよっつ。いや、もうふたつ食べて、みっつ目いこうとしていますね。チョコレートカラーのワンピースも素敵ですよね。きれいなお姉さんです。『らいか・デイズ』らいかもチョコレート、グラスにポッキーいれて、一本おすまし顔で食べてるところ。『カントリー少女は都会をめざす!?』も、チョコレートを自分たちで食べてるところですよ。ええ、バレンタインデーはチョコレートのお祭り、誰にあげるとか、そういうイベントじゃなくなったって感じがしますね。

『きっと愛され女子になる!』、瀬戸口みづきの新作です。舞台は静岡、商店街にて惣菜の店を切り盛りする佐東さゆりが主人公。腕は確か、料理も好評で、けれど愛嬌がない。笑顔がない、花がない。笑うとピキパキ音がする。彼氏なんて当然いない。この人、ちょっとりん子さんに似とるな、そう思ったんだけど、彼氏がいないこと気にしたりするところとかはさすがに違いますね。りん子さん、達観しとるもんなあ。愛嬌のない女、さゆりのもとに飛び込んできたのが、愛嬌ばっちりの塩原志摩。キャバクラで働くこの子は料理の腕がからっきしで、そのせいでお客さんをとられちゃったものだから、なんとか料理できるようになりたい。そんなふたりの攻防、やりとり、それはさすがに面白くて、なんというか『ローカル女子の遠吠え』よりも、もっと一般向けに丸めたといった印象、感触のある漫画。愛嬌を得て、料理の腕をあげて、愛される女になりたい。そんなふたりの今後、楽しみです。きっと普通の道は歩まない予感がします。

『スズちゃんでしょ!』は、インフルエンザが猛威を奮う状況。梨乃ちゃんの学校も学級閉鎖。それで昼間に梨乃ちゃんがやってくる。でも、これで夜寝られなくなるとか、これ使命感なの? 楽しみだったりするから? ほんと、スズちゃん、この極端さ。姪っこがそんだけ好きなんだろうなあ。梨乃からしたらスズちゃんはお金持ち。でも大人となるとそれくらいはたいてい蓄えてるもので、というか、それでも少ないくらい……。うん、なんかわかるわ、スズちゃん。すごくよくわかる。しかし今回はちょっとした事件でした。食後、梨乃を風呂に入れている間、うとうとしてしまってたスズ。そうしたら、まさかの火事! ああ、子供って怖いよね。経験が少ないからね。誤ったことでも普通にやってしまう。その失敗を冷静に処理して、さすが大人だわスズちゃん、そう思ったんだけど、後から、危なかった危なかった危なかった、あの表情! ほんとね、わかるわ。これ、ほんと、後からくるよね。肝を冷やすエピソードでした。

『北斎のむすめ。』、恋の情のと、そうした機微のわからんお栄です。絵の出来がイマイチ。絵の女に、恋するトキメキが感じられない。夕飯を考えてる時の表情と同じだって講評に、まさかウキウキ晩飯気分の絵を描いてみせるとか! お栄さん、いいわあ。ほんと、恋より飯のほうが一大事。どうでもいいけど、お辰が可愛い。そして父ちゃんハートブレイク。恋文の真実、このくだり、すごいよ。めちゃくちゃ切れがいい。最高でした。そして吉原。揚巻、よいわあ。ともあれ、この吉原の面々、彼女らと男装栄のやりとり楽しい面白い、ほんと大好きで、しかし栄と高尾の髪の送りあい、色気もなにもあったもんじゃねえな。そして最後の高尾の言葉。この人にもなにかありそうな感じがしますね。ええ、遊廓ですから、訳有りなんて普通でしょう。高尾の訳、そいつはいったいなんなのか。

『ぎんぶら』、おかしすぎる! 温泉の星、ホッコリ。それはいいんだけど、気を抜くと死ぬ。湯に長時間つかると溶ける。いわく、人食い温泉。って、あかんやん! これ、強アルカリとかそういうのん? と思ったら、いやいやもっと酷いよ、人食いバクテリアが湯に住んでるのか! あかん、あかんよ! でもめっちゃ気持ちいいらしい。この湯に対する評価がそれを物語っている。ほら、あの雑誌でもこの雑誌でも、っていうけど、お、おじいちゃーん! そうか、おじいちゃん、食われてしもうたか……。ほんと、酷い。でも、めちゃくちゃ面白かったです。この後に語られる温泉の効用も、ほんと、ふつうのレベルで語れない奇跡のようなしあがりで、よくよくこうポンポンと面白いものが叩き込まれて、ねえ、すっかり魅了されました。切れのいい打撃に、ぼんぼんやられまくりましたよ。

  • 『まんがタイムオリジナル』第36巻第3号(2017年3月号)

2017年1月26日木曜日

『まんがタイムきららフォワード』2017年3月号

『まんがタイムきららフォワード』2017年3月号、一昨日の続きです。

『ちょっといっぱい!』、ちゆりが病欠。3人で店を切り盛りせねばならない、といったところに、なんと30人の団体客の予約が入ったってんだから大変です。どうしても手が足りない。そこでもみじが、料理と接客、両方を臨機応変に手伝うことで対応しよう。調理1.5人、接客1.5人体制ってわけですね。このピンチ、ああ、ここに藍川が助けに入るのか。ええ、入りましたよ。皆が慌ただしく働いているのを、ずっと心配そうに見ていた。その彼女が、転びそうになったもみじを助けたのをきっかけに、手伝うと自ら申し出たんですね。居酒屋フロアデビューが今日だったのはよかったんじゃないでしょうか。団体さん。打ち解けてわりと穏かな年配の人たち。わいわい賑やか、元気で楽しいお酒なんですが、まだまだいたらない藍川のこと、ちゃんと見守ってくれててね、ええ、だから今日でよかったと思ったのですね。これで藍川、バイトも続投ですね。ええ、この子にとってのいい機会でありましたね。

夢喰いメリー』、メリーってこんなにすごいの! 夢路と出会ったときのことを思い出したメリー。思い出のお面をつけて颯爽登場! さあ、これからはメリーのターンなのか? って、いや、ほんとにメリーのターンですよ。夢路とレガレクス、ふたりがかりであんなに苦戦して、あんなにやられちゃってる。そんな相手を余裕余裕でいなしてしまう。ジェイスもびっくりだ! というか、思いっきり手玉にとられちゃってるんだけど!? 過去を思い出したメリー。夢路にも過去を思い出すよう迫って、ああ、これ、もう本当のクライマックス目前だ。メリーと夢路が夢と現の混じりあう今の状況にいたる道を開いてしまった。その扉を閉じるということは!? ああ、いよいよですね。白儀も動き出そうとしていますね。

『放課後のアルケミスト』はハルの家に仕えるジイヤのお話。この人、ホムンクルスなのだけれど、なにか調子が悪そうで、そろそろ再生してやらないといけない。けれど目下の問題は皆でのキャンプ。錬成鍋持って、山に登って、っていうんだけど、これ純粋に遊びなのかい? なんでか、特訓とか合宿とかそんなのかと勘違いしていたよー。しかしこのキャンプ、本当に駄目駄目で、食料忘れてきた。火をつけようにもライター忘れてきた。お、ということは、山田の怪力、サバイバルスキルでリカバーだな! そう思ったんだけど、違うんか! この皆のピンチをジイヤが救ってくれるんですが、それがジイヤの寿命を縮めてしまって、ああ、このピンチは山田にしか救えない! ハルのジイヤに対する思いが描かれたりね、それから山田が錬成鍋の使い方、すっかり慣れて、狙いの打撃を叩き込めるようになってるとかね、頼もしいんだかおかしいんだか。でもジイヤ助かってよかったね! と思いたいんだけど、見事にパワーアップして、なんか可愛くなくなっちゃったんだけど……。ほんと、この山田の一撃。たいてい、ホムンクルスを可愛くなくしてしまいますよね。

『鬼が出るか蛇が出るか』、決断した優。けれどそれで終わりではないという話。他の子たちのこと。優が鈴を選び、鈴以外とはそういう関係を持たないと決めたのはよいけれど、それは他の娘たちの希望をついえさせることにも繋がってしまう……。婆様たちは、優の決断を頑として受け入れず、けど、婆様たちの気持ちもわからなくないというのが難しいんですよね。血を絶やさない。村の繁栄、村人のしあわせを婆様たちは考えていて、けれどそれが優の常識とは違う、優の守りたいものとは違っている。価値観や事情、思いのぶつかりあいですよね。こうした状況下でしろが優のよい話し相手、相談相手になってくれているというの、今回にはじまったことじゃないんですけど、落ち着いたこの子の個性がよく生きるところだと思っています。そしてそれはしろの事情、さとりであることが関係してるんだろうと思わされて、その出自が思慮深さ、ないしは落ち着きと洞察を身につけさせたということで、ええ、ついにしろ、秘密にしていたこのことを優に話そうというようです。きっと優ならば、そのことでしろを遠ざけやしないだろう。そうは思うのだけど、当惑とかあるかも知れん。一旦は距離ができてしまったりする? ともあれ、今の若干硬直しつつある状況を動かす、そんなきっかけになりそうな予感がします。ええ、しろの今抱えている不安、それは杞憂なんだよって、優にはそれをわからせてあげてほしい、そう思う今回の引きでした。

2017年1月25日水曜日

『まんがタイムスペシャル』2017年3月号

『まんがタイムスペシャル』2017年3月号、先日の続きです。

『ローカル女子の遠吠え』は静岡の気候についてなんですが、そうか、静岡は温暖な印象がありますが、地域によるんですね。りん子、まさかの風邪。雲春も風邪。で、仕事にならないと課長がこぼすんですが、桐島がうかれてるのか! お茶に対する過信、これ面白いんですが、昔はというか、うちでもこんな感じでしたよ。風邪の時は、水だけよりもお茶のほうがいいとか。お茶でうがいとか、やってました。静岡独特の単語、雪見遠足とかあるんですね。でも地域性がある。ああ、静岡ったら大きいものなあ。一様にはいかんですよね。男どもの誰に看病されたいかという話。雲春が終始クールというか、全然乗り気でないのがおかしくって、無感動なのかなんなのか。このテンション低めがいいですよ。

『お役所忍務のススメ』、冬の原付です! あー、あれ、寒いよねえ。しのぶ、この子が原付で通勤してる。まだ自動車の免許とれてなくて、というんですが、原付は原付で嫌いじゃない。その理由が、忍者っぽいっていうのがね、よくわからないよ! でも、季節のよい頃は原付、気持ちいいんですよね。原付は体の延長、対して車は感覚が薄くて怖い。うん、これはよくわかるわ。でも現実的には、原付の方がなにかあったときに被害が大きいんですよね。怖い、これも怖いわ。課長が語る、慣れの怖さ。おっしゃるとおりですよ。でもって冬の寒さ! そう、つらい! めちゃつらいんだよ! 話の最後にね、しのぶが好きだという原付のナンバープレート。ああ、これ、なんか楽しいよねえ! 自分も、これ、好きですよ。うちの市ではやってないんですけどね。

『まちがいだらけの恋愛道場』。これ、マサスケの事故っぷりをおそるおそる眺める、そんな感じの漫画でありますよ。勘違い男、マサスケ。バレンタイン、3人から本命のチョコレートもらった、そう思い込んでいて、ホワイトデーにものすごいお返ししました、そんな話。うおお、怖ろしい、怖ろしい。なにが怖ろしいって、それが仮に本命だったとしても、やっぱこの男はやめとこう、そうなりかねないってところですよ。日頃のお礼を本命と勘違い。なんてことのないコミュニケーションの延長、そいつを勘違い。そして営業、こいつを勘違い。10円チョコに3万のお返しとか、おおおお、おそろしい。また自分の弾き語り贈るとかもね、おそろしいよ……。本当、大事故。でも、この事故を招いたのは、女子ふたり(?)がマサスケのバレンタイン時点での報告を聞いてなかった、アドバイスしなかったのも原因、みたいに思ったんだけど、よく考えたらマサスケがアドバイスなんて聞くはずなかった……。ええ、これらは避けえぬ事故だったんでしょうなあ。

メェ〜探偵フワロ』、今回はフワロ氏、事業家の顔を見せてくれるんですが、いつぞやのチラシ、なんでもご相談くださいというのを見て、やってきた人がいるんですね。ケーキ屋さん。娘が独立、同じくケーキ屋をやったんだけど、どうにもはやらない。どうしたらいいのかっていうんですが、最初は乗り気でなかったフワロ氏、娘が美人と見れば俄然やる気を見せて、というかやっぱりセクハラ案件だよ! 今回は、お嬢さんのお店、あまりに問題ありだったわけですけれど、フワロ氏のコンサル、事業に対する手腕、確かだって思わせられて、しかしなぜこうした手腕、能力が探偵業に活かされない!? ともあれ、実は有能なフワロ氏。たまにこうしてその片鱗を見るの面白い。今回も楽しませていただきましたよ。

  • 『まんがタイムスペシャル』第26巻第3号(2017年3月号)

2017年1月24日火曜日

『まんがタイムきららフォワード』2017年3月号

 『まんがタイムきららフォワード』2017年3月号、発売されました。表紙は『ゆるキャン△』。アニメ化決定の報とともに登場でありますよ。これは高原? リンになでしこ、空を見上げる? こちらを仰ぎ見るその様子、口元には白い息、寒い季節、冬キャンプにいざこれからという準備万端な彼女らの様子、わくわくとさせるものあって、アニメ化のニュースもあいまって、これは気持ちが浮き立ちます。

ゆるキャン△』、順調にキャンプの準備が整っていく、のでありますが、とりあえずいいたい。先生が反則や……。ものすごいイビキかいて寝てて、リンの回想、あのお姉さんだったとは。思い出す面影が酷いんですよ。さいわい今回は、なでしこのはからいで顔が隠されて、って、毛布を頭からかけて包んだら息できないよ! もう、この時点で笑って笑って、しかもここで刺客投入でしょう。ちくわ! わんこ! 大盛り上がり! あー、面白い。ほんま面白い。これ、キャンプの魅力、いろんな道具があって、それがどんな風に使われて、どんなことを可能にするのか、その解説、実践が魅力的。皆がそれぞれに、ちょっといい道具っての持ってるのだなあ。いいなあ、いいなあっていってる、それがほんと、そ、そんなにいいのん!? ちょっと試してみたい! なんて気にさせられる。すごい影響力あるんよねえ。そして、ちくわとなでしこ、ふたりに続く子供達! うおおー、めっちゃ楽しそう。ほんと、たまらんわ。グビ姉、ろくでなし。素晴しい景色。そしてSUKIYAKI! ああ、見どころいっぱいやわ。もう、たまらんの。あ、そうそう、ブロックベーコン買って切って焼いて食べたよ!

『あんハピ♪』、体育祭のふたり組での競技でビンゴ。はなこたちは5人組、どうしてもひとり余りが出てしまう……。という、ここに、ここに、チモシーの中身! 椿が、椿が参加ですよ。しかも椿からきた。内気なこの子、なかなか思うことをいいだせない。それを受けて、さっきまでネガティブにネガティブを重ねていたぼたんが、協力して欲しいって、こちらからお願いして、ああ、やさしい人たちだ。今回、いつもとは違う組を作りましたね。はなことレン、ヒバリと響を組にして、この組み合わせの妙、またなにか新たな魅力を生み出しそうですよ。ぶつかりあいながらも、協調路線を意識するヒバリ、響組。競技を、趣向を楽しもうとするはなこに、それを受けいれるレンのコンビもいいですよね。そしてマイペース、ぼたんと椿。こうした試練が彼女らの距離を縮め、より仲を深めることになるのでしょうか。今回はあまり目立たなかった椿、この子の活躍する、その瞬間、心待ちですよ。

『Maiden's Flight』、ゲストです。前後編。飛行機の事故でトラウマを抱える女の子。高所は苦手、けれど飛行機自体は嫌いではないようで、ラジコン、グライダーの競技にも参加する、そんな子が主役の鵬乗叶。父の操縦する航空機の事故で、家族を失ってしまった彼女は、階段、すべり台程度の高さでさえ恐怖を感じてしまう、そんななのに、航空機の開発者、三羽知与にその才能を見出され、ソーラープレーンでの世界一周無着陸飛行のパイロットに選出されるですね。他国の計画を出し抜きたい。時期もそうなら、パイロットの若さにおいても同様。世界最年少もゲットだぜ! それで、カナの恐怖症をなんとかして、空の魅力をふたたび知らせようという試みの数々、描かれたのですね。チヨの策略あたって飛ぶことを決意したカナ。はたしてこの子の決意、それは実るのか。ですが、これ、出し抜くつもりで出し抜かれた。こちらは3日後にでも出発せねば、というその計画にカナが乗れない理由。ライセンスとかなんかなのかな? どうした解決を見るか、後編が楽しみですね。

『とどろきファンファーレ』、これ、ちょっとすごいよ。なんというか、やけくそ? 競馬の漫画なんですけどね、ほら馬がパドックにずらっと並んで歩いたりするところ、コピー&ペーストだ!!! って、台詞で書くなよ! いや、実際コピー&ペーストなんですけどさ。全体に緩い漫画です。競馬場に女ふたりでいく。姉が結構なろくでなし。妹はビギナーズラックで100万円勝ったことがある。そこに競馬場で出会った女の子が加わり、この3人組での競馬場紹介。どんな食べ物があるかっていうのさ、ミートソース、オムライス、オムライスで、最後にまた同じミートソースが返ってくるって、あれ、なんかこの漫画おかしいぞ? このへんから感じはじめて、いやね、競馬の知識、いろいろ情報教えてくれたりもするんだけど、どう考えてもそれを起点としたおかしな言動、挙動の方がメインで、しかもそれがだんだん無茶になってくるのがすごい。普通に考えたらあかんと思いますよ。だって、雑なんだもん。でも、それがやけにはまって、めちゃくちゃ面白かった。ええ、やりようだなあ、そう思いましたよ。

2017年1月23日月曜日

『まんがタイムきららミラク』2017年3月号

『まんがタイムきららミラク』2017年3月号、一昨日の続きです。

『本日のオーダーは?』。衣替え、ということは6月でしょうか。制服も夏服に替わって、ちょっと気持ちも新たに、って感じみたいですね。実習はおにぎりを作ることになって、あら、すごく基本的。シンプルなだけに難しい、みたいな話かも知れませんね。しかし、これ、まさかのニナの大活躍ですよ。ご飯の炊きかた、米の研ぎかたから、しっかり皆にレクチャーしていって、おお、これはなにか米に、ご飯に、一家言ありそうな感じ? と思ったら、わりとゆるかったりするものだからおかしかったです。今回も活躍しないはるですよ。米を洗うのに洗剤を持ち出しそうになる、って、大ピンチや! でもって炊飯。あー、ガスの炊飯器! ボタンがふたつ。懐かしい。昔うちにあったのもこうでした。でも、使いかた、忘れちゃってるよー。ニナのおにぎりとの出会いの話、これ面白かった。うおう、ハチノコ。岐阜とかですか!? コンビニの具にも見かけないって落胆してますけど、でしょうなあ、人を選びすぎます。栄養価高くて、いいらしいって聞きますけどね。今回、冒頭から胸の大きさ云々といってましたけど、はるのおにぎりの、大きいほうが嬉しくないですか!? これが両方にかかってるんでしょうか!? だとしたら周到です!

『お願い!ロイヤルニート』、まさかの影武者、というか、ニセ桜花! 桜花の自意識と現実のギャップがまずもって面白く、現実の桜花はこんなですよと、皆で物真似して見せる。あれがおかしくて、カナッペの具! でもってこのつきあたりが桜花ロボでしょう。まるっきりロボ丸出しの顔におののく珊瑚。めちゃくちゃ面白い。桜花の再現度の高さに、まさかのAIジョーク。なんだそれは。ほんと、なにがなんだかですが、おかしくて、しかもこのロボ、珊瑚の助力で桜花そっくりの見た目を得てからがものすごい。本物の桜花とロボで、桜花という存在を競いあう!? 自身の存在を揺るがされて弱気になった桜花が意外! でもそんな桜花を安心させたほたるの抱擁! って、違う意味で不安を煽ってる! ともあれ、このロボ、また出てくるんですかね。というか、こいつを学校に送り込むの、なんかヤバそうですよ。

『あじさいプラネット』は橙夏の自立ですよ。いつまでも優子に頼ってるのはまずいのでは? そうした進言に、というか、優子から見捨てられることを怖れてますよね。けどこれで橙夏、すぐになんでもできるようになるわけじゃなく、皆から心配されるような出で立ち、髪はぼさぼさ、酷いありさまで出歩いちゃったりするわけです。これね、結局皆からよってたかって世話されてるんですから、なかなかに自立の道は遠そうだと思われて、しかも優子への対応、それが不器用なもんだから、不安にさせちゃってさ、いやもう困ったお姉さんです。といっても、中学生だものなあ。こんなもんかなあ。この漫画は、いろんな人が、いろいろなアプローチで関わってくれる。アドバイスしてくれたり、いろいろ手伝ってくれたり、そうした様子がとてもいいと思います。あたたかなご近所さんに囲まれている、今回もそうした感覚にあふれていて、とてもよかったです。

カラフル・マキアート! — 魔法少女は戦わない。』、ああ、次回で最終回だそうです。好きだったのに残念ですよ。最後のエピソードは学園祭であります。今回で学園祭でなにをするかを決め、そして最終話が学園祭。しかしこの部、カラフル・マキアートがなにをしようというのか……。この学校、結構常識的といいますか、わりとリアリティある縛りがあるんですよね。ほら、漫画とかに出てくる生徒会長みたいなことやってみたいと思って実行した生徒会長が怒られたりしてたじゃないですか。そういうの。学園祭に関しては、部活の出展、これが普段の活動に則したものでないと駄目という縛りがあって、なるほど、そりゃそうかもなあ。納得ですよ。でも、だったらなおさらカラフル・マキアートはなにをしたらよいのか……。見事に迷走する話し合いが本当におかしかったです。そしてついにカラフル・マキアートとプラムブロッサムが共闘ですよ! え、代理も? ほんと、これ、絶対おかしなことになりますよ。しかし今回、なにが嬉しいかって、生徒会とカラフル・マキアートの面々、とりわけみのりと仲良くなってるのがね、ほら、会長、いきなりのハグですよ。ああ、なんか楽しいなあ。この雰囲気が好きなんですね。

  • 『まんがタイムきららミラク』第6巻第3号(2017年3月号)

2017年1月22日日曜日

『まんがタイムきららMAX』2017年3月号

『まんがタイムきららMAX』2017年3月号、先日の続きです。

『夢見るプリマ・ガール!』は文化祭二日目。初日のステージが呼び水になったみたいで、クラスの出し物もずいぶん盛況なようですよ。男装喫茶、ゆきな大人気。あいも凛々しくていいですよね。サフィのクラスはカレー屋なんだけど、なるほど、サフィの格好、ベリーダンスがインドっぽいと。チガウのニ……、といってるサフィがおかしかったです。クラスの友達を誘えなかったみゆ。前回今回はこの子の転換期でしたね。この子たちが演じたステージ。それが確実になにかを変えていっていることがわかっていく今回。あかね先生の気持ちを溶かした。そしてクラスでは、バレエすごかったって皆から声かけてもらえて、ほんと、頑張ったかいがありました。漫画だからね、面白くしないといけないからね、おばけ屋敷のおばけの輪の中で助け求めてる人になっちゃってるみゆだけど、それがまたおかしいんだけど、それがおかしければおかしいほど、胸に感動のこみあげるのでした。

『JKすぷらっしゅ!』、バイトの話! 潔がバイトをしているというんですね。それで皆で押し掛ける。うん、押し掛けるよね。なんでなんだろうねえ。私も高校生のころ、やったわ。ともあれ、いさみん、今回やたら分が悪い。皆に尾行するなというものの、かつてケイのこと尾行したせいで、ほんと墓穴。潔のバイトを特定するためにケイのとった手段がすごいの。自分のスマートフォンを潔のカバンにまぎれこませる。ああ、ほんと、これいけるわ。追跡機能で、どこにいるか、どこに向かってるか、なんぼでも追跡できるわ。でも、これ、友達だからこそできる手だなあ。いやあ、このケイという子のしたたかさ? あっけらかんとして思いきりのいい、そういう性格が際立ちましたよ。バイト先のパン屋、制服が特徴的、それを恥ずかしがっていた。潔、眼鏡も髪飾りもはずしてるからバレてない、そう思ってるの自分だけというの、おかしかった。こういう常識的なところに落とすの、なんか面白いですよね。今回は、バイトをしていた理由、それがポイント、潔という人をよくよく魅力的に押し出して、そして見た目の変化も印象的。これは澪花もそうですね。ちょっとしたことなんだけど、がらりとその雰囲気を変えて、ああ、ふたりともこれは素敵ですよ。見事に可愛さにやられました。

『ことりステーション』、千鶴、放送部に入りました。新入部員が、自分がなんとかしないとダメな気がするとか、どんな部なの!? けど、そんな新入生に心配されてしまうような部でも、部長さえ目覚めれば大丈夫。前回はろくに活動してなかった、それこそ声だけだった部長。鴨宮琴先輩。放送するとなると全然違って、おお、頼りになる! と思ったら、かける曲、4月なのにホワイトクリスマスか! この漫画、やっぱり方言がいいですよ。千鶴のつっこみ、今4月なんじゃけど!? この方言の響きが心地いい。またシティガールをちらつかされると、ほいほいなんでもいうこと聞いてしまうちょろさ。いいわ。すごくいいキャラクターだわ。部室案内、電子レンジに冷蔵庫の説明、あれ、おかしかったなあ。たまらん。笑わずにはおられない。登場人物、そのやりとりが気持ちいいですね。ぽんぽん言葉が出て、そのゆきかう様子がいい。テンポのよさ。リズム。そこに方言の響きも一味加えてますよね。

『みゅ〜こん!』、部の存続が危ぶまれているコーラス愛好会。その挽回かなった今回。ほんと、まったくそれを意図していなかった活動なのに、ただただオープンスクールのコンサートに参加する、それも、最後の舞台になるかもしれないなんて悲愴な決意をもって出演を決めたというのに、まさか、これが挽回のチャンスだっただなんて、ほんと意外で、それだけに鮮烈な印象を残しました。産休に入る合唱部の顧問の四谷先生は、突然ステージに現れたコーラス愛好会に終始批判的な目を向けていたものの、オープンキャンパスにやってきた中学生たちの心を掴んで、そして合唱部も巻き込んで、それは楽しそうに歌いきって、それがまさかこうしたことに! 四谷先生にとってはまったくの想定外だったのでしょう。いや、誰にとってもおんなじか。けれど真珠先生の嬉しそうな様子。部員たちの喜ぶ姿。これが、ステージを通じて聴衆の心をつかんだ結果なのだっていうのですから、本当、素敵な解決としかいいようがない。しかも、これ、アンケートに答えた子らが新入生としてやってくるのが楽しみになる! 今を守り、未来に期待の開かれる、素晴しい展開見せてくれました。

はんどすたんど!』、うおお、いちごがすごい点数。さすがのななみもガールのこといじれそうにありません。というか、ななみが成績悪かろうというのは予測できたけど、ゆかちーもなの!? 意外。これは意外でした。今回描かれたこと、とてもよかったと思います。体操部に入って、それからずっと基礎やってる彼女ら。まだまだ技も演技もいたらないし、初心者にしても初心者すぎる。そんな印象だった彼女らだけど、それでもちゃんと成長しているんだよって、少しずつだけれど、これまでできなかったことができるようになってきているんだよって、実感させてくれるんですね。ななみがお母さんから教えてもらったバランス感覚をみるテスト。試してみたら、ゆかちーこそは断トツでハイレベルなんだけど、他の子らも結構できるようになっていて、ああ、よかったではないですか。そしてあまね先生の教えてくれた50歩足踏みするテスト。ひなたは前に進んでしまってた。いちごはまっすぐドアに向かってしまってた。そんなふたりが、今試したら、ああ、円から出ない! いちごも! 事前にドアの位置確認してたいちごも! サークルの内にとどまって、ああ、あの喜びよう! この成長の、進歩の実感、手応え。彼女らを見守る我々読者にとってもいいものでしょうが、なにより体操に取り組んでいる彼女らにとってのご褒美で、どんなにか嬉しかったろう。これからのモチベーションにもつながるだろうと思われて、ほんと、我がことのように嬉しい。これ、習い事でもなんでも、この喜びが醍醐味でありますよね。

  • 『まんがタイムきららMAX』第14巻第3号(2017年3月号)

2017年1月21日土曜日

『まんがタイムスペシャル』2017年3月号

『まんがタイムスペシャル』2017年3月号、発売されました。表紙は『恋愛ラボ』。おお、かっこいい、バリスタですね、マキがきりっと素敵な格好、手にはカフェラテ、ラテアートです。って、待って、待って、なんでダッキー。これはバレンタインデーテーマの表紙の模様。『難関女子の恋愛参考書』、オトメはエプロン姿で大きなハートのチョコレート胸にいだいて、そして『ローカル女子の遠吠え』りん子は、ご自由にお持ちください、紙袋いっぱいに用意した板チョコレートを投げ付けようとしているシーンですよ。ロマンチック! いや、それはなんか違うよね!

『ざしきわらしと僕』。裕貴、風邪ひいちゃいましたか。いろいろ予定があったのにどれもできない、そう思ってる裕貴の気持ち、よくわかるというか、なんで風邪ひくと、普段からちゃんとしてないことでも、風邪のせいでちゃんとできないーって焦る気持ちになるんでしょうなあ。いや、裕貴は違いますよ。彼はなんでもいつもちゃんとやってます。今回は裕貴の皆からの慕われっぷり、それがとてもよく伝わってくる。お婆ちゃんはよくしてくれる、妖怪の皆もお見舞いきてくれて、そして当然学校の友達もでしょう。ほんと、いい人たちに囲まれている、そう思えて暖かい気持ちになれます。そしてキボちゃん。なんという高性能! すごいな、本持っていくくらいならまあ理解できても、算数教えるとかノートばっちりとかさ、すごいよ! ほんと、木彫りにしておくのが惜しいくらいです!

『穂積くんは猫に勝てない』。穂積くん、いろいろ仕事頑張ってますね。しかも、これ、キャットウォークの修理なのか。猫が苦手といいながらもいろいろ働く穂積くん。そりゃあ綾千華の気をひくためならなんでもやりますわなあ、とか思ってたら、そういうわけではなかった模様。すまん、心が汚れてたのは私だった。今回は朝比奈芙未の御目見得といった感じですね。いたずらっぽいこの人。綾千華の妹だって嘘ついたりして穂積をからかって面白がってる。猫が苦手な穂積を猫の方にぐいぐい押してみたり、ほんとやりたい放題。でも、きっと、なにかあるな、この人、そう思ってたら、ああ、ありましたありました。なるほど、この人、男の人。お風呂、脱衣場で遭遇して、それを知って叫び声! いや、失礼ですよ、穂積さん! 仕事を労う綾千華さんの美しさとか、なんのかんのいって魅力的な芙未さんとか、穂積くんの毎日、なんだかんだで楽しそう。猫がクリアできたら、もう最高ですよね、彼。

光れ!メシスタント』、最終回でした。近藤プロが解散します。その最後の日のメニューとして選ばれたのが、光がはじめて作ったピカタ。ああ、先生のいい笑顔! 檜山、中辻ふたりもしっかり覚えていて、衝撃的だってことだけど、それだけ印象深かったんだろうなあ。皆の近藤プロでの思い出語り、なんだかしみじみと伝わるものがあり、ちょっと寂しくもあり、ですなあ。けれど、その最後の食事の場で、光が賞をとったとの連絡入って、ああ、彼の漫画家としてのスタートライン! 頑張りましょうお互い、中辻のあの笑顔。いい場所で働いて、皆、それぞれに支えあって、そして競いあう仲間でもある。そうしたことがよくよく描かれたいい漫画だったと思います。皆のその後も、最後の食事の情景も、時間がたって、状況が変わりつつも、基本のところは変わってない。そうしたことわかって嬉しかった。みんな進んでいっている。けど光の料理にわくわくするあの表情! ええ、なんだか嬉しくなるシーンでした。

『課長と私のおかず道』、蓮見さんがチャーシューを持ってきましたよ。それがとてもおいしくて、しかし、この台詞、巧妙だ。私が作ったとはいってない。家で作ったとしかいってない。まさか、それがああした意味だったなんて! なるほど、保志になにかいいかけて、いい淀んだ蓮見。なるほど。いまさらそうとはいいづらい。ずっと料理がうまいと保志に、課長に思われてきた蓮見、この人、どれほど苦しんだのでしょうね。いや、些細なことなのかも知れまんよ。でも、なかなか馬鹿にできないことだと思うんです。そんな蓮見の給湯室での告白。ああ、課長も保志もあっけにとられてるけど、でもこれで蓮見、負い目なくふたりと向き合えるようになったのではないでしょうか。よかった。本当によかった。そして課長、蓮見のあらわれたことで給湯室を出ていこうとした保志の手をとって、ああ、彼のその気持ちの動きよ。気になります。気になりますよね。

『私の装備はぬののふく』、ゲストです。なるほど、うまいタイトルだと思いましたよ。雑誌の編集している河内翔子。これまでゲームの部署にいたのに、ファッション編集部に異動することになっちゃって、オシャレになんて興味持ったことなかった彼女にとってはピンチ! いや、でも、彼女、大変だと思うよ。自分だってそうだもの。あのシャツ、シャツ、シャツのくだりね、いやいや、シャツだよ。それ以外にどういったらいいのーん!? 面白かった、あるいは同病相憐みました。その後の翔子のファッション戦略もおかしくて、なるほど、基本守りの姿勢だ。そんな彼女が、上司、明亮樹に背を押されて、攻めの姿勢に転じていく!? まだファッションレベル1の翔子。チャレンジしてもなかなかうまくいかないけれど、その姿勢やよし。この、ぬののふくの意味するところですよ。ラストの落ちでぐさっと刺さって、いいわ、すごくいいと思いました。

  • 『まんがタイムスペシャル』第26巻第3号(2017年3月号)

2017年1月20日金曜日

『まんがタイムファミリー』2017年3月号

『まんがタイムファミリー』2017年3月号、先日の続きです。

『妹のおシゴトは時給2000円』、見栄張りミエ子さん、友達との縁が遠退いちゃった? いったいなにかお友達の機嫌を損ねるようなことしたのかな? と思ったら、衣々子、これが原因? あるいは只野? ともあれ、衣々子とミエ子の仲が深まった今回。ずっと兄の庇護、あるいは支配のもとにいた衣々子がですよ、ミエ子のこと悪くいわれたことに怒って、ついに兄に逆らった。そこにいたるまでのもろもろの、家族の秘密守ろうとするミエ子と家族のドタバタ、秘密を守ろうといいながら言動がまずおかしくて、どことなく常識はずれ、話せば話すほど嘘がバレていくっていうね。でも、この先に、ずっと隠したかったろう本当を告げるミエ子、見栄張りミエ子が心の底、本音を見せるの。こういうの、衣々子がはじめてだったのかもなあ。これで衣々子との仲、友人関係確かになって、ああ、うわべの友達と付き合う必要、もうないかも知れませんね。ふたりとも、いい表情でした。

『役職名はお嫁さん』、陽大さん、美如さんの眼鏡踏んづけちゃった! 壊してしまってさあ大変。でもさすが美如さん、怒ってない、枕元に置いて寝てしまった自分も悪いんだからといってくれるんですが、ああ、近視が酷い。睨みつけるみたいな目になってて、ええ、貴重だ。陽大、眼鏡に嫉妬してみたり、いつもは仕事に嫉妬かな? ほんと、なかなか美如の一番になれない陽大。そのむくれ顔、美如が見えない時でよかったですよ。そんな顔、見せちゃあいけませんよ。眼鏡屋にいく行き帰りのふたりの様子、ああ、とてもいいですね。そうか、普段はなかなかそこまで寄らないか。そんな特別な時間過ごせたふたり。眼鏡壊れたのはアクシデントだけど、ふたりにはいいイベントだったのだな、そう思われました。ところで眼鏡屋でのやりとり、陽大が危険人物扱いされてるっていうのがね、ほんとおかしくって、いや、まあ、こりゃ陽大さんも悪いよ。店員さんの行動と陽大の困惑、ほんと面白かったです。

『レオタードって、恥ずかしくないですか?』、りなの朝練。できないながら、できないなりに頑張って踊ってて、しかも漫然と流してるだけじゃなくて、もっとリボンを大きく回さないととか、大ジャンプにしてもちゃんとできてないこと自覚しながらえーいって跳んでるとか、いい練習になってるんじゃないでしょうか。新体操にわくわくとした気持ちを持って取り組んでる、そうした姿は見ていて清々しい。そりゃ部長も嬉しいよ。それにしてもともさん、にやにやしすぎよ。後輩のこと、好きなんだね。皆で市民祭りに出ます。部長、生き生きしてるわ。アピールして新入部員ゲット! も大事だけど、そうか、部長にとってのリベンジ戦か。ほんと、さらっと描かれてるけど、部長の人となり、性格もろもろが伝わってきて、すごくいい。チャーミングな人ですよ。不安に思うりなへの部長の言葉も素敵でした。野菜うんぬんではごまかされなかったかあ! こういうのもよかった。これでワンクッション、次いでポジティブな言葉がくるから、すっと入る。素敵な先輩ですよ。

『かしこみかしこみ』、おお、誤解がとけた。ナツメの誤解がとけましたよ。人間のお友達から赤い糸の話を聞きました。そんな彼女の前に現れた赤い糸。たどればその先にはキツネの女の子がいて、おや、覚えがあります。迷子になってしまってたこの子、なんとかしてあげたいと山椒の名前を出したら、警戒してたこの子がすっとやわらいだ。手をつないで歩くふたり、よいですよ。もうね、ほんと、たいしたことは描かれてないんですよ。出会った子、その子を連れて山椒のもとにいったら、それがこの子の兄でした。でも、とてもいい。やまぶき。ナツメ。呼びあう言葉の優しさよ。そしてやまぶきが山椒のことをあにさまと呼ぶ。あ、ナツメ、宇宙が広がってる。そんなに!? ええ、誤解がとけました。とけちゃったわけですよ。ああ、ナツメの赤い糸、やっぱり見えたのかも知れませんね。なにか、ここからはじまるもの、ありそうですよ。

  • 『まんがタイムファミリー』第35巻第3号(2017年3月号)

2017年1月19日木曜日

『まんがタイムきららMAX』2017年3月号

『まんがタイムきららMAX』2017年3月号、発売されました。表紙は『きんいろモザイク』、魔法の世界? フードつきのパーカーを着たアリス、しの、陽子。三人が手にろうそく持ったり本を抱えたりしているんですが、アリスのピンと伸ばした指先から散る星とかね、そしてパーカーの内側に広がる星空! あるいは宇宙。顔が、視線が、中央のアリスに向く、そうした内側のベクトル感じさせる構図、配置でありながら、パーカーのうちに広がるもうひとつの世界。その不思議な対照、なんともいえない魅力があります。

『こみっくがーるず』、かおすちゃん、頑張ってますね。と、それはいいんだけど、皆帰省しちゃって、寮にひとり残されることがわかってからのかおすちゃんが、ほんと、不安であるとか動揺であるとか、そういうの、煮しめたように濃厚で、一連の描写、見事でした。かおすちゃんのこと心配する編沢さんもよかった。そしてかおすちゃんの、気持ちを落ち着かせ、回復していくプロセスね、あれがとてもよかったって思ったのでした。そばにいてくれた猫。昔の自分がどうしていたかを思い出してみたりして、そして寮母さんのご飯食べて、甘えて、そして母からの感想、友人たちからの応援、って、なにげにるっきー、お婆ちゃん扱いされてるよ! ひとりになったことで取り戻したものがある。ひとりなったことで、友達の大切さ、それがしみじみと感じられる。この、ひとりだから思い出せたこと。ひとりだけど、本当のひとりではなかったということ。それら描写が次々と切り替わりながら語られて、どちらも今のかおすちゃんには大切なんだってわかるところ。とてもよかったと思ったんですね。

そして、今回は2本立て。後半はるっきーメインで、いや、これも面白かった。帰省したものの、今描いてる漫画のことは家族には話せない。こうしたピンチに、なんと妹も漫画家になるといって、ついてきて、入寮。もう隠してはおられない! 爆乳姫子の秘密! どうする、るっきー! っと、その前に、かおすちゃん、打たれ弱すぎるよ! 色川美姫、この子の姉に対する憧れがわかる。漫画に対する夢がわかる。だからこそ、なんだよなあ。姉の秘密、それを知っての落胆、わからないことではない。でも、美姫、え? この雑誌、子供向けではないの? って、そうだよな、うん、そうだよな……。姉も涙、妹も涙の今回。けど嫌ったり嫌われたり、心配されるようなことは本当はないよってことはちゃんと描かれて、だから時間が解決してくれそう。ふたりの仲の回復、それもまたひとつの見せ場となりそうですよね。

『すくりぞ!』、にゅう様、素晴しい。購買のこと、めちゃめちゃよくわかってる。購買大好きなのか。というか、購買に学校のグッズとかあるの!? すごいな、ちょっと充実しすぎだよ。この購買、満田リゾートが関係してるんだ。だから、にゅうが購買のことに詳しい、それが嬉しい満田リン。なんともいえない様子、おかしいんだけど、ほんと、この子、いろいろぶっちぎっちゃってますね。さて、購買のスタッフに頼られてるというにゅうの今回のミッション。売れないお土産を売る、っていうんだけど、いや、これはあかんやろ。というか、変なマスコットがいるんだね、この学校! 星野先生の、売り付けられそうになるのをなんとか回避しようとあがく描写、これは面白かった。そして皆の工夫、ポップ作ったりね、それがどんどんエスカレートして、満田リン、そのポップはちょっと違うよ! これ、きっと自室にもうひとつあったりするんだろうなあ。今回は意外やポップ作りの才能があるっぽい寝子。皆と一緒に課題に取り組んだにゅうの、ふと見せた優しい顔。見せ場いっぱい。素敵な話でありました。

『きらりブックス迷走中!』は、きらりの学校の文化祭。準備が忙しくてバイトを休んでいるっていうんですが、これが自分の書店を持とうとしてるんじゃないか、そう疑われるきっかけになってしまうっていうのがね、そして、まさか! と思わせといて、いや、その構想あったの!? いい揺さぶりでした。学園祭できらりのクラスは喫茶店をやっていて、きらり漫画オンリー漫画喫茶……。方向性がいろいろおかしい。でも、案外こういうの受けるんじゃないかな、とか思ってたら、なかなかに安心の快適空間とはいかんのか! きらりの暴走に入りまくるつっこみとか、いやはや、こいつは楽しいです。他には御祓いだの即売会だの、やっぱりおかしな状況発生していて、と思ったら、ひとり即売会やってるつづり、危険分子! このみんなやりたいことをのびのびやってるというのは、学園祭としてどうかはわからんけど、なかなかに魅力的な空間であるのではなくて? ええ、少なくとも私には楽しめる、そんな場になってそうですよ。

『TCGirls』。シオンがついにTCGをはじめる、というのでその、ええと、なに? 会? 茶番? よくわかんないんだけど、セレモニー? ええと、アンが嬉しそうだから私も嬉しいです。シオンがカードをやるの、そんなに嬉しいんですね。それでシオンのための導入サポートをしようっていう話みたい、なんですが、再録カードの回収を目論んでたりと、なるほど、アンさん、したたか? 強欲? でも悪くない。アン、メイ、ニイナの譲れないTCGのこだわりとか、あの目を反らすくだり、あれは笑いますよ。そうか、誰も折れないから、皆が折れたわけだ。そしてTCG入門、最初はスリーブから。って、最初デッキケースのことかと思ってたんですが、違いますね、カード一枚一枚を入れるやつか。カードを保護するために必要。しかし、これがTCGの第一歩、ということは、なにがあってもカードを傷めさせないぞ、そんな意思が感じられますね。キャラスリの説明は、これ、面白かったですよ。買っても使えない、その気持ち、わかります。買えなかった人のTwitterに残された嘆き、あれは、なんだろう、切実さが感じられてたまらんものありました。ミニサイズのキャラスリは少ない。これね、いつかこの漫画のグッズが作られるようなことがあれば、ほら読者プレゼントとかね、その暁にはミニサイズの『TCGirls』キャラスリで決まりだな、とか思ってしまいましたよ。しかし今回のエピソード、まさかスリーブだけで終わるとは思いませんでした。キャラスリを守るためのスリーブガード。スリーブ内のカードを守るためのインナースリーブ。うおお、業が深い……。でも、カードは角がちょっと折れただけでも、ちょっと傷がいっただけでも価値が大幅に下がるって聞くから、スリーブ、これは本当に大事なんでしょうなあ。ほんと、情熱にあてられましたよ。

『スポチャン!』、おお、スポーツチャンバラですね。やわらかカタナで叩きあう、剣道よりもカジュアルで、遊びといえば遊び、すごくわくわくさせるスポーツ。未経験で興味津々の坂本かりん。ちょっとだけ経験者っていう鬼頭もも。このふたりがスポチャン部の扉を叩いて……、っていうんですが、先輩がおかしい。エアーソフト剣を床に置いて、なんか変なトレーニングしてる。ああー、映画の、あの、あれね。うん、わかるわ。あれが好きなのね。スポーツチャンバラの説明あり、剣だけじゃなくて槍とか棒もありますよっていう、その棒がももを豹変させる! 棒や杖を持つと人が変わる! って、先輩、朝比奈れいがかりんに話している、その背後から問答無用で打ち込んできてる、そのももの表情がよいですよ。スポーツチャンバラ。結構自由な楽しいスポーツ。憧れの映画の剣術、それを体現しようとしてみたり、またふたつ名やらね、でもってちょっとケレン味ある立ち回り、私、強いので!! うひょー、かっこいい! こういう派手さを演出できるの、強みかもなあ。ちょっと悪ノリ気味に遊んじゃうのが楽しいんだろうって思うんですよ。

『ナポリのズッケロ』、ゲストです。ズッケロってなんだっけ? どこかで聞いたことがあるんだよなあ。で、思い出したんですが、イタリア語で砂糖のことですね。ヒロイン、野方奈保のあだ名はナポリ。ヨーロッパ好きでイタリア大好き! なんだそうですが、うん、よいセンスでいらっしゃる。イタリア、よいよ! で、この子のあいさつが冒頭のタイトルにあるズッケロで、語呂が気にいってるらしい。なんかおかしいな。でも、気持ちはなんかわかるよ。友達、マルちゃん、丸井マルティーナ。この子はお母さんがイタリア人。さらにここにイタリアからの留学生、カスターニャさんが加わって、この子とマルの対立、ちょっと面白かった。どう見ても日本人といわれて気を悪くするマル、なるほど出自に誇りを持っていらっしゃるんだね。カスターニャと友達になりたいナポの頑張り、これがまたあさっての方向に努力しちゃうんですけど、それで最後になんだか仲良くなれそうなのがね、よかったですよね。というか、これ、見た目がまるっきり日本人といわれたナポと、見た目は日本人じゃないけど中身が日本人くさいカスターニャ。この対象とか面白かったです。このへん、もっと広がったりすると嬉しい感じです。

  • 『まんがタイムきららMAX』第14巻第3号(2017年3月号)

2017年1月18日水曜日

『まんがタイムきららミラク』2017年3月号

『まんがタイムきららミラク』2017年3月号、一昨日の続きです。

『ななつ神オンリー!』、ああ、やっぱりそうですよね。残りふたりも出ますよね。七福神が女の子になってアイドルグループを結成、というんですが、これまでまったく出てこなかった大黒天と恵比寿。なるほど、あえてアイドル活動に誘わなかった、その理由があるのか。ふたりは抜群の知名度を誇るから、ちょっと卑屈になってた。負い目みたいのがあるんだなあ。そこにいたるまでの七福神めぐりの様子、これがなかなかに楽しく読めて、そうか、弁天様はカップルがくると別れさせるんだ……。私、芸能関係の勉強してたから、弁財天のお守り持ち歩いてましたよ。今も楽器に入ってる。ええ、心を強く、カップルにも寛容にあってください。そして最後に皆で、大黒、恵比寿の住む家に向かうというのですが、おお、警備会社のシールとか貼ってありそうな家って、的確なのかなんなのかわからん説明ですが、なんとなくわかる! ほんと、これ、ちゃんと敷居を跨げますでしょうか。

『はねいろafter-school!』、いいですよ。アトリエで出会った鈴芽のこと、すっかり忘れてしまってる風乃がいい感じ。いや、あかんやん! とは思うんだけど、自分も人の顔と名前、覚えられないもので、あの当惑、ちょっとわかる。同時に鈴芽の当惑もわかるんですけどね。というか、そろそろ覚えてってことは、前回からそこそこ時間たってるのか。アトリエに向かう途中で、なかばさんを拾う。道端で座り込んでたこの人、体力がないっていうんだけど、それが絵となると振り絞るようにして没頭するんだ! ああ、これもわからんでもない。あとでぐったりってのもわかるの、ちと辛いんですけどね。好きなことだからってこともあるんだろうけど、無理しちゃうよねえ。無理とも思ってないんでしょうけどね。美術で使う道具の話、鉛筆の芯は長く削ります。そうした話、なかなかうまいこと削れない風乃が切ない……。デッサンで立方体に挑戦する風乃のことを、皆でよってたかってアドバイスする様子とかね、ただ黙々と対象に向かうだけじゃない、わいわいとにぎやかに描くというのは、見ていてとても楽しそうで、こうした美術もの、しかも受験を目標にしてるんでしょう? そこに一味添えて、よかったと思うのですね。

ラストピア』はお客さん到来ですよ。フーカ、ゴトウ、サリエ。若い女の子たち。リッタの島の魅力をアピールする作戦、さっそく効果あり!? と思ったら、アンナ先生の紹介なのか。アンナ先生のその後も聞くことができて、うん、元気なのかどうなのか、ため息とかね、ちょいと微妙っぽいのかい? 今回、まさか、ユーにスポットライトが当たるとは予想もしませんでした。ゴトウさん、霊感があるんだ。って、アホ毛が幽霊レーダーになってる! それでユーのこと祓いそうになっちゃって、しかし、これ、どういう展開!? そう思っていたら、ああ、そうだよ、なんでユーのこと見えるのリッタだけなんだ。ユーのあの反応も、なにか秘密を隠しているのか、あるいは本当になにもないのか。もしやリッタのなくした記憶にユーとの思い出もあったりするのだろうか。わからないこといっぱいだけど、そこにしんみりと切なさのつのる今回のラスト。これはいつかリッタに返ってくることなのか。どうなのか。なんか、忘れらない引きであります。

『小学生もゆるくない。』、人生ゲーム! めちゃくちゃ面白いな、これ。あこが作ってきたっていうんですが、さすが、小学生が作っただけあって、イベントが雑! のっけから6億ゲットって! ああ、私もそんな人生を歩みたかった……。双六の作りこそは雑だけれど、盛り上がっているその様子。結婚相手を選ぶやよいがいろいろ気を使って、それでローリエ選んだら嬉しそうな様子がもじもじ返ってくるとかね、ただただほのぼのと面白く、しみじみとニヤニヤしてしまう、そんなよさありました。さて、最後ですよ、ゴールにはなにが待っているのか? 期待させて期待させて期待させて、おおう、1位のくま子、10億のボーナスもらってもあかんか! このバランスの悪さに振り回される様子、最高でしたね。

『広がる地図とホウキ星』、これ、素晴しいわ。カラー、扉絵、美しく、そしてリンの下宿に招かれた友達ふたりとの会話、それがただ楽しいだけじゃなく、スフィンクスのミミ、って、待って? スフィンクス? ああ、あやうく信じてしまうところでした。猫のミミね、この子を使い魔にするとかね、そうした話が、やっぱり彼女らの、魔法のある世界のいろいろを語るんです。後半はリンのお手伝い。牛乳配達をすることになりまして、おお、なるほど、運河の街。港湾区には車が入れない。ヴェネツィアみたいだ! リンはホウキで飛べるから、車がなくてもノープロブレム。しかも、この空飛ぶ牛乳配達屋さん、さっそく人気になってて、あの小さな子とのやりとり、素晴しかったわ。しかもこれで終わりじゃない。ドロシーと出会います。この人は魔法は使わないのか。鳥使い、バードマスターを目指していて、鳥を、ダイオウハチドリを馴らして、運送の仕事をしたいと思ってる。略してドロ運。ドローン!!! いいわあ。ほんと、いい。動物魔法でハチドリを整列させて歌わせて、そんなリンに魔法を教えてくれ、食い下がるドロシーもいい。困ってるリンもいい。そして学校で居眠りして怒られる、そのもろもろもとてもいい。ええ、キャラクターが魅力的、描かれる世界がチャーミング。豊かに豊かのかけあわされたようなリッチさ、見事ですよ。

  • 『まんがタイムきららミラク』第6巻第3号(2017年3月号)

2017年1月17日火曜日

『まんがタイムファミリー』2017年3月号

『まんがタイムファミリー』2017年3月号、発売されました。表紙は『大家さんは思春期!』、スキーに繰り出したチエちゃんですよ。リフトにのりましてね、ピンクのスキーウェア、なんだかわくわくしている、そんな感覚が伝わってくるような表紙です。『シロクマはシェーカーを振れません』、シロクマのマスターが見事なスノーボードを披露しています! いや、あなた、バーテンよりスノーボーダー目指すべきよ! 『かなみ育成中!』かなみは、弟たちにひかれたソリに乗りまして、けど、どこか心配そう? むしろかなみ自身が弟たちのためにソリをひきたいんじゃないんでしょうか。そんな気がしますよ。

『おしかけツインテール』、はやりのARゲームですよ。街に出現するモンスターをつかまえるスマホアプリが、俊郎たちの間でも大人気なんですね。つくもコレクション。台所でさわいでる俊郎に、害虫の出現かと焦る花梨が面白かったです。しかし、今回、花梨が素晴しかった。イベントで特別なつくモンが出現する。それで外出を決意するものの、人混みは苦手。そんな俊郎に付き添うっていうんですが、公園でのやりとりね、俊郎が村人になったり、警察のご厄介になったり、というか、発言があやしいよ! でも、この俊郎の受難、自分も他人事と思ってちゃあいけないなあ。気をつけよう。石村のおじいちゃんとコミュニケーションとってる俊郎。いきなりのバトル、雰囲気が一変するとかね、おかしかった。そして限定つくモン! ああ、花梨が超優位な立場をゲットですよ。ほんと、つくモンを餌に俊郎にいうことを聞かせる、そしてそのことに快感を感じつつある花梨さん。魅力が爆発していました。しかし、最後のあの落ち、これは調子にのっちゃった花梨へのおしおきなんでしょうか? 俊郎さん、うまいことゲットしてやってください。

『軍神ちゃんとよばないで』、いや、もう、面白いな。よくできてますよ。飛び加藤が掴んだという謙信の正体。まさか……、女……!? そんな馬鹿な! っていうけど、まあこの漫画はそのまさかなんですが、勘助が酷いのよ。いや、酷いのは加藤か。謙信の秘密に迫らんと下手に出る勘助。酷い。酷いわ。これね、実際加藤は謙信と出会っている。しかも捕えたりしてる。読者はその時の様子、やり取りを知ってるわけで、だから、ああ、ここでバレるのか。そう思うじゃないですか。なのにそれがバレないという展開の妙。うまいわ。綾の狼藉、やりたい放題がまさかここで生きてくる。あー、そうか、この場面に向けた布石だったわけか。すっかり感心して、いや、しかし、一気に立場をなくした加藤と、彼に対する勘助の態度の変わりよう! これも酷い。ほんと、この心暖まらないやりとり。本当におかしかった。前半の鴨をめぐる謙信の沙汰、その展開に見えるほのぼのと見事な対照なしていて、これもいい見せ方。よかったですよ。

『牧場OL』、めちゃくちゃ面白いですよ。スアンさんのイトイザワごっこ。そうか、スアンさんはイトイザワのこと、別に怖れたりしてないんだ。というか、野花がおびえすぎなんじゃないか。ともあれ、野花を糸魚沢の威圧から守ろうとするスアンさんの勇敢さ、凛々しさに、すっかり惚れなおしてしまいました。今回は糸魚沢のお話でしたね。野花の態度にちょっと思うところがある。自分の振舞いを疑問に感じて、で、頑張って野花とコミュニケーションとろうとするんだけど、いきなり、かわいいな、いやいや、誤解されてるから! しかも焦って猫の話だ! お前じゃない!! 野花、しゅんとしちゃって、ねえ、コミュニケーション、難しいよね。でも、野花さん、当惑しちゃってるじゃないですか。スアンさんのイトイザワ評。なぜ動物のようにミナミにやさしくできませんか…。めちゃくちゃ面白い。というか、糸魚沢さん、あなたはブッダかなんかか。ほんと、極端なんですよ。でも、極端だからこそ面白い。最後の野花からのプレゼント、というか、自分の誕生日、スマートフォンで確認しないと思い出せませんか? ともあれ、糸魚沢さん焦っちゃって、慣れてないんだろうなあ。結局野花に心配される。この不器用さ、たまらんものがありました。

『中継先の女王様』、ゲストです。テレビ局でのお話。他局には視聴率とりまくるアナウンサーがいて、人呼んで愛女王様。自局にいるのは女王は女王でもハプニング女王。食堂で飲み物ぶちまけてしまったり、そのたびに謝りまくりで、ええ、ドジなお姉さん。宮下舞。この人の、明るくて、前向きで、自然体のその様子。それが人に訴えるものあって、またひとつの魅力となっている。あのスタッフをドキリとさせた笑顔。さらには猿も寄ってきちゃう。そんな彼女の飾らないよさ。それはよく出ていた、そう思いましたよ。さっぱりした女性、いいですよね。

  • 『まんがタイムファミリー』第35巻第3号(2017年3月号)

2017年1月16日月曜日

『まんがタイムきららミラク』2017年3月号

『まんがタイムきららミラク』2017年3月号、発売されました。表紙は『うらら迷路帖』。千矢が着物姿で雪の中、たたずんでいるのですが、手には雪うさぎ、肩には本当のうさぎがいて、うさぎ同士で見つめあってるのがなんかおかしいです。着物のちょっとレトロっぽい柄の風合い、細やかさ、それはこの作者の面目躍如だと思います。そして千矢の表情のすっと自然で美しい様。ええ、これも作者の持ち味、ばっちり出ていますよね。

しましまライオン』、扉の千鳥、すごくいいですね。かたわらにワニのぬいぐるみ。千鳥はというと、袖余りのセーター、その下には襟つきのブラウス。かっちりとした格好、ちょっと制服っぽいね? こういうの大好きなのですよ。ええ、千鳥さん、素晴しいです。さて今回は寒い冬のお話。ベランダからまこを見つめるいおんもモコモコ防寒仕様です。あ、もしかして、いおん、おはようからおやすみまでまこを見つめる!? 寒さをどうしてしのぐか。冬の課題に、えりなはこたつを導入。猫がしあわせそう! こたつといったら鍋なのです!! 千鳥の発言にまこの想像したこたつ鍋がすごかった。いや、食べるの? ほんと、あの見開かれたまこの目が忘れられない。そしてその夜、皆で鍋を囲むんだけど、なぜ、なぜ、そんな危ないのをチョイスしたの……。肉食の連中の発想に怖れおののいていたら、その肉食連中がきりんにまるごとやられてるの、ほんとおかしかった。なかなか見つからないハイエナ柄の話もよかった。きりん in こたつの絵、あれもすごかった。いや、そんなに関節ないから。そして、眠っているいおんに抱きつかれてなにか思い出しそうになるまこ。ええ、昔のつながり、思い出、ちょっとずつ浮かびあがってきてるみたいですね。

ビビッド・モンスターズ・クロニクル』は、皆で雪合戦してますよ。あー、寒いよねー、雪とか降るよねー、と思ってたら、劇中では夏か! ゲームの中だけでも涼を得ようと雪原ツアーに繰り出したのか。なるほどなあ、イベントの報酬で。そして飛空挺。ほんと、リアルはジリジリ肌を焼く日射しを受けながら、タンクトップ姿で汗を流して、でもゲームでは雪原。すごいギャップです。飛行艇バルケットに乗ったボンとキャロがいい。目がキラキラしてますよ! すごく興奮して、船内を探検しよう! でもあんこは酔っちゃうのか。3D酔いみたいなのかな? 船内でごっこ遊びしちゃうボンとキャロが可愛い。そして突然はじまるクエスト。NPCに冷静につっこみ入れてるキャロが素敵です。というか、ボンちゃん、怒ってもしかたないから! クエスト、今回はふたりでクリアしてみよう。そういうボンが、その思惑は別としても、自立心が見えて頼もしかったです。でも、キャロ頼みじゃん! キャロが要求されるアイテムどんどん出してくれて、え? このゲーム、持ち運べるアイテム、無限なの? というか、キャロちゃん、気にいったものは持ち歩いてるっていうけど、なんかもったいなくて手放せないんだろうなあ。ひととおり、ひとつずつとか持っときたいたちなんだろうなあ。わかるわあ。でもって重要アイテム。たいまつ。これ、ほんとに重要? 来月、次回、これが大活躍したりする? しない? ほんと、これ、なにやらされるか、なにがどう重要になるか、予断を許さないですよね。といいながら、今回ばかりはハズレを掴んだんじゃないかなとか思ってます。

『くらげマーメイド』、ゲスト? です。高校生になって、部活動を頑張ろう、そんなこと思ってる海月さん。でも入りたい部活があるわけでなく、いろいろ試してみたりもしたけれど、あちこちで破壊活動繰り広げたものだから出入り禁止扱いになっていて……。そんな彼女、縁があったといえばいいのでしょうか。不注意で落ちてしまった海。どんどん沈んでいく、意識も遠のいていく彼女の目に、こちらに向かってくる髪の長い女性の姿が……。助けてくれたのがダイビング部の八百椿だったんですね。人魚といわれて嬉しそうなのがおかしい。水没しながらも見上げた海面のキラキラとした光に魅せられて、ダイビング部に入ると決めた海月。でも、椿にも海月が破壊魔というの伝わってるんですね。うん、潜ってる途中で機材壊したら大変ですよ!

『解決!おばけカプリチオ!!』、幽霊が見えてしまう葉月空さん。見た目に凛々しい素敵な子ですね。朝はリリアンなる幽霊に脅かされて目覚める。そんな空の事情を知ってるのは幼なじみの御影彩。なるほど、彩は巫女で幽霊も見えて除霊なんかもできるのか。リリアンのことも問題なく見えるようで、その容姿格好から痴女と呼んでる。さて、空の靴箱に入っていた手紙です。第二美術室にきてほしいというその内容。ラブレターか? 女子校やのに!? 空ちゃんならあり得ると思う。これ、彩がその方面、意識しているってことなのかな? 美術室で待っていたのは幽霊で、というんですが、この少年がが、いや違う、ボーイッシュなだけで女の子か! あれスカートか! ボクっ娘なだけか! この子と出会って、なにか空に関係してくるのかな、そう思ったら、違ったんですね。成仏してしまう。その際にリリアンに告げる、ボクのこと覚えてないよね? この漫画、続くのかどうかわからないけれど、リリアンの記憶、そこが物語の肝になっているみたいですね。

『地球滅亡。マンガ家志望。』、ゲストです。この設定というか前提というか、すごいよ。地球? 人類? が滅亡。出版関係とマンガ家だけ生き残った。って、え? 読者は? そして主役はマンガ家志望の女の子で、この荒廃した世界、場所もさだかでなくなった出版社に持ち込みにいくという。なんというナンセンスな話であろうか。旅の途中、焚き火の跡を見つけて、打ち合わせの跡だ!! って、そうなの!? 持ち込んで、あわよくば賞も狙って、野望はあるものの賞金の使い道はない! だって店が滅亡しとるからな! えらいもの打ち出してきましたな。なんというか、つかみどころがない、どこか噛み合わない、そんな感触に戸惑いながらも、力一杯投げ込まれる危険寄りの球にのけぞりながらもおかしくなってくる。そんなところがありましたよ。

  • 『まんがタイムきららミラク』第6巻第3号(2017年3月号)

2017年1月15日日曜日

Snowy day, taken with Q-S1

Snow雪になるよとはいわれてましたけど、正直ここまで降るとは予想外でした。降るとしても、自分の住んでる地域以外の話、そう頭っから決め込んでいたら、朝になってびっくり。うわあ、真っ白、というか、ものすごい降り! 昨日の夜、寒かったもんなあ! 布団増やさないと駄目かも、そう思ったくらいだったの、気温もさることながら、雪のせいもあったのかも。いや、気温が低いから雪も溶けずにこんんだけ積もったわけだわな。

せっかくの雪、いや嬉しいわけでもなんでもなくて、むしろ、これ明日も残ったりしそうだなと怖れているくらいなのですが、まあせっかくの雪ですから写真でも撮っておくかね。せっかく買ったのに活躍させられていないQ-S1と望遠レンズ。そいつがあれば、家から極力出ずに、今日の雪の記録も残せるだろうと。そうしたわけで、ずぼらながらも何枚か写真を撮ってみたのでした。

Snow

Snow

Snow

Snow

Snow

2017年1月14日土曜日

Nintendo Switch

Nintendo Switch、話題ですよ。昨日、13日、プレゼンテーションがおこなわれ、そして今日は体験会だったんですか? なんか3万人くらい集まって、ブース? タイトル? によっては体験を御遠慮頂くほどの盛況だったと聞くんですが、ほんと、もし可能なら自分も触ってみたい、体験してみたい。そう思いますものね。参加できた人が羨ましい。知り合いが触りにいったりしていないかな。もし体験した人がいたら感想など聞いてみたいな。とりわけ目当ては『Splatoon 2』。ええ、夏らしいですね! これ、どうしようかなあ、もう3月次点でハードを押さえちまおうかなあ。と、その『Splatoon 2』、どんなフィーリングなのか。大きく変わってるのか。変わってるとしたらどんな感じなのか。すごく興味があるんですね。

Switchはテレビに繋いで、あるいは液晶画面を持ち出して、多様な遊び方ができるのを売りにしていますよね。これ、結構大きなメリットがあるな。あるいは自分にとっては危険ではないかな、そんなこと思われて、いえね、『Splatoon』、うちでは居間のテレビに繋いでるので、夜とかなかなか遊べない。ところがこれがSwitchだと、液晶画面取り出して、それでもって遊べるんでしょう? 歯止めがきかなくなるかも! いや、ほんと、この遊び方の多様化。遊ぶ場所の多様化。これ、危険だわ。

『Splatoon 2』はどうなるんだろう。ずっと気にしてたのは、Switchのコントローラー、Wii Uみたいに手元に液晶がないでしょう。マップの確認、どうしたらよいの? スーパージャンプとかトルネードとか、どうしたらいいの? そう思っていたら、なるほど答えが示されました。Xボタンでマップを開いて、方向ボタンでジャンプ先を選択してジャンプだそうですよ。またスペシャルウェポンは一新されるということなので、トルネードはきっとなくなるということでよいのでしょうね。

ブキは基本的なものはもちろん据置き。デザインは変わってるみたいですけどね。チャージャー系はチャージしたまま短時間イカ移動できるようになったローラーはジャンプ中は縦振りになって射程が伸びた。あとスプラマニューバーなる、特別なアクションが面白そうなブキもすでに紹介されていて、期待は高まるばかりだよなあ。

なんか『Splatoon 2』のことばっかりになってるや。ともあれ、Switch、『Splatoon 2』待ちで夏に買えばいいや、とか思ってたら品薄で入手できない! みたいなことにもなりかねないので、発売日、3月3日に買う、それくらいの気持ちでいた方がいいかも知れませんね。そうなると、どんなゲームが面白そうか。『1-2-Switch』? それとも『ARMS』? ええ、なんともいえない、わくわくさせられる、そんな気持ちで落ち着かないのですが、とにかく『Splatoon 2』! ネット対戦できなくてもいい、ブキも基本ブキだけでいい、体験版をはやい段階で出してくれないかなあ。ほんと、Proコントローラーだって買ってやりますよ。

2017年1月13日金曜日

『まんがタイムジャンボ』2017年2月号

『まんがタイムジャンボ』2017年2月号、昨日の続きです。

『大漁ガールズ』、めずらしくといっていいんでしょうか、栄子が釣りに乗り気ですよ。学校帰りのスーパーで、鯖を買おうとしてるところをハルキにつかまった。ああ…鯖釣りに連れていかれる…。なんて栄子が思ってるところでは、ハルキに巻き込まれるの慣れてきてるっぽいなあ、なんて思ったんですが、海釣り公園についたら、うん…早くやろ…。ど、どうしたのか! 中身が違うのか!? ああ、お母さんが鯖好きで、楽しみになさってるのね? しゃべりたいハルキのうんちく披露にじれてる栄子が面白い。当たりがきた時も邪魔とか思ってて、ああ、栄子、とてもいいですよ。栄子、鯖にはさわれない。それでハルキが血抜きして内臓とって、ニコニコ働くんですけど、休む暇なく釣って釣って釣りまくるのは実にいい。ああ、栄子が釣りまくってると、なんだかこちらも楽しくなってくるよ。いつも無表情な栄子も、今回の大漁っぷり、ちょっと嬉しそうですね。ええ、ハルキは下働きばかりでしたが、栄子の活躍見られてよかったです。

『ペンタブと戦車』、里見青年、ピンチですよ。曾祖母になる人、スミさんが、曾祖父里見ではなく武田大尉に好意を抱いている! このままだと歴史が変わっちゃう! さあ、どうなる里見青年! なにか変化したことはないか。うみねこ先輩と同人誌や資料を確認するも違いは見られず、安心してもいいのか……!? というところで、携帯電話に保存されていた写真が違ってしまってる! 顔が違う。武田大尉似になってる! なんかかっこいい青年だなあ。ここからの武田大尉争奪戦が見事でした。手段選ばないスミさん。というか、これ、里見青年、ナイシアシストだったよね? そして、里見青年、うみねこ先輩といい雰囲気! と思ったら、名前が忘れさられようとしている! あぶない! どうなる! と思ったところで、89式コスプレのスミさん。さらにそこに同じく89式コスプレで踊り込む里見青年! よっしゃ、いい雰囲気じゃ! 里見青年はうみねこ先輩と、89式コスプレ里見は武田大尉と! すごくいい雰囲気になってる! どんどんいくといいですよ。しかし、この武田大尉の取り合い、今回で完結するとは予想外でした。というか、スミさん、この人、やばすぎるよ! 里見曾祖父もよくそれでよかったな。ほんと、驚きの展開でした。

『シコふんじゃえば?』は、杏子の母さん、名古屋の後援会に挨拶しにいくんだそうですよ。そうかあ、女将さんって大変だなあ。最初はついていく気のなかった杏子だけど、舞ちゃん誘ってもいいのよ? その言葉に揺れる。そう、友達に秘密にしていることがある、そのことに負い目感じてましたよね、この子。この名古屋行きをきっかけとして、秘密を明かそう。なんて思ったら、舞が、舞が壊れてる! 黒板いっぱいに名古屋の尻。録画した相撲中継は、お尻でチャプター割って充実してお尻鑑賞できるようつとめている。やばい……。この子も相当にやばい……。なかなか舞を誘えない杏子だけど、当然もう誘ってるだろうと思ったお母さんが今夜0時集合といっちゃって、どうしよう、まだ誘えてない、って、名古屋で力士と花火大会、それだけでいくこと快諾しちゃう舞! もう、ほんと、力士となるとすごい決断がはやくてすごいよ。舞の荷物は、父から借りたカメラ一式。そしてリラックスできる音楽も持ってきていて、それが相撲甚句! 眠れない杏子のあの顔! もう誰かわからんレベルで違ってしまってます。

『大正みつば歌劇団』。応援してます。日野ちゃん、お疲れ様。その日野ちゃんの真価が見える今回。ともあれ、最初は顧問の先生探しで、高円寺さん、なんで日野ちゃんを顧問にできるとか思ったの!? 顧問をどうするか、それは大問題だけど、まずはフルーツパーラーにいきましょう。フルーツポンチをたしなんで、ああ、市ヶ谷さんも嬉しそう。この大正時分の女学生、パーラーでお茶をする、このハイカラな楽しみ。それがちょっとした日常のイベントであり、今の時代の我々とも通じる楽しみでもあり、共感持って読め、また流行のスイーツにうきうきとする彼女らを眩しくも思う。ええ、いいシーンだったと思います。そこでの会話も、教師にあだ名つけたりね、ええ、今もかわらないよね。優しい先生は好き。厳しい先生、かちこちの人は好かない。そんな話はほんと、時代を問いません。でもって顧問の話に戻れば、そりゃ前回出てきた馬場先生ですよね。馬場先生、いろいろ演劇に詳しそうではありましたが、知識だけでなく実践も! 市ヶ谷さんに体力づくりを指示して、そして高円寺、日野のふたりには、北原白秋の五十音。って、あれ、そういうのだったのか! 日野ちゃんが褒められて自慢げな高円寺。それをなんだか迷惑そうにしてる日野ちゃんとか、じわっと面白い、そんなよさがあるお話でした。

  • 『まんがタイムジャンボ』第23巻第2号(2017年2月号)

2017年1月12日木曜日

『まんがタイムジャンボ』2017年2月号

『まんがタイムジャンボ』2017年2月号、発売されました。表紙は『レーカン!』がメイン。エプロン姿の天海さんが、ぐっとこちらにカレーを差し出してくれています。今回のテーマはカレーなのでしょうか。『でっかいんちょ』育は大きなカゴにニンジン、ジャガイモ、タマネギ、トマトにカボチャと取り揃えて、ええと、カレーに使わない野菜もあるな。サラダ? 『ペンタブと戦車』、陸軍なのにカレー! しかも、これは89式のキャラカレー。武田大尉がおおいに喜んでらっしゃいますが、この人、89式を崩して食べられるんですかね。なんか無理そうですよ。

『銭湯の女神さま』、この漫画は隣室のエリカに誘われて都内の銭湯を巡りまくる、そんな漫画だという理解でいたんですが、そこにもう一要素あるんだよって思い出させてくれるエピソードでした。今回は八丁堀の銭湯、湊湯にいきまして、そこで湯に漬かりながらリラックスする恵。とりわけジャグジー大好きで、もう表情緩みまくりで、ヘブンヘッブーン、歌っちゃったりなんかして、その様子を見つめる女の子がいた。これが今回のポイントだったんですね。学校では仏頂面。いや、怒ったり不愉快だったりするわけじゃないよ、っていう恵先生。その先生がきのうのヘッブーンの人!? かくしてひとり生徒が気づいた。これ、次に続くか? さらなる展開の種になるか。ええ、動きがありそうですね。

『終活女子高生』は、沙羅の病室にやってきた律。ちょっと留学することになったからといって、飼い猫のベンジャミンを沙羅に託していった。沙羅にしか頼めないって、でもいなくなるというその言葉に沙羅ひっかかって、ああ、これ、律の言葉、どこまで本当なのか。戻ってくるなんていっている。見るからに元気そう。でも、本当にどうなのか。わからない、はっきりと伝えない、そういう終わり方でしたね。姿を消した律。生活に、身のまわりに律の痕跡を探す沙羅の姿。残されたエンディングノート。律から沙羅への言葉。それに答える沙羅。ああ、待ってる。そうか、これ、律、死んでないよ。生存だよ。そうか、治療のため海外に渡ったんだな。それと気づかせるかたちで描いて、だからそうと気づいた、それが答でいいのだと思う。ええ、律と沙羅の再会。そうと気づいてぐっとくる、そんなシーンでありました。よかった。

『ギャルが落語家に恋したら』。銀子、試験を頑張って落語会の許可をとりつけるにいたりました。よかった! でも住所を間違って教えたかも、って、なんで計算しちゃったの!? 住所が7-2-1だから、4って書いて渡しちゃった。勉強漬けで数学やってたからっていってる銀子に、引き算は算数ですよってつっこんでる小路がおかしかったです。4丁目と7丁目じゃ離れてるから、知らない土地だと学校みたいな大きな施設でも見つけられなかったりするかな? 住宅街をさまよう新橋さん。銀子の電話番号も探せないし、はたしてどうなのか。京香さん、文化祭にきてくれたんだ。って、そうか、新橋が出るとなっちゃあくるにきまってるよな、この人。でも保護者の方っていわれてショック受けてて、いや、もう、おかしかった。新橋さんが到着するまで時間をもたせることになった小路。もしかして、なんらかの才能を開花させちゃったりする!? って、期待したけどそんなことはなかった……。そこに到着した新橋。アウェイの場所、すっかり冷え込んだ観客を引き止める新橋の枕。銀子、小路の真似とかおかしくって、話芸の魅力、そこに加わる人と人のつながりなど、ええ、この漫画の描こうとしているもの、そのエッセンスがばっちり盛り込まれてると感じました。

『でっかいんちょ』は、またなんともいえないことになってますよ。いいんちょが運動部の手伝い。なんと、女子相撲。この学校の女子相撲部は5年連続で県大会のベスト4に入ってるんだそうですよ。って、女子相撲部のある学校、県下に4校なのかーっ! 中学生で、女子で相撲はちょっと。そういう子が多いから中学で相撲やってる女子はめずらしい。しかもこの学校の相撲部員はちんまりとした子たちで、ああ、もう廃部が決まってるんだ。最後に1勝くらいしたいって、そんな気持ちに、おお、育がやる気燃やしましたね。熱のはいる稽古。そして大会の行方は!? って、今回は大会まで描かないのか! というか、ちゃんと来月やってくれるよね!? とたんに不安なりましたよ。ほんと、1勝くらいはさせてあげたい。先輩たちの悲願、叶えてあげたいじゃないですか。

  • 『まんがタイムジャンボ』第23巻第2号(2017年2月号)

2017年1月11日水曜日

『まんがタイムきらら』2017年2月号

『まんがタイムきらら』2017年2月号、昨日の続きです。

『ぽんこつヒーローアイリーン』は、ラブリーメロン、大ピンチですよ。アイリーンのもとに駆けてくるちびっ子がいうんです。ラブリーメロンが死んじゃった。え!? なにごと!? と思ったら、あー、アニメの。あー、緑川枝織さん、このキャラのコスプレなさってるわけね。番組見てるちびっ子がですよ、オープニングで歌って踊って、真剣に見て、真剣に応援して、そしてラブリーメロンの死に衝撃うけてテレビ消しちゃう。あのエンディングのダンス、さっき死んだって人が元気に笑顔で踊ってるって、どんなシュールな話なの。というか、この展開いいのんか!? そう思ったら、ああー、後にこの話を視聴した枝織さんも同様に懸念表明してらっしゃいました。アイリーンはラブリーメロン、ここでは枝織のことですけど、この人がコスプレと知らない。元のアニメを知らない。そこにラブリーメロンが死んだなんて聞かされたものだからたまらない。ものすごいショック受けて、尋常じゃない動揺! おかしい! というか、普通に寝坊してる枝織、ラブリーメロンになって出動したら、お隣さんに避けられる……。つらい、ヒーローはつらいね……。大騒ぎしたちびっ子、枝織のコスプレのことはちゃんと理解してたんですね。それはともかく、アイリーンから生きててよかったって、アナスターシャもか、泣かれて、抱きつかれて、そのぬくもりに感動してる枝織がなんだかよかったです。ああ、アイリーン、枝織を、枝織の心を救ってるよ!

『strawberry☆horror』は心霊スポット詣でです。次の小説のネタに、というんですが、あきらの構想がおかしくって、トンネルを抜けるとそこは墓地。お供えもののまんじゅうが襲ってくる、って怖いのかどうなのかちょっとわかんないな。でも不条理な恐怖とかは演出できるのかな? とか思ってたら、アンナがものすごい疑問を呈していて、このへんのデフォルメ描写、可愛いな。すごくいい。心霊スポットだなんだいいながら、あんまりおどろおどろしくないのが面白いですね。わりと朗らかで、と思ったら、あきらが石につまづいて、いや、それ、祟りとかじゃないから。おかしかった。アンナの家って古書店だったんですね。お茶の用意してくれるというときに、半殺しと皆殺し、どっちがいい? 不穏なことをおっしゃる! 驚いてるあきら、いいですね。おはぎのご飯のつぶし具合ですね。トンネルの、祟りの、それでまんじゅうが襲ってくるの、そうした話がうまいことここにまとまって、さらにアンナさん、サービスで梅ジャムもいれてくれた。ああ、いい感じに小説の助けになるかな? そう思ったら、全然違う話になるっていう、いや甘味は出るんだけどトンネルが出ない。ああ、あきらちゃん、気まずそう。トンネルは? と追求するアンナがまた面白かったです。

『ひなまるすまいる』は笑顔の話題。働く上で大切なものってなんでしょう? それに笑顔と答えるひなだけれど、カトレアの笑顔、見たことない。非番の千恵がからんできて、カトレア笑わせ隊リーダー、って、そんな隊あったっけ!? どうだっけ!? 読み返さないと! 千恵が漫才を提案するも、でき具合に絶望的表情見せる風花がおかしかったです。ほんと、どれもこうといった効果はなさそうなんですが、それでも挑戦してみようという面々の挫折? いや、カトレアも別に仏頂面しようとは思ってないんだなってわかった。ひなからのプレゼントに表情がちょっと緩んでる。ただ、それが笑顔までいかない。そんなカトレアの笑顔の練習から、そしてひなの夜間来訪に見せた笑み。意識せず自然に出る笑顔、これがまたよかったですね。

My Private D☆V、『しましまライオン』のはなこです。ああ、これは賛否両論なのではないか!? イラストは可愛いよ? ぺたり座り込んでいるセーラー服のお嬢さん。膝には開いた文庫本。手には眼鏡と、そしてほどけた髪にさきほどまで三つ編みを結わえていたゴム。今回のD☆Vポイント、地味だと思っていたクラスメイトがメガネを取ると美少女! うわあ、大変なことになった! 賛否両論だ! 原理派の怒りが! 怒りが! いや、この眼鏡はずした女の子、確かに可愛いんですよ。印象が変わって、はっ! とさせられる、その異化作用が新たな魅力に気づかせて、といった塩梅。悪くないものだと思います。けど、地味な格好も可愛いんだようー。そう思う私がいるのもまた事実で、ええ、どちらも素敵、可愛いと思うのであります。

  • 『まんがタイムきらら』第15巻第2号(2017年2月号)

2017年1月10日火曜日

『まんがタイムきらら』2017年2月号

『まんがタイムきらら』2017年2月号、一昨日の続きです。

箱入りドロップス』。雫のもとに駆け付けた陽一。バイクの後ろ。死ぬような思いでやってきたというのに、おばさんはとうの昔に電車でついていた。雫の祖父にすでに話を通してくれていて、しかしこの祖父、よっぽど危険かと思ったら、いや、わりとちゃんとしてるじゃないか。そして雫、油断して方言が出る。うおお、可愛いなあ! ともあれ陽一と再会して、ああー、陽一、あれは告白じゃなかったといいはるんだー! そして告白やりなおし。そこで返ってきた雫の言葉、これが重い。ほんと、この子の恋のなんだのに前向きになれない、その根底を覗き込ませるような独白。泣けるわ、これは。そして、この雫の言葉、まったく同じではないかも知れないけれど、共感する人もあるんじゃないか。自分の中の不安や揺らぎ、それを雫がひとつのかたちにして言葉に変えてくれている。そんな雫の不安をぬぐって、それで一番強い言葉はなんだろうか。いやあ、陽一、思いっきり踏み切るというか、踏み越えるというか、ほんと、これが若さか!? ともあれ、雫、これでひとつの壁を越えましたね。さて、これからこのふたり、どうなりますか。楽しみ、と簡単にいっちゃっていいものかなあ!

『オリーブ! — Believe, “Olive”?』、なるほどこういう方向でいくんでしょうか。現実の世界、千歳さんは現世といってますが、こちらに魔力の影響が出ているぞという話。それが覿面に現れて、学校からの帰り道、スズが空飛ぶ魚に出会ってしまう。なるほどなあ、スズの父の仕事、スズの家の開かずの間の秘密、それらが明かされて、ああ、スズが自分の力でもって魔法世界と現世の関係、今のこの状態、その安定に尽くそうという。これからは、こうした魔法がらみの事件、それを解決していく話になっていくのかも。そう思わせる今回のいろいろ。しかし、それら事件も、きっと幻想的で、どこか楽しくて、わくわくさせてくれる。そんな予感を同時にさせてくれるのですね。

『にーにといっしょ!』。いきなり、怖い漫画ではありませんと注意書きがあるのがおかしい。なるほど、兄妹そろってゾンビ映画をごらんになった。怖かった。町にゾンビがあふれたらどうしよう。そういう妹の話にのっかって、だんだんゾンビごっこに本気になっていく。まずは賞味期限間近の非常食の整理をかねて避難気分。かと思ったら、ああー、兄貴、油断したのかー! やつらに、やつらに噛まれてしまったのかー! それからの鬼気迫る様子、迫真の演技がおかしくて、というか、おかしいの兄貴じゃなくて、だんだん怖くなってきてしまってる妹ですよね。うん、わかるわかる、ごっこ遊びってこんな風になったりするよな。っていうか、ちょっとエロいな。ともあれ、困った時にはみくもということがよくわかりました。妹にチョップ、兄貴にアッパー。しかし、それで兄貴天井に突き刺さるのか。すごい。なんだかんだで仲良い兄妹。ちょっとしたきっかけでごっこ遊びに突入する、その息のあいっぷりが見事でした。

『泣きむしストラテジー』、面白い。今回はサバゲだそうですよ。とはいっても、獲物は割り箸鉄砲。輪ゴム飛ばすやつね。クレアが男子から貰ってきて、ほう、アメリアとの親睦を深めるというのですか。クレア、つくし組。アメリア。牡丹組に分かれて、旧校舎にて対戦。なるほど、クレアの目的は罰ゲーム経由で牡丹を泣かせる、だったわけか。このゲームを企画した意図、納得です。魔力を駆使してアメリアたちを追い詰めようとするクレアがおかしい。もう手段選んじゃおられんわけですね。でもって、アメリア、遅い! 走ってるのに歩いてるのと違いがわからん! アメリアと牡丹、ふたりをこうして近付けることに意味があった、そう思ったのでした。クレアについてどう思うか。その疑問に、好きだよと即答する牡丹。アメリアにとっては敵対するしかない存在であるクレアだけど、悪いやつじゃないんだ、こうして友達もできて、支えになってて、好かれてて、そうした側面がこうして伝わったこと、とてもよかった。ええ、それでアメリア、策を講じて勝利する。その時の生き生きした様子ね、ああ、この子も、皆も、いい友達になれるんじゃない? そう思わせるものあって、いやあ、いいもの見せてもらった思いです。

  • 『まんがタイムきらら』第15巻第2号(2017年2月号)

2017年1月9日月曜日

『まんがタイム』2017年2月号

『まんがタイム』2017年2月号、一昨日の続きです。

『ボンジュール!仲居さん』はサラがコタツにやられてしまいました。フランス人は寒さに強い? いや、サラは弱いみたいですね。というわけで、朋香、鍋の話題を出して、ああ、サラったら、すっかりその気になっちゃった。鍋は親しい間柄で食べるもの。そうか、サラにとって鍋はそれほどに特別なものだったわけですね。今回、まかないがメインになるのかな? そう思ってたら、おお、ひねりを加えてきましたね。鍋とその意味するところを序盤で描き、そしてメインに仲違いした夫婦のお客様を持ってくる。折角の旅行なのに。それも結婚記念日の旅行、プレゼントまで用意していたのに……。そうしたお客様の悩みをサラのアイデアで解決してみせて、ええ、このお客様の様子、とてもよかった。サラの気づかい、それを汲んでくれた、その気持ちも嬉しいじゃありませんか。ひとつ問題解決してめでたしめでたし。サラの鍋の様子は見られなかったですが、こちらはどんなだったんでしょうね。

『だいじょぶ!?カナ先生』は冬の朝の話。生徒たちの遅刻の情景、いろいろと描かれていくわけですけど、急いでる子を校舎の中から応援してるカナ先生とかね、いい人だなあ! そう思ってたら、ああ、加治先生曰く、テレビに話しかけるタイプ……。目のつけどころが違います。冬は寒くて、なかなか寝床から出られない。目覚まし時計も止めちゃうし、というので、移動する時計があればいい!? いや、これ、あると思う。なんか見たことある。でもって、校則で布団の着用を認めるアイデア。黒、紺、白ならいいっていうけど、布団、たいてい柄が入ってないっすか!? そして最後に加治先生に添い寝のアイデア。ああ、ほんと楽しそうな発想。生き生きしています。

はこいり良品』、商店街の節分企画なんですが、節分でスタンプカード企画をやって、それでバレンタイン関連商品を割引く。ああ、この長い目で効果を期待する企画、面白いですね。でも、それには節分企画が大切になってくる。そこで若い人、つまりケンジにマキの出番というわけですが、オヤジさん世代の発想に駄目出しするケンジ。そしてそのケンジの発想に、女子目線から駄目出ししていくマキ。これは面白かった。ケンジのオヤジさんには戦略がある。ケンジからしたらヤラセだ汚ない! ってなるんだけど、まあ、企画には仕込みも大切よね。と思ったら、オヤジさんのアイデアにもマキが駄目出し。うん、マキ、リアリストです。この企画について話してるケンジとマキの様子、いつになく親密で、ええ、ほんと、ふたりの縁の成就、期待しちゃう気持ちわかりますよ。

『おかわり自転車』、面白いです。今回はストーリー仕立て。コトコに誘われて自転車で出掛けるミト。会社で失敗して落ち込んでた、そんな気持ちもリフレッシュされるといわんばかりのその笑顔、大変によかったです。そしてヒルクライム。体のできあがってないミトにはこれがしんどくて、でもここでコトコのアドバイス。つらい時は楽しいことを考えるといい。ああ、これ大切なことだと思う。そして歌いだすミト。カレーパンの歌。周囲のサイクリストも面白がってて、ええ、これ、ついつい楽しくなっちゃいますね。坂の上、森の売店で買って食べたカレーパン。そのおいしさに感動。そして月曜日、憂鬱な出社も、ランチタイムのために頑張ろう。ああ、これ大切なことだと思う。私も憂鬱に楽しいことで対抗してみようと思います。

『友ちゃん!』、これいいですよ。絵がこなれてない、そういうきらいもあるけれど、その絵柄あっての雰囲気、暖かみ、可愛さというのが確かにあると思う。これ、きれいにこなれてしまうと、友ちゃんの不器用で、情に厚くって、そして一生懸命。そういったよさが薄れてしまうんじゃないかな。この絵柄の味わい、それが友ちゃんの魅力を支えている、そうした感触があるんですね。今回は友ちゃんが失敗。修一のマフラー、親切で糸くずとろうと思ったら、どんどんほどけちゃって、これおばーちゃんの手作り、4年もの。ああ、友ちゃん気にしちゃって、すごくすまなそうにしちゃって、その表情! すごくよかった。友ちゃん、リカバリーをはかる。手編みでマフラー作ろう。そう思うも、身近には編み物できる人いなくって、修一のおばーちゃんに教えてもらおう、そう決意する友ちゃん。これもまたいい。そして結果オーライ、おばーちゃん、新しいマフラー編みたかったんだ。修一もずっと嫌な顔しない。おばーちゃんもニコニコ。友ちゃんのまわり、いい人ばかりだなあ。そして思わぬ修一からのお礼に友ちゃん緩んで、ああ、本当によかった。よかったねえ。そう思えるのは、友ちゃんの人柄にすっかりひきこまれてるからだと思うんですね。

  • 『まんがタイム』第37巻第2号(2017年2月号)

2017年1月8日日曜日

『まんがタイムきらら』2017年2月号

『まんがタイムきらら』2017年2月号、発売されました。表紙は『あっちこっち』、猫パーカー着たつみきが、クッションに座って、こちらを威嚇? 周囲のクッションには猫が沈んでいて、ああ、これは本編の!? ともあれ、眼鏡つみき、そばには包帯ぐるぐるうさぎのぬいぐるみ。ふたりともに吊り目でクール。その眼差しが素敵です。

三者三葉』、扉の葉子様、素晴しい。こういう三つ編みで左右に分けるとか、葉子様にしてはなんか珍しい。山にキャンプなんだそうですよ。前回の海の家は仕事でしたもんね。かくして今回はキャンプ、遊び、葉子様、いきいきして、本当に素敵でいらっしゃいます。けど、釣った魚食べるという話、ものすごい食いつきかたなさるのね。ええ、苦労なさってますものねえ。葉子様、すごい芸を見せてくださいます。グルメまんがみたいな食べ方! なにそれ、すごい! だって、この漫画の食事風景って、バケツ杏仁豆腐をストローで吸うとかだったのに! 新たな扉を開かれました、葉子様。山Gにジビエを、狩りを要求する双葉。普通に答える山Gもさすがです。そして最後に皆で天体観測。素敵なご提案! しかし現世利益バリバリなお嬢さんたち。でも、これでこそって感じもするんですね。ええ、彼女たちらしさ、これが素敵です。

スロウスタート』、面白い組み合わせです。家族旅行で避暑地にいった花名が偶然にも冠と出会うんですね。仲良いふたり。いつも冠のそばには栄依子がいたりするから、こうして本当にこのふたりだけっていうの、なんか珍しく感じられて、栄依子がいうには小動物感倍増。ああ、実際可愛いものなあ。とりわけふたりともに避暑地スタイル、Aラインのワンピース? それほんと絵になっていて素敵です。栄依子、たまてふたりの様子も面白かった。たまえの本当にいいお嬢さんってエピソードあり、そしてつられて抜群の笑顔、愛想を見せてしまう栄依子もよかった。けど、今回、なにがいいといっても冠。人見知りするこの子が、知らない人が苦手なこの子が、花名の両親にばったり、勢いで紹介されたその時の様子。あっけにとられて、焦って、ドギマギして、逃げながらも、ちゃんと挨拶する。その様子、なにこの可愛さ、すさまじい! そして花名が両親に告げる冠のこと。ええ、花名も成長してる。どれほどに冠のことが大切かもわかる。ご両親の花名を見守ってる、その様子もとてもよかった。しみじみと嬉しくなる、そんな話でした。

『おとめサキュバス』、キュリアとルナの出会いが語られましたよ。出会いについて聞かれた瞬間に赤面するキュリア。それで恥ずかしい出会い方したってバレて、しかし恥ずかしい出会い方ってどんなの!? ああー、罠にかかったのか。網の中で顔をかくして、あまり見ないで下さい! そういってるキュリアがおかしくて、ほんと、よほど恥ずかしかったと見えます。しかもその上、迷子。ぐるぐる目がおかしくて、そしてルナはというと、哀れなキュリアを水辺まで案内してくれたんですね。キュリアとルナ、種族が違うというのが判明。キュリアは水辺に住む、ルナは森に住む。そんなふたりが出会って、ちょっとずつ違う価値観。水に引き込むケルピーの手段、キュリアにとっては水底に連れていってくれる友達扱いなんだ。そうか、キュリアは溺れないから平気なんだな。人懐こいキュリアに仲良くなれそうといわれたルナの反応。そのルナの機嫌が損われた理由。いや、ルナはそれで素敵なんですよ! キュリアの好きという楽器、ルナはハープとか想像してたのに実際はヴィブラスラップとか、ね、ほんと、すごいインパクト。このたまたまの出会いがきっかけで仲良くなったふたり。それから過ごしてきた時間感じさせるルナの言葉、そして照れ隠し。ええ、ルナも変わったところと変わってないところ、あるってわけですね。

『みゃーこせんせぇ』、ゲストです。中学校の保健室には、保健医ならぬヒーラーがいた!? その名もみゃーこ。これ、本当にファンタジーな人なのか、それともただのコスプレなのか。ああー、後者でした。ただちょっと優秀らしい。海外で飛び級で医大を卒業。しかも主席。万能薬なんてもの試作して、生徒に処方して、それいいのか? いいのんか!? でも、ばっちり効果はあるみたい。本名、鹿島美夜子。ゲームでヒーラーに憧れて医者を志すも、外科的処置になじめず医療からはドロップアウト。そうか、それで薬か。内科的処置が得意でいらっしゃるか。このみゃーこ先生の、就任式で見せたきっちりした姿、このギャップ! これはちょっと面白いな。やりたいことはそうそう堂々とできるわけじゃない。こっそりそれをできるのは保健室の中ってことみたいですね。いや、しかし、私、フォーマルな格好の鹿島美夜子先生の方が好みでしたよ! 校長先生、頑張って!

『宇宙郵便のノア』、ゲストです。星から星へと郵便、手紙を届ける郵便配達人の話。主人公ノアはしゃべる帽子ドゥッセンとともに、誰もひきうけたがらない手紙を持って出掛けていくんですね。ノアは後先考えない性格らしい。遭難寸前といった体でようやく目的地に到着。そこでの会話。昔の思い出を語った墓守の老人に手渡された手紙は、まさにその思い出の子からのもので、しかしその子はすでにこの世にはなく、そしてその老人も……。これは星から星へというけれど、よほどファンタジー色の強い漫画で、今回の目的地は墓星。すでに亡くなっている受取人に、この星に出るという幽霊の噂に賭けて手紙を引き受けた。そうしたノアの性格、人となりが、この漫画に一味添えていた、そう思います。

  • 『まんがタイムきらら』第15巻第2号(2017年2月号)

2017年1月7日土曜日

『まんがタイム』2017年2月号

『まんがタイム』2017年2月号、発売されました。表紙は『おとぼけ課長』がメイン。火鉢のそばで熱いお茶を飲んでいる。ああ、火鉢にはモチがスタンバイでありますね。モチ、『まりあ17』まりあも制服にどてらでモチをにゅーっと食べていて、『さわらせてっ!あみかさん』あみかさんも普段着にどてらでモチを食べようというところ。ああ、今回のテーマはどてらかも知れませんね。課長も実にどてら姿であります。

『瀬戸際女優!白石さん』、新作ですよ。って、待って? 女優の白石薫さん。なんか覚えがあるんですが……。あーっ! 『おひとり食堂』、食堂せいちゃんにちょくちょくきてた女優さん! 見た目清純派、しかしかつては結構やんちゃ者。暴走族で総長やってたという人なんですね。そんな白石さんがトラック運転手を演じることになってからのいろいろ。白石さんを狙ってるという噂のある鬼瓦厳を呼び出して、昔の仲間でトラック運転手をしている龍に連絡をつける。その、相談してるところがですね、食堂せいちゃん! あ、誠一郎が映ってるよ! せいちゃん、元気だった!? 白石さんの仕事に対する情熱、それが見える体験乗車。後輩のこと大好きで、また威嚇してくる若手運転手マコのこともクソ生意気で可愛いと。ええ、豪胆なお姉さん。法定速度守るマコの横でイライラしてみたりね、あのくだり、めちゃくちゃ面白かったです。マイペース、気さくで人好きのする白石さん。これもまた面白そうでありますよ。

『両手に花村さん!』は、双子のお姉さん、花村さんのお話。めいはおっとり、みのりはしゃっきり。普段の服装なんかは全然違うんだけど、スーパーでのバイトでは同じ制服着るせいで、どちらがどちらかわからない。いや、よくよく見たら目のあたりが違うのね。ふたり、それぞれ違う仕事ぶり。またみのりの方は、やっぱりなんだかおっとりしてる店長のこと気になってるみたいで、おお、この子は恋愛経験にうといんですね。結構力持ちなんだけど、力仕事を手伝ってもらって嬉しかったり、それでやっぱり店長のこと気になって、と、そのことめいに知られたくないみたいで、このちょっぴり不器用な恋の情景。ちょっと勝気なみのりの見せる表情、それがなかなかいい感じでありましたよ。

『天子様が来る!』、面白かったですよ。目玉焼きになにをかけるか。調味料論争に終止符を打つべく開発された、その名も「超・おいしい汁くん」。酷い! 酷い名前だ! それでネーミングセンスを天子様にお願いしてるってのがおかしい。とりわけこれだっての、赤ちゃんはどこからくるのか、園児に聞かれてコウノトリと答えた保育士さん。その現物として天子様が用意した、その見た目が酷い! と思ったら、園長先生がすっとんできて、間違ってます! それはペリカーン! ほんと、このネタの流れ、もうわけわからなくって最高でしたよ。ハンパな魔法少女、あの落ちの酷さ! 素晴しいです。剛速球の雪合戦も、そして最後の、端をちょっとかじるだけでイイ。しかし、これ、なんで兄貴さんたち、雪山で遭難してたの? まあ、それはいいとして、クマさん約束守ってくれるかなあ。いや、ほんと、笑いのとまらない、そんな感触、見事でありました。

『犬がいるので帰ります』。柳瀬俊。無口で無愛想、仕事の鬼かと思いきや、実は大の犬好きで、うちにて待つのはマロンちゃん。生活のすべてがマロン中心に回っているような彼。おお、犬の呼び方、マロンちゅんですか。なんか一周まわった後って感じがありますね! 弟の恭はフリーター。昼間は恭がマロンの世話をしているせいで、マロンはむしろ恭に懐いているんですね。それが面白くない兄。えらい剣幕。うおう、酷い。仕事ではきりっとしている俊の変貌ぶり。友達を作らない理由もなんか飛び抜けていて、これはちょっと面白いな。マロンには甘々の彼にとってのライバルは、世間に可愛さの認知されてるネコってやつで、ウチのマロンちゅんの方が100倍カワイイ! うおう、犬バカだ。マロンにメロメロのこの男の職場での勘違いされっぷり、それが面白い。屋上での奇声なんかもね、まさか誰も俊とは思うまい。ええ、いろんなネタ、面白く読みましたよ。

  • 『まんがタイム』第37巻第2号(2017年2月号)

2017年1月6日金曜日

『まんがタウン』2017年2月号

『まんがタウン』2017年2月号、昨日の続きです。

かりあげクン』。コンスタントに面白く、そうしたところ、さすがだと思うわけなんですが、ボールペンを暖めるとかね、ほんとにそんなことしていいかどうかはわからんのだけど、店員がスマートフォンで確認してる、このコミュニケーションになってるみたいなところが妙に好きなんです。他にも盗撮風自撮り写真みたいな、絵だけですでに面白いのもあって、すごいことだと思います。今回とりわけすごいと思ったの、「気候談義」、かりあげが小ネタを披露したついでに、そこから課長におごらせるという荒技を成功させるって落ちなんですけど、これ、ほんにゃら社員かりあげ正太がなんだかんだと生き残っている、その理由がわかろうもので、ものすごい交渉力、営業力持ってるんだろうなこいつって、ええ、おかしいだけでなくキャラクターの奥を見せる、感じさせる、そうした要素もあるなって思わされて、ええ、ほんとよいエピソードでしたよ。

『2年2組のスタジアムガール』は復刻ユニフォームを起点に、名前のスペルミスネタに流していくのが面白い。ええ、これ、最後の大オチにからんでくるとは予想外でありましたよ。見事です。スズならぬシュズの、野球にからめばなんでもOKという性格。さらに未体験思い出。小ネタをポンポン提示する中にキャラクターの魅力配置して、とてもいい感じ。今回のヒットは、くやしがるスズですよ。おお、こんな顔するんだ! というか、野球のことならなんでも知ってないと気がすまないんだな。他にも赤面するスズとかね、この子の多様な魅力、てんこ盛りにされてきたという印象。ダンスタイムでのスズ、ヘッドスライディング! ほらね。ほらね。ほらねじゃないから! いや、この子、とてもいいよ。シンプルな構成が功を奏して、キャラが立って面白い。ええ、スズもいい。スズの周囲をかためるメンバーもとてもよかったです。そうか、要さん、いろいろお悩みでしたか。

『ほぼほぼ商店』、ついに根本的な問題に辿り着きましたよ。お客が少ない。なぜか? 店頭で呼び込みするも効果がない。なぜか? 商店街がさびれてるから! 人通りのない商店街で、ひとりSALEの看板構えている太郎さんが切なくて悲しい。ええ、だって、奥さんも商店街じゃなくて、駅裏のイーオンに買い物にいっちゃうんだもの。ああー、そりゃ商店街さびれるわけです。太郎の思い出の店、さかえストアはコーポさかえになってしまった。他の店もあちらこちらシャッターを閉めたままで、なんとかできないものか。それでとりあえずシャッターアートで対応しようとするも、ああ、これ、駄目っぽいねえ。商店街の有志、これはいいと思うんよ。けど、なんで思い思いに描いたの。おいしくサメが女の子をいただきます、みたいな絵になっちゃってる。しかし、これ、結構根本的な問題で、重要な課題であるわけですけど、なんらかの解決みたりするのかな。それとも今のままでいくのかな。ああ、おそろしい話でありますよ。

『あいたま』は晶子の占いが不調。その理由もこれとわからず、スランプ? なにか悩み? とリサ、清が相談に乗ろうとするも、そこにあいがしゃしゃり出てくる。いや、ほんと、これ、あいの扱いの酷さ、これがすごかったですよ。悪霊扱い。盗人扱い。盗んだことないよ!! まだ。うん、信用置けない人物であることはわかった。ともあれ、占いという技能にきちんと対価を支払おうとするあいは立派な人物だと思います。けど、信頼はされてないっぽいな……。今回の話、あいの晶子に対する思いが彼女を救った、という話ではなかったわけですけど、少なくとも晶子を元気づけたことに関しては間違いなく、ああ、アイドルはファンの応援を受けてなお輝きを増す、って話かも知れないなんて思ったのでした。

  • 『まんがタウン』第18巻第2号(2017年2月号)

2017年1月5日木曜日

『まんがタウン』2017年2月号

『まんがタウン』2017年2月号、発売されました。表紙は『恋するヤンキーガール』がメイン。おお、アヤメちゃんを中心に、あんず、ナデシコ、ぼたんと勢揃い。ああ、ナデシコがマスクじゃない! あるいはマフラーでマスクを隠してるの? ああー、美少女度、あがってるやん! アヤメちゃんの笑顔、まさに破顔といった勢いで、これもたいそう魅力的でありますよ。他に『新クレヨンしんちゃん』雪投げしてるしんのすけに、『悪のボスと猫。』、『ひなたの総務メイト』、『野原ひろし昼メシの流儀』のカットもございます。

『恋するヤンキーガール』はアヤメちゃんとナギの腕相撲からはじまって、ああ、アヤメちゃん、ナギと手を繋げない。照れてしまう、ドキドキしてしまう。というんですが、それで机ごと瞬殺しちゃうのね。そこからの男子会議が駄目すぎて最高でした。ユズキがぼたんのことを好きになった理由。肩に担がれたのがきっかけなの!? 窓から捨てられそうになったのが!? と、そこに介入してくる斉木。うおう、この子、やばいわ。その違いに触れてみたいという欲求!? なんてこといってるの、恥ずかしいわ、この子! 女子側の会議もおかしくて、ナギとの間接手つなぎ案。さらに首輪になって、あー、ヘンタイ度、上がりましたか。ほんと、めちゃくちゃ面白くって、しかもそれが続く2本目で実現する。ああ、ほんと、1本目終盤の腕相撲ぼたん戦も面白かったんだけど、2本目の威力に見事やられて、単発で面白いネタがある。続けて重ねて面白みが増す、そんなネタもある。この布陣、素晴しいわ。構成の妙ってやつか。2本目後半の大型犬暴走を体を呈してとめるナギの活躍も素晴しい。わふわふ! わふわふ! 見た目に面白いのがいい。ほんと、コメディとしての楽しさ、それを展開、情緒、台詞に見た目にと多面的に伝えてくれる。こいつは見事な2本でしたよ。

『ようこそ!スマイリーバーガーへ』、新人たまこが落ち込んでます。あ、課題やってきてない? と思ったら、違った。あー、オーナーに会った時の話。たまこと常連さんで成り立ってる店だっていわれて、プレッシャーが増しちゃったんだ。しかし、お友達りんかが頼もしい。新しいバイト探そう! 正解! 沈む船に乗る義務がバイト始めて一ヶ月のたまこにあるとは思えない! 正解! いや、これに関しては長期勤務してる社員であっても義務なんてないっすよ! ともあれ、りんかに対する評価、うなぎ登り! こういう子、大好きです。さて、不調のこの店を畳まない理由。たまたまきていたオーナーに聞いてみれば、なるほど、ここが最初の店だから。思い出の店。大切な店。そしてオーナー、たまこに、たまこと常連だけで成り立ってるわけじゃないから、たまこの重荷を下ろさせてくれて、これはよかったですね。しかし、店長、あんな風にオーナーにしゃべれるんなら、舌打ちなんてしてないでちゃんとしたらいいのに。ねえ、思い出の店っていうの、店長にとっても同じなんでしょう? 頼んますよ、ほんと。

『新婚のいろはさん』は洗濯物をたたむ話。あー、自分もうまくたためないのよー。でも、いろはさんは四角い、四角すぎる。って、そんなにか。あの、シャツを着替えるのためらわれるとかいってる始のこと怒ってるいろは、あれは実によかった。ええ、いろはさんはちゃんと怒る人であります。洗濯物がまっ白になって喜ぶいろはさん。原稿がまっ白で苦しむ始さん。この対比、ナイスですね。そして、これ漫画家あるあるってやつなんでしょうか。漫画家だから器用かと思ってた。絵がうまいかと、デザインやら色のセンスやらと、ああ、そんなに落ち込んじゃって! おかしかった。結局なんのかんのでいちゃいちゃしちゃう若夫婦です。のしっ。世界から守ってくれる。などなど、ほんと、ちょっとふざけた? そんなやりとりに、けれどただふざけてるわけではない、そんな生活の質感が感じとれるのがこの漫画のいいところ。雨に降られてビショビショを移すとかね、ほんと、なんだよ、もう! ええ、ねえ、もう! ですよ。

『ちこはゲーセン一番星!』、こいつは面白い漫画だ! ゲーセンバイトのちこ。この子への指導を通して、このゲーセンでやってる接客用語の唱和、それを読者に伝えて、またこれがちゃんと本編の導入になっているという構成。スムーズで、わかりやすくて、ほんとにいいですよ。理屈の通じないクレーマーがいるとかさ、ほんと、これ、困るよねー。なんて思ったところで、どう見てもクレーマーじゃないお客さんにびびるちこ。あかん! それでチーフ、お手本見せてといわれて大失敗。うん、この漫画、チーフがいいですよ。強面、気にしてるっぽい。あの落ち込みよう! で、このチーフが次に大活躍! って、内心ハラハラだったのか! いいわ、チーフ、めちゃくちゃ親近感わいてくる。ゲーセンによくありそうなピンチを描いて、けれどそれをさっぱりと解決させて後に引かせず、ピンチ! 解決! 頼もしい! なにより面白いし登場人物への共感も生じて、ほんと、うまい。こいつはいい漫画ですよ! ええ、大変よい漫画。面白かったです。

  • 『まんがタウン』第18巻第2号(2017年2月号)

2017年1月4日水曜日

Newニンテンドー3DS LL

 長く使ってきたニンテンドー3DS、更新しました。Newニンテンドー3DS LL、色はパールホワイト。以前のアクアブルーに比べると、ずいぶん落ち着いた色になりました。私の3DSは初期型で、色はブルー、ブラック、レッドと派手なのしかなかったのでしたね。購入したのは2011年6月ごろ。 もう5年も前ですね。通販メールを確認しても見つけられなくて、ああ、そうだ、あの頃はまだ近所にゲーム専門店があって、極力そこで買うようにしてたんだった。今はもう近所にゲームショップ、なくなっちゃったなあ。なんてことしみじみ思い出したりしまして、ともかく、昨年末のことですがNewニンテンドー3DS、購入しましたよ。

Newニンテンドー3DS LLを購入したの、なぜかといいますと、『めがみめぐり』のため、というわけではありません。交通系ICカードと連携するこのゲームが購入を後押ししたのは間違いではないのですが、もともと、そろそろ新しいハードに更新しようという気持ちがあったんですね。

もともと使っていた3DS、そろそろ電池のもちが悪くなってきてたんですね。電池だけ入れ替えることはできるけど、そこまでして延命させるのなら、そろそろ新規のハードに乗り換えてもいいんじゃないか? それが更新のひとつの理由。もうひとつは、インターネットのプロバイダ、ポイントが貯まっていくんですが、ポイント交換品の中にNewニンテンドー3DSもあったわけです。ポイントとの差分は現金でオッケー。次の4月で半分くらいポイントが消える。となるとさっさと使った方がいいわけで、じゃあ頃合いもいいし、『めがみめぐり』にも使えるし、と、そういった理由でNewに更新を決めました。

New 3DS、これ、結構変わりますね。画面が大きくなった。迫力が増した、存在感がすごい、3Dも旧3DSより飛び出すようになった! いや、これ、Newとか関係ないから! LLの部分だから! やっぱり画面が大きいってすごいですよね。それだけで価値があるわ。いや、ほんと、画面が大きいって素晴しい。

さて、Newの部分についてですが、正直なところ、NewのNewなる部分にはそれほど触れられてないんですよ。新たに増えたCスティックにZR/ZLボタン、これを使うゲームを持ってないので恩恵にあずかれていません。NFCリーダーもamiiboを使うわけでなし、『めがみめぐり』の交通系ICカードもまだ2回しか読んでない。さて、じゃあ、Newの恩恵になにもあずかってないのかというとそういうわけでもなくてですね、いや、もう、単純にはやいのがいいです。ゲームの起動、これがはやくなりました。CPUが違うんですかね。起動に結構な時間を必要としてきたゲームが、明らかにはやく起動するようになって、これ、毎日起動するゲームとかだと馬鹿にならない要素です。ネットに繋ぐときも時間短くなりましたし、ええ、こんなに快適になるとは思いませんでした。

3Dブレ防止機能は一長一短ですね。これ、正しい姿勢で遊んでいる時は効果大ですよ。ゲーム機と顔の位置が動いても、カメラで顔の位置を検知して、ちゃんと3Dで見えるよう調整し続けてくれる。これ、すごいなあ! そう思ったんだけど、たとえば寝転がって遊んだりする場合は駄目ですね。ブレ防止機能がいろいろ頑張るおかげで、ずっと画面がチラチラしてる。ええ、正しい姿勢で遊んでねってことなんでしょうなあ。寝ながら遊ぶ時はブレ防止か3D自体をオフにするのがよさそうです。

とまあ、こんな感じ。移行も簡単、問題なく完了できて安心しました。ええ、前の機体とは結構変わったところあるはずですが、同じようなフィールで使い続けられるというところ、実はそれが一番のよさであるかも知れません。

2017年1月3日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2017年2月号

『まんがタイムきららキャラット』2017年2月号、先日の続きです。

『黒髪巫女とマリアウィッチ』はお正月の情景ですよ。山のように晴着を用意して、マリアを着せ替えまくる頼子。マリアを怖がらせるためとはいえあの悪い顔! でも本当に美しい娘だと思います。その頼子は社務があるから晴着はなし。あ、そうだよ、神社の娘だった。クロエがいないとひとりぼっちになってしまう、そういってあおざめるマリアを神社のお手伝いに誘って、しかしそれでやたらハイになってる頼子ですよ。いや、生き神様って! とりあえず巫女に落ち着いてからの活躍。見た目に麗しく、そして日本の暮れ新年の風習を満喫するマリアのキラキラ、仕事に追われながらもふたりで乗り切って、そこからのひととき。素敵な描写が連続しました。そこに畳み掛けるように、おみくじ大吉、待ち人来るに、だって頼子はもうここにいるのに! まさこここにクロエが帰ってくるとは思いませんでした。ヘソを曲げたクロエ。ああ、クロエもよいですね、よいですよ。

『トモダチヅクリ』は麻乃と静の友情、しっかり固まって、さらに新たな友達を作っていきましょう。次のフェイズに入りましたね。それはいいんだけど、なんともいえない扉絵。怖ろしい麻乃に静。間に挟まれてるのは? これが新友人候補者ですよ。廊下でぶつかった。ちんまりして可愛くて、クラスでも皆から可愛がられている。そんな子。明るくて素直。遠宮アカリ。なんだけど、麻乃のこと番長とか勘違いしてすっかりおびえちゃってて、さらには静は裏番長。そうか、麻乃を使役してる裏番ってわけか……。けどせっかくだから、アカリと仲良くなろう。そのために手段を選ばない静がおかしかった。おびえられてるのなら、それを利用しよう。やんわりと脅して、昼食を一緒する。ほんと、すごい顔になってるアカリですよ。ずっと震えてるし、でも麻乃とはちょっと仲良くなるきっかけができた? と思いきや、やっぱり静がいけなくって、ほんと、これ、静、誤解を利用するのはいいけど、より誤解を深めてない? 自分の置かれた状況、自分でも理解してますけど、ほんと、どう挽回するのか。見物であります。

『アニマエール!』、扉のこはね! なんでスカートをめくりあげてるのかと思ったら、ああ、お直ししたユニフォーム。スカートの裾に縫い付けちゃったんだ! さて、新ユニフォームの出番ですよ。バスケットボール部の応援に参加したチア部。皆のユニフォーム姿、とてもいい。さらにはこはね、観客席の皆の分のポンポンも作ってきて、ええ、皆を巻き込んでの応援。やる気が満ちています。応援の情景もおかしかった。大げさなメンバー紹介からはじまって、それからの活躍。ああ、チアの魅力、チアに興味持ちながらも踏み出せずにいた舘島虎徹にも伝わったようで、自由奔放なこはねのチア。いつもは見せない笑顔にあふれたひづめのチア。とりわけこはねの、チア部だけでなく、応援席の皆も巻き込んで一緒に応援する、その姿勢に引き込まれて、ああ、あの応援の情景ですよ。チア部の躍動。そして観客席で応援の声はりあげてる虎徹。見事魅力的なカット。応援はバスケ部にもしっかり届いて、ええ、多くの人に届いたチア。その面目躍如たる見せ場の連続でありました。

『リトル・リトル・アリス』。ライムのやってる占いに興味を持ったアリス。吸血鬼の血のせいか、見事にものにして、抜群の的中率。というか、これは占いじゃない。未来予知のレベルであります。その占いに宝くじ当選が出た。当選番号まで出るレベル。間違いなく当たる。と、ここまできて、でもきっと当たらないか、あるいは当たってもものすごく身を持ち崩すかどっちになるのか。どっちでもなかった! 攫われたアリスです。身代金は12億。はたしてどうする、どうなる? そう思ったら、ライムの策略、ばっちり当たって、これは誘拐犯も制圧して12億もせしめる流れ!? いや、ほんと、街の人が常識外だった……。もうすっかりゾンビの世界。あるいは救世主の出現が待たれる世紀末じみた乱世。この漫画、ただではすまないよなあ。身を持ち崩すとかどうとかいうレベルでない崩壊ぶり。予想をあっさり超えてくるこの展開に舌を巻きましたよ。すごい。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第13巻第2号(2017年2月号)

2017年1月2日月曜日

『まんがホーム』2017年2月号

『まんがホーム』2017年2月号、先日の続きです。

『スナックあけみでしかられて』は先代ママさん来訪です。まだ営業のはじまらぬスナックあけみ。あけみさんが迎えるのはアケミさん。ああ、先代もアケミさんなんだ。いくつもの店を経営しているアケミさん。なんかずいぶん派手好みみたいで、確かに今のあけみさんとはちょっと趣味嗜好が違うかも。お酒も好きで豪放で、けどあけみさんのことちゃんと考えてくれてる。ああ、あけみさんの歌の上達、あるいは改善を願ってるんだ。いつものお客さんたちとはまた違ったコミュニケーション。あけみさんがお雑煮作ってもらってね、すごくしあわせそう。ああ、この感覚、この気持ちがこのお店の根っこにあるのかも知れませんね。緩んだ表情、素敵でしたよ。

『うちの秘書さま』。困りましたね。扉の七瀬さん、やたら魅力的でいらっしゃる。でも本編では二日酔いに苦しんでて、うん、それでこそ七瀬さんだ。でもちゃんと晴着は着なさるんですね。初詣。すごい人手にメイド連が張り切るも、ああ、流されていくメイドたち! ほんと、この人たち、忠義に厚く、優秀でありながらどこか抜けている。そんなところが見事に描かれて素敵でした。七瀬と間違えられて手を握られたメイドさんが感動のあまり落涙とかね、ほんと、この人、最高です。この後のいろいろも面白かった。七瀬の現世利益。坊ちゃんのおみくじに絶望。そして知らぬ間にしこまれているGPS。いや、でも、はじめ様にはGPSでもなんでもしこんどいた方がいいと思うんですよ。結構、重要人物でしょう? 最後には案の定の報われぬ恋。そこにメイドが勝手に加えるナレーション。ほんと、面白い人たち。大好きですよ。

『マチ姉さんの妄想アワー』。姉さん、モチつき機くらい買うたらよろしいがな。そう思ってたら、あ、あかんのか。この人がなんかすると、無限モチ製造機になってしまうというのか。そうか、続々とモチの生産されるモチつき機に手を焼いて、そいつを海に沈めてしまったから、海の水はモチモチしてるのか……。多忙なツルの恩返し。銘菓つるまんじゅうはいいとして、つるタオルとはなにものか。お地蔵さまのハイパーお買い物タイムもおかしければ、全員ピュアな桃太郎。ほんと、発想、見せ方、ともに素晴しい。一寸法師のお碗の舟のこと。これたしかにいわれてみればそのとおりで、そしてカチカチ山のウサギの計画性。実にいい。けど、やっぱり白眉は浦島太郎。ああ、めずらしい海洋生物、知らない事物を知ることに無常の喜びを知るタイプの人には、この四コマに描かれたしあわせはよくよく伝わろうものでしょうよ。老境の浦島太郎の満足そうな様。ああ、どれほどにしあわせであったのだろうなあ。

『歌詠みもみじ』は初売り情景。今回ばかりはもみじの影が薄く、むしろ千恵の方が主役みたいです。もみじの母とともに初売りに命をかける。もみじの母、中身の見えない福袋には興味がない。もう徹頭徹尾得を優先。その姿勢はいつもの川柳を忘れるほどに初売りファーストであります。しかし今回、ハワイにいってお休みのはずのまりなさんが、なにもしてないのに勝手に株があがって、お嬢様だからセールなんて興味ない。いつも着てる服がセール品に見つかれば、その定価をもみじ母、千恵ふたりで確認して、さすがまりなちゃん。いやもう、おかしかったです。バーゲンの現場では役に立たない男衆。もみじの父も同様で、そしていつも盛ちゃんとべたべた一緒にいる長野くんも同様で、あの盛ちゃんの鬼気迫る表情! 長野くん、もみじ父に肩組まれて、いや、ふたり、知り合いじゃねえのか! 今回、ほんと、細々と面白みが積み上げられていましたよ。そんな中、もみじは一歩ひいて地味に地味を重ねて、そして最後にまりなが利益を得てめでたしめでたし。でも、この服、本当に千恵には似合わなかったの? 試してみたらよかったのになんて思うのは、バーゲンで役立たない男の浅はかさなのでしょうか。

  • 『まんがホーム』第31巻第2号(2017年2月号)

2017年1月1日日曜日

『まんがタイムきららキャラット』2017年2月号

『まんがタイムきららキャラット』2017年2月号、先日の続きです。

すわっぷ⇔すわっぷ』はクリスマスの準備です。なんと、春子さん、友達とお祝いごとしたことないっていうんですね。パーティじゃなくお祝いごとっていうのが面白い。わくわくしてる様子は可愛い。なでなでされてるのも素敵です。クリスマスのご馳走、夏子と入れ替わって苦手な食べ物も楽しみたい。そんな春子のアグレッシブさがとてもいい。でもってクリスマスのコスプレ。夏子に際どいの着せようと画策する春子の眉が十時十分! やる気みなぎってるなあ。ほんと、春子、素晴しいです。この漫画、ローテンションっぽく見える春子が実はハイテンション。ぐいぐいぐいぐい押してくるっていうのが面白いんだけど、夏子もずいぶん感化されてるみたいで、もし服に体が足りなかったら、足りない? なにが? ともあれ、五月に着てもらったらいいって夏子。うん、でもこの感化、入れ替わりが原因じゃないと思うんだ。そして最後に試着して入れ替わり。がらっと雰囲気変わる夏子入り春子、この可愛さも魅力的。ええ、もとの春子ももとの夏子も、入れ替わったふたりもどれも素敵で、2かける2のマトリックス。実にグッドですよ。

『はやしたてまつり♪』はお囃子本番も終わって、さああとは遊びだ、祭りだ。へばったさなみを助けおこせば、お腹がすいてただけ。それに感化されて、ふうも巌も空腹意識させられて、さあ、お祭り。千駄ヶ谷のはからいで、浴衣も借りられた。皆とても魅力的。で、ふうですよ。子供っぽい気がする。さなみにいわれて、体形は変わらないって気分害しちゃうんだけど、そうじゃない、髪形いじっちゃおう。おお、ヘアアレンジひとつでこんなにも変わるのか! ふうはきれい、ふうは美人さん、さなみ、巌からそういわれて、ふうったら照れてしまって、いやもう、こいつはとてもいいですよ。そして屋台行。さなみのカロリー重視っていうの、すごいな、なんか潔い。それ聞いて、このさなみに女子のなんたるかを説かれたという屈辱。ふうもやっぱりおかしくて、でも、一番おかしいのはさなみだと思う。せっかく屋台がこんなに出てるのに、コンビニでチキン買ってる! ほんと、行動がおかしいんですね。そしてお囃子のこと、ちゃんと忘れてません。BGMに聞こえてくるお囃子。それを聞いて、なんだこれ全くミスがない……! って、震えるほど!? そこからの巌の夢まで含めて、ええ、しっかりきっちりお囃子ものの漫画としての充実ありまして、これ、とてもいい。頼もしさ感じますね。

まちカドまぞく』、めちゃくちゃ面白い。良子がインターネット使えるようにするために、桃がWi-Fiの設定してくれた。それでシャミ子が張り切るのがいいですよね。ミカンから聞いてた、桃のつぶやいたーのアカウントの話。桃の日常をつぶやいたーを通して知ろうというシャミ子の思惑。桃の弱点を知りたいとかじゃなくて、どうやったら笑ってくれるのか知りたい。ああ、なんていい子なんだろう。なかなか素直になれなくて、自分の気持ち、桃には打ち明けられないわけだけど、また桃もね、シャミ子につぶやいたーのアカウント、フォローするかたちで教えてくれて、ほんと、シャミ子の気持ち、伝わってるのかな? なんて思わされて、ええ、ふたりともに素直じゃない。優しさが不器用なんだなって思わされました。って、待って? 桃、なんもつぶやいとらんよ? つぶやき数、0のままよ? そしてシャミ子とミカン。ふたりが楽しくやりとりしてる様を見て、夜はWi-Fi切っとこう。って、待って、ほんと、桃ったら不器用。一緒にまざったらいいやないですか。この子らの不器用コミュニケーション。ほんと、おかしいです。

『疾風ういんどみる!』、今回はつむじがメインの話。前回のレースでへばってしまったふうこを見て、体力作りしよう、そう考えた蘭先輩。部の皆を呼び出して朝練するっていうんですが、早々に自分は無関係と決め込むつむじがおかしい。なんで? なんで、自分は関係ないとか思っちゃったの!? つむじと蘭、ふたりが組んで、まずは腹筋です。この微動だにしない腹筋、すごいね! 腕立ても立ってるだけ。伏せがないんだ! 背筋も揺ぎなく。ランニングも数歩で脱落。すごいな、ここまであかんのか。体力なくとも頭を使えばなんとかなる。そういってるつむじだけど、普段の体育の授業とかどうしてるんだろう。うん、でも、自分もつむじ側の人間なので、この子の気持ちもわかろうものです。つむじと好対照なのが蘭先輩。いくつもの運動部から引く手があって、我が目を疑ってるつむじがいいですね。スポーツ万能。どの部でも活躍できたこの人。それだけに引く手数多で、でもこの人が勝てなかったのが疾天。よきライバル疾天がやってるヨットに興味を持って、なかなか上達しないヨット、疾天からも、一生勝てそうにない、そこまでいわれて、それでも負けずに取り組んできた。最初は下手だったけれど、できなかったことができるようになった時の喜びがあるんだよって、それがつむじに伝わったのが本当にいい。自分の知らない喜びがある、それを知ろうというんだろうなあ。つむじが、自分もできるようになるんだろうか、不安を胸に抱えながらも、ヨットに、運動に前向きになる様子がですねすごく感動的で、このひとつ乗り越えた感。ささやかながらも胸に迫る、名シーンであったと思います。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第13巻第2号(2017年2月号)